"やばい"空間を集めた数学の本【毎日投稿16日目】
16日目です。
今日は少し変わった本の紹介です。
Counterexamples in Topology
"やばい"空間が集まっている
Counterexamples in Topology を直訳すると「トポロジーの反例たち」。
あらゆる「空間」("図形"と読み替えても構いません)で成り立ちそうな性質に対して、反例としてその性質が成り立たないことを言うために用意される空間が紹介されています。
しかし、もともと「あらゆる空間で成り立ちそう」と思われていた性質であることから分かるように多くは普通の空間では成り立つものばかりです。
そこで、無理矢理"やばい"空間を構成することが多くなります。
数学書の中では「病的な空間」と呼ばれたりもします。
上のwikipediaに出てくるものも有名な反例の一つです。
画像を見てもらうと分かるように、何の役に立つのかわからないような空間です。
実はかなり勉強になる
本書はトリッキーな本に見えるかもしれませんが、実際はかなり教育的な専門書であると個人的には思います。
なぜなら
➀視野が広がる
②研究において、予想したものに対して反例を探す練習になる
③多くの空間を知ることで、扱える空間が増える
などの効果が期待できるからです。
そして何より
④他の数学の勉強の気分転換になる
という点が大きい気がします。
(私自身、大学や大学院での勉強や研究の合間に読んでいました)
ちなみに、Counter examples in ○○シリーズは
「解析学」など他の分野にもありますので、ぜひ探してみてください。
まとめ
今回は本の紹介をしました。
専門書の紹介ではありますが、一風変わったものだったのでちょうどよいかなと思って選びました。
普段はサイトで大学入試レベルや大学入門レベルの数学の記事を書いたり、気が向いたときにYouTubeに動画を投稿しています。
ぜひ、そちらもご覧いただけましたら幸いです。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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