パーソナルトレーナー藤井自伝121

食欲の秋、美味しいものをたくさん食べても太らない対策

これは超カンタン、食べてしまう元凶を潰してしまうのが一番手っ取り早い。
そう、食欲である。
そして食べたとしても体にダメージをなるべく受けないようにする体勢も大事だ。
今回はまず食欲という元凶がいかにして湧いてくるのか、そしてその食欲をどう抑えるのかを紹介する。

食欲に関する研究論文などは多数あるが、結論として食欲は血糖値と密接な関係にある。
というのも血糖値は食事をすることで上がる。
血糖値が上がったということはエネルギーが大量に入ったということだから、体もそう認識してエネルギーを消費しようとインスリンを出して栄養を運ぶのである。
逆に血糖値が下がってくるとエネルギーが少なくなってきているというサインだから、体はエネルギーを補給しようとする。
そう、もうおわかりだと思うが、エネルギーを摂り入れるために食欲を出すのだ。

つまり、血糖値が下がればお腹が空いたと体に信号が流れ腹はグーと鳴り、食欲が湧いて何か食事をしよう!となるわけだ。
そして、それに伴ってこの血糖値の上げ幅と下げ幅の差が大きければ大きいほど、そして急激な変化であればあるほど強い食欲が湧いてくるのだ。
なぜなら大きく血糖値が下がればそれだけエネルギー枯渇の強いサインだ。
我慢できない食欲が湧くのは当然といえば当然である。

生存本能からくる欲求だからこそ食欲に抗うのはハナから無理なのだ。
じゃあどうするか、本題の食欲自体を落ち着かせれば良い。
その元は血糖値のコントロールである、血糖値をあまり変動させなければ良い。
一番簡単なのは糖質を摂らないこと。
糖が入らないのだから血糖値は上がるわけはないのである。
一番手っ取り早い。

糖質制限やケトジェニックダイエットを正しく行った人の食欲が安定するのはこういった血糖値の安定化によるものである。
もちろん、食事からの摂取カロリーが不十分であれば血糖値が安定していても食欲は出るので注意だ。
そこは最低限しっかり食べるべきなのだ。

他にもコントロール法はある。
例えば低GIの食材を摂り入れるようにすること。
低GIとは血糖値の上がる速度が遅いとされているもので、食物繊維などが豊富で消化に時間のかかるようなものは糖が一気に吸収されないため、同じ糖質量だとしても上がるスピードがが緩くなるのである。
逆に糖質の多いジュースなどは水分のため吸収が早く血糖値の上がるスピードは早くなる。

他にも食事法としてのベジファーストを