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フルオーガニック農園の春「植物編」

ちょっとエモい話になってしまいます。
いつも一緒にいる人の話です。

「春に生えてくる草を見れば、何をすればいいかわかるよ」

レストラン経営とお金のことしか考えていなかった頃、自然栽培農家さんからこの視座を学び、私の人生は大きく変わってしまいました。

彼が語った自然農法から見る地球の仕組みは、経済やマーケティングの面白さを凌駕していました。
錬金術のようにも感じましたし、何より心が原始的に揺さぶられました。

だから毎年4月は自分の農園に生えてくる植物をじっと観察します。

今年はスイバとシロツメグサが多く生え始めました。
これらの植物は酸性の土壌を好みます。
農園全体が酸性に傾いていることを教えてくれています。
去年の降雨量がここ10年で最多だった事を振り返り、酸性雨や地球の状態について考えます。

スイバはヨーロッパではソレルという名で売られているハーブ。日本でもかつて食用として重宝されていました。酸っぱいです(酸葉)。

シロツメグサはいわゆるクローバー。
空気中の窒素を土中に固定する植物として奇跡のリンゴの木村氏が活用しましたね。

オオイヌノフグリとホトケノザのエリアも点在しています。
中性を好む植物たちです。
であればそのPHを好むパセリやガーベラの種をそこに蒔けば、良いパフォーマンスが上げられると教えてくれています。

オオイヌノフグリはネーミング的にはアレなのですがとても優しい色合いです。去年春の取材時にNHKディレクターがフグリの事教えてくれました。

ホトケノザの花は鳥のクチバシのような形で雄しべ雌しべを隠していて、蜂や蝶が蜜を吸おうと下唇に乗ると重さで開く仕組みになってます。すごい。

土壌改良?
なんて傲慢な言葉だ。
わざわざ外部から加工資材を持ち込んで個性を殺してしまうのか?
土地にあったものを育てれば良いんだ。
高価な計測器を土に挿して歩く必要もない。
現象を見て土壌を理解し、寄り添い、活かす人になれ。

酸性なら酸っぱいんですかね?と言って2人で畑の土を食べて笑ったことを思い出します。

今は亡き師匠。

畑で矢じりの石器を見つけて、これはアロウ君(ARROW=矢)に渡さなければと香取市の畑から汐留のレストランまで軽トラで2時間かけて届けてくれた人。

この人がいなかったらオーシャンレモンはありませんでした。
だから農園にいる時は、いつも一緒にいます。


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ブログではレモンで家族全員をリペアする方法をお伝えしています。
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