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「ポケモンの没プロット」をどこから見るか

 現在の状況としては、昨晩、「ポケモンの秘密」を読み終え、「ポケモン・ストーリー」を読んでいこうとしているところであるが、実は、どうしても気になってしまい、アニメのポケモンに関する記述を読んでいたりする。

 というのも、ゲームの制作秘話に関しては、上記の二冊はもちろん、子供向けの学習漫画にもなった、田尻智氏関連の本が出版されていることで、既に多くの人たちが、ポケモン誕生の物語を知ることができる。
 しかし、ゲームから誕生したアニメに関しては、関係者が口を割る割らないとかいう以前に、こうして本として出版されている情報を手にしても、関連した他の情報を手に入れなければ、理解することが難しい事柄が多いのである。

 そこで浮かび上がるのは、『「ポケモン」とは何か』でも少しだけ書いた、YouTubeで発信されている、アニメポケモンに関する動画である。
 具体的に何かといえば、最初のテレビシリーズ(いわゆる、無印編)でシリーズコンストラクションを務めた、脚本家の首藤剛志氏が晩年に、WEBアニメスタイルの「シナリオえーだば創作術」で書き残し、話題になったという、「ポケモンの没プロット」のことである。

 この没プロットに関する動画は、上記のピクシブ百科事典やアニヲタWikiなるサイトからコピペしてきた内容のものから、出典元である「シナリオえーだば創作術」をそれなりに読んだ上で作られた内容のものまで、様々な動画がYouTubeにアップロードされている。

 しかし、それらの動画を観ていると、単に「こんな都市伝説があるんだよ〜」という、少し軽薄な感覚で作られている感覚が否めない。
 ポケモンをこよなく愛する人ですらそういう解釈になるのは、いったい何故だろうか?

 作っている本人が軽薄であるという理由を除くとしても、日本の映像作品、特にテレビアニメがどのように作られているか、ポケモンのアニメが、当時、業界内でもどのように特殊な作り方をしているのか、そして、首藤氏がポケモンに参加するまで、どのようにアニメのシナリオを描き続けていたのかを調べきれていないために、首藤氏がこのコラムで書いていたことを、あまり汲み取り切れていない動画になっているのではないか。

 そう考えた僕は、まず、ポケモンのアニメの作り方がどのように特殊なのかを知るため、「ポケモンの秘密」や「ポケモン・ストーリー」を読んでみようと考えたのである。
 それだけでなく、「シナリオえーだば創作術」のポケモン関連の記述のみでなく、今からポケモンの没プロットについて調べようとする多くの方が読み飛ばすであろう、最初コラムから読んでいる。
 お恥ずかしながら、まだ「街角のメルヘン」を書いていたあたりの話までしか読んでいないが、読み進めていきたいところである。
 本当はコラムと連動するように、「宇宙戦士バルディオス」や、かつて、湯山監督とタッグを組んでアニメ界に旋風を巻き起こした「魔法のプリンセス ミンキーモモ」などを観た方がいいのだが、時間や金銭的な制約が多いので、正直、情報提供や、資料を購入するための資金援助をしていただけると、とても嬉しい。

 ここまで、好き勝手にいろいろ書いてきた僕ですら、映像制作、特にアニメに関しては、学校や本で一通り勉強して、人よりまぁまぁ知識があるだけなので、正しい解釈を伝えられるかどうかも怪しい。
 実際に制作現場で働いている人に同じ情報を与えれば、全く違う答えが返ってくるだろう。

 しかし、それでも書いていきたい。
 ポケモンのテレビアニメを作ってきた人々が、どんなことを考えながら作っていったのかを紐解けば、現在放送中の「ポケットモンスター (新無印)」を、さらに深く楽しめるだけでなく、自分自身の創作活動に、何かしらのいい変化が起きるかもしれない。

 だからこそ、これからも真摯に取り組んでいこう。
 

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