今週のfumi*fumi 【11/23〜29】
* fumi*fumiとは? *
instagram:ごほうび書店 fum*fumで
紹介した本を入り口に、
より詳しく世界のことを知ることができる
Webサイトやイベントを毎週紹介しています。
今週のfum*fum ①
『これからの男の子たちへ』
著:太田啓子
今週の1冊目は、
お子さんをお二人育てている
お母さんでありながら、
現役の弁護士でもある太田啓子さんの
「これからの男の子たちへ」。
イエローの背景をバックに、
未来を見つめる男の子のイラストが、
ポップな印象を与えてくれる
こちらの本ですが、発売以降、
Amazonの <ジェンダーに関する本>
売れ筋ランキングの上位に
ずっと入っているため、
目にしたことがある方も
いらっしゃるかもしれません。
「性差別を減らすためには
これから生まれてくる子供たちに対して
どのような教育や
社会的な取り組みが必要なのか」を、
学校での性教育やメディアの表現、
そして実際に子育てをする時の接し方など、
あらゆる角度から考えるきっかけを
与えてくれる一冊です。
今年は、ブレイディみかこさんの
「ぼくはイエローでホワイトで、
ちょっとブルー」が大ヒットしたりと、
"子育て×社会問題"を扱った書籍が
注目されてきているなぁと感じる中、
著者の太田啓子さんが出演される
トークイベントが開催されるそうです!
会場参加はすでに満員(!)とのことなので、
私はオンライン参加で申し込みました。
またこちらのnoteに感想レポートも
アップ予定なのでお楽しみに♪
今週のfum*fum②
『誰かの理想を生きられはしない』
著:吉野靫
今週の2冊目は、吉野靫(よしのゆぎ)さんの
「誰かの理想を生きられはしない
とり残された者のための
トランスジェンダー史」。
タイトルにもある通り、
ご自身もトランスジェンダーであり、
性別適合手術の失敗で病院との裁判なども
ご経験されている吉野靫さん。
本作が、ご自身の経験や長年にわたる
当事者の方々への聞き取りを元に書かれた
初の単行本です。
「戸籍の性別を変更するためには、
現行の法律では手術が必須」など、
当事者として生きていないと
なかなか知る機会がない知識などに加えて、
"男と女"という性別にとらわれた
今の社会のあり方と生き方を、
「本当の男女を追求する必要なんてない」
という視点で解きほぐしてくれる、
ジェンダーの問題に興味がある方は
もちろん、一人でも多くの方に読んで
いただきたい魂の一冊でした。
今週のfum*fum③
気になる展示
『inside/out ─映像文化とLGBTQ+』
今週、読んだ2冊の本では、共に
「メディアにおけるジェンダーの表現」について
書かれている章が設けられていました。
どちらの本でも、
「メディアの表現によっては、
性差別の助長や間違った知識を
社会に与える可能性があり、その表現には、
より当事者に配慮した表現が不可欠である」
という内容のことが書かれているのですが、
現在、早稲田大学内にある演劇博物館では
日本の映画やドラマといったメディアにおいて、
LGBTQ+がどのように描かれてきたのかを
振り返る展示が行われています。
先日、千葉県の国際歴史民族博物館で
行われている「性差の日本史」展については
fum*fumでもレポートを書きました。
演劇博物館で行われているこちらの展示も、
日本におけるジェンダー表現の移り変わりを
知れるという点で、性差の日本史展と
つながるものがある気がしています。
年明けの1月15日まで開催されているようですが、
会場の前に展示されているという
クリスマスツリーが気になるので、
近々見に行ってこようと思います♪
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今週も読んでいただきありがとうございました。
ご紹介した本・イベントは以下から
チェックできます。
来週もお楽しみに♪