便秘2 ダルダル腸タイプ
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より
便秘の中でも腸の筋肉が緩くなってしまっているのは
ダルダル腸タイプ
以下のような特徴があります。
□ 常にお腹が張っている
□ 食欲が低下する
□ 出ても硬く太いコロコロ便
□ 残便感がある
□ 身体がだるい
□ 運動不足で筋力・体力が落ちた
□ 手足の冷えがある
□ ダイエットで食事量・食物繊維量が減った
正式な名前は
弛緩性便秘
腸の筋肉がゆるくなって排便しにくい
弛緩性便秘以外にも痙攣性便秘や直腸性便秘などがあります。こちらのマガジンに詳しく説明しています。
弛緩性便秘とは
特徴
腸内の蠕動(ぜんどう)活動が上手く行われずスムーズに排便が出ないことで便秘になってしまいます。腸内に便が長時間留まってしまう事で、便の中の水分が体内に吸収されてしまい便が固くなってしまい、コロコロ硬いうんちになります。また、ガスが溜まりやすく、お腹の張り(腹部膨満感)を感じることもあります。排便がスムーズにいかないことにより、食欲低下、頭痛、肩こり、手足の冷え、倦怠感なども起こります。
こんな人に多い
・女性
・高齢者
・内臓下垂ぎみの人
・体力が低下している人
・多産の人
・腹部まわりの筋力が低下している人
などにおいて、生じやすい便秘です。
原因
運動不足や加齢、食物繊維の摂取不足、不規則な生活、ストレス、内臓の下垂、腸のたるみ、小さな下着の締め付けや冷えなどから来る血行不良などによって、腸の働きが低下して蠕動(ぜんどう)運動が弱まってしまうっていることや、腹筋や括約筋の機能の低下などが原因で引き起こします。また下剤の乱用によっても引き起こす場合があります。
対処法
①運動
運動無しでは改善しない便秘です!
薬や食べ物を変えたりすることも無駄ではありませんが、このタイプの便秘の人が運動なしで改善する可能性は極めて低いです!
そろそろ覚悟を決めて、便秘改善のために定期的な運動をしてください。
それじゃ、どんな運動をすべきか!?
極論は、少し呼吸数をあげるような運動であれば、なんでも良いですww
ダイエットとかでもそうだと思いますが
一番大事なのは
続けられるということ
続けられなければ、どんなに便秘解消に良い運動でも意味を為しません。
好きな趣味の運動やスポーツなどがあったら、それを行うことが一番良いです。
それを知った上で、以下の運動の話を聞いてくださいね。
(ただ、このダルダル腸タイプの便秘の人は、運動習慣がなく、運動することが苦手な人が多いですよねww)
便秘解消のために鍛えるべき部位
一言でまとめれば、呼吸に関わる筋を鍛えるべし!
・横隔膜
・腹横筋、腹斜筋
・脊柱起立筋(多裂筋)
・骨盤底筋群
専門的に言えば、腹圧に関わる筋ですね。
呼吸に伴う内臓の動きは、便秘を解消する上でとても大切です。
これは、息を吐いた時の写真です。
黄色の線は、肝臓の一番上に引いた線です。
これは、たくさん息を吸った時の写真です。
これは黄色の線が下に大きく動いているのが分かりますか?
深呼吸するとお腹に入っている内臓が
これだけ上下に大きく動きます。
ダルダル腸タイプの便秘の人は
この動きが少なかったり
弱かったりする人が多いです。
言い換えるとダルダル腸タイプ(弛緩性便秘)の方の多くが、呼吸や腹圧に関わる筋を十分に使えていません。
以下のような動きができるようになると良いのですが……
たいていの人が出来ないですね苦笑
背骨に沿っての上下の跳ねる動きだと、比較的やりやすいと思います。
以下の動きをプラスしながら上下に跳ねてみてください。
・深呼吸をしながら跳ねる
・腰を丸くしたまま跳ねる(骨盤後傾した状態)
・腰を伸ばしたまま跳ねる(骨盤前傾した状態)
・右のお尻に体重を乗せて跳ねる(右重心で)
・左のお尻に体重の乗せて跳ねる(左重心で)
②食物繊維を多く食べる
食物繊維は、うんちを形作る上でも必要だし、腸内細菌のエサでもあるので、腸内細菌を元気にするためにも必要になります。
長くなってしまいましたね。
今回は、このぐらいにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました🍀
※注意が必要!
