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腸内細菌 vs 病原菌

アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より


今回は、便秘の原因シリーズ6

便秘には以下のような原因があります。

【便秘の原因】
①食べ物
②胆汁の働き
③水分量のコントロール
④腸内細菌の働き
⑤腸の働きの問題
⑥骨盤底筋群の問題
⑦腰椎・骨盤・股関節の問題


今回は、

腸内細菌の働きについて


腸内細菌の役割

 ①病原菌を排除する

 ②消化を助ける

✅ ③ビタミンを合成する

✅ ④神経伝達物質などを脳へ送る


今回は

①病原菌を排除する と ③ビタミンを合成する

この2つについて詳しくお伝えいたします。


①病原菌を排除する


 『人の免疫機能の70%は腸内細菌による働き』
ということは、上のブログでもお伝えしました。

今回は、その具体的な方法について。

どうやって病原菌から宿主であるヒトの身体を守っているかということ。


病原菌と腸内細菌の戦いは言わば椅子取りゲーム

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前もって住み着いている腸内細菌が腸粘膜(椅子)を占領してれば、病原菌の入る隙を与えず、病原菌が入ってきたとしても、そのままウンチに排出されるということ。


スクリーンショット 2020-06-10 午後8.25.45

【腸内細菌 vs 病原菌 】

・栄養素の奪い合い

・場所(腸粘膜)の奪い合い

・阻害物質の産生を誘導

これらを通して、ガチガチに戦います。


想像つくと思いますが、↓こんな感じだと、、、

画像3

こんな感じにスカスカで椅子だけ置いてある状態だと、あっという間に病原菌の悪の巣窟になってしまうということです。


これはマウスの実験でも確かめられています。
無菌状態で育てられたマウスは、消化管に病原体による感染の影響を受けやすいということがわかっています。


要は、元々住み着いている腸内細菌達が、下の子供達みたいに元気よく仲良くした状態で腸内を占領していれば、

画像3

病原菌は入る隙間がなくなり、感染を起こしにくくなる

ということです。


腸内細菌と免疫系の発達


腸内細菌叢は宿主であるヒトの免疫系の発達にも重要な役割を果たします。

無菌状態の環境で育ったマウスは
・未熟なリンパ組織、リンパ球数の減少
・抗菌ペプチドの減少
・免疫グロブリン( I g A )の減少

などがみられます。

こういった状態は、
腸内細菌叢を元気な環境にすると
リンパ組織、抗菌ペプチド、免疫グロブリンが回復する
ことが報告されています。


つまり

腸内細菌叢は

免疫を担当する細胞の分化を調節する

ことが分かっています


腸内細菌はアレルギーも制御している


腸内細菌が発酵により産生する酪酸は腸の過剰な免疫を抑制し、良好な腸内環境を維持するのに役立っていると考えられています。

細かく言うと

腸内細菌は、免疫の過剰反応(アレルギー反応)を抑制する制御性T細胞の分化・増殖をコントロールしている。


このように腸内細菌叢は宿主の栄養代謝、防御機構、免疫機構の発達において中心的な役割を果たしています。


腸内細菌は免疫系との関わりに加えて食事では取ることのできないビタミンの生成する働きもあります。

③ビタミンを合成する

ヒトの常在菌であるビフィズス菌などはビタミンKや水溶性ビタミンBなどのビタミンを合成します


腸内細菌は、ただ単に種類が多いだけではなく、それぞれに役割があるため、腸内細菌の役割というタイトルは、永遠に続きそうですよねぇ苦笑


自分の身体の中にいる一番近い他人(他菌?ww)を知ることは自分の身体の健康を知る手助けになりますから、ぜひ、少しずつ学んでいってくださいね。



最後までお読みいただきありがとうございました🍀

参考文献
・腸内細菌叢とdysbilsis:日本静脈経腸栄養学会雑誌 33(5):1099-1104:2018

最後までお読みいただきありがとうございました🍀


便秘のタイプなどを知りたい方は以下のブログをご覧ください。


アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏
より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
 YouTube(アレリハちゃんねる)noteでは、アレルギー疾患や自律神経に対する理学療法についてお伝えしています。

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