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「ほてり」とアトピー性皮膚炎

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アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より




「冷え」 とアトピーの関係性はとてもシンプル

血流が悪く冷えている部位
(表面温度が32〜33℃ぐらい)

  ↓↓↓

老廃物が流れにくく
(アレルゲンとなる物質が滞りやすくなる)

  ↓↓↓

炎症が起きやすくなる
(アトピー症状が強く出やすい部位となる)


しかし

今日のクライントさんは全く反対!!!


アトピー症状が強く出ているのは

「ほてり」のある「手」

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・橈骨動脈は拍動もしっかりと触れる
(しかも症状の強い右の方が橈骨動脈の拍動は強い)
(血圧も若干ではあるが右の方が高い)

・表面温度は、足よりも高く36℃台
 (通常は34℃程度)

・手と膝以外の症状は全くなし
 (おでこに少し乾燥部位あり)

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このような症状の出方の場合

症状の悪化に関わる原因は4つ考えられる。

・静脈・リンパの流れの滞り

・汗のかき方の偏り

・皮膚の柔軟性の低下

・筋の柔軟性低下
(姿勢や体の使い方の癖、アライメントとの関係において)


手の症状については、上の二つ

膝の症状については、下の二つ

が原因として可能性が高いと考える。


立位、座位ともに左後方への荷重の変異あり
(左踵、左臀部への圧の偏りあり)

  ↓↓↓

右膝の後方に重心線が落ちる

  ↓↓↓

右膝前面の筋の活動が持続的に入りやすい状況
(膝蓋骨や脛骨粗面の皮膚に持続的な伸張ストレスが加わりやすい)

  ↓↓↓

皮膚の血流低下、柔軟性低下

  ↓↓↓

皮膚の新陳代謝低下
(皮膚のターンオーバーが遅くなる)
(筋や脂肪が少なく、掻いてしまうとすぐに傷になりやすい部分でもあるために皮膚の治癒が妨げられやすい)


このクライアントさんは、手と膝で症状の出る原因が異なるタイプだと思われました。

したがって、手と膝の介入の仕方は分けなければいけません。


【介入ポイント】

✅ 右手指・手関節・前腕、腋窩、鎖骨周りへの介入
 (手の症状改善のため)

✅ 皮膚、筋の柔軟性の改善と姿勢や動き方の癖の修正
 (膝の症状改善のため)

が必要になると考えられます。


アトピー性皮膚炎の症状の出方は、

一人のクライアントであっても部位によって原因が異なる


・上半身と下半身の違い

・右半身と左半身の違い

・頭皮と顔面の違い

・体幹前面と後面の違い

など、症状の出方の違いだけではなく、

皮膚、血流、表面温度、筋、筋膜などの状態の違いを分析していく必要があります。

身体状態を評価し
仮説を立て
1つ1つ原因を解決していく


遠回りのようですが、このやり方はどのクライアントでも変わりませんね。


最後までお読みいただきありがとうございました。


アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏
より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
福のしま研究会
 YouTube(アレリハちゃんねる)noteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。
アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。

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【今後の研修会予定】

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『自律神経セラピストBasicコース』

 1講座 90分 × 9回
③-1 神経の機能解剖
③-2 排便の運動学〜便秘と種類別対策〜
③-3 便秘の原因〜必要な介入と生活習慣〜:
8月28日
<視聴期間>
研修会2日後
から
 ③は9/30まで
 配信予定

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『自律神経を整えるライフスタイルの実践』

日時 9月8日(日) 10:00〜16:30
(アーカイブ配信:9月11日〜9月30日まで)
会場 神奈川県
各タイトル・講師
『自律神経を整えるために必要な身体の使い方』
  理学療法士 及川 文宏
『トレーニング種目から組み立てる自律神経アプローチ』
  理学療法士 石井 りえ
『自律神経と体内水と入浴』
  理学療法士 後藤 和樹
『自律神経を整えるヨガ的生活』
  作業療法士 高橋 志帆
『山登り理学療法士が伝える、歩行と自律神経』
  理学療法士 寺島 佑 
『自律神経を整えるための睡眠の知識』
  理学療法士 本塚 貴裕

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『ボディワークと自律神経のつながり』

〜ボディワークに求める運動の要素〜
※アーカイブ動画配信:8月21日~9月15日
講師 理学療法士 及川文宏
一般社団法人日本アレルギーリハビリテーション協会

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