症候性便秘といって、便秘の原因が他の疾患の場合があります。
症候性便秘
何かの病気が原因で排便しにくい
□ 激しい腹痛や吐き気がある
□ 粘液や血が混じった便が出る
□ 形の悪い便が出る
□ 便秘の理由が思いつかない
□ これまでと便の色が異なる
□ 生活習慣を改善しても便秘が治らない
この症候性便秘の傾向があった場合には、すぐに病院で診察を受けてくださいね。
慢性便秘の他のタイプや便秘の種類については、こちらのマガジンをご覧ください。
今回は、弛緩性便秘についてお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました🍀
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
YouTube(アレリハちゃんねる)とnoteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。
アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。
無料のLINEチャットでは、自律神経についての情報発信をしています。
LINEオープンチャット「自律神経の知識箱🎁」
【今後の研修会予定】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー自律神経セラピストBasicコース③−2
『便秘と下痢の運動生理学❶』
日時 2023年1月11日(水) 20:00〜21:30
会場 zoom
講師 及川文宏
申込 ↓↓↓
※アーカイブ視聴も可能。当日収録した講義内容の動画を3日間(1月13〜15日)まで期間限定で公開。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー自律神経セラピストBasicコース③−3
『便秘と下痢の運動生理学❷』
日時 2023年1月25日(水) 20:00〜21:30
会場 zoom(ウェビナー)
講師 及川文宏
申込 ↓↓↓
※アーカイブ視聴も可能。当日収録した講義内容の動画を3日間(1月27〜29日)まで期間限定で公開します。
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『自律神経の評価と介入』 in 東京
〜生理学から臨床まで〜
✅ 対面のセミナーになります ✅
※ アーカイブ配信予定あり
日時 2023年2月19日(日) 10:00〜16:00(昼90分休憩)
会場 東京 江東区(申込後に詳細をお伝えいたします)
講師 及川 文宏
詳細 こちら
申込 ↓↓↓
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『自律神経の評価と介入』in 大阪
〜生理学から臨床まで〜
✅ 対面のセミナーになります ✅
※ アーカイブ配信予定あり
日時 2023年3月12日(日) 10:00〜16:00(昼90分休憩)
会場 大阪市西区(申込後に詳細をお伝えいたします)
講師 及川 文宏
詳細 こちら
申込 ↓↓↓
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[外部講師セミナー]
『自律神経研究の最前線』
〜臨床とのつながり〜
日時 2023年1月17日(火) 20:00〜21:30
会場 zoom ※アーカイブ視聴も可能。
講師 横田裕丈先生
(新潟医療福祉大学 理学療法学科)
申込 ↓↓↓
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3人の理学療法士が教える
『肩こり』
日時 2023年1月22日(日) 9:00〜12:30
会場 zoom ※アーカイブ配信あり
内容・講師
「自律神経と肩こりのつながり」
・日本アレルギーリハビリテーション協会
理学療法士 及川文宏
「東洋医学的な肩こりの対処とセルフケア」
・東洋医学&リハビリテーション協会
理学療法士 千葉道哉
「神経から紐解く首肩こり」
・もずっと -mozutto- BiNI認定講師
理学療法士 佐藤純也
※詳細や講師紹介などはこちら
申込 ↓↓↓
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『皮膚から自律神経を整える』
〜皮膚刺激ツールで簡単ケア〜
日時 2023年3月4日(土)
会場 zoom ※アーカイブ視聴も可能。
講師 山崎 瞬 先生
・地域疼痛ケア協会 会長 ・仙台保健福祉専門学校 理学療法学科
※講演内容の詳細や講師紹介などはこちら
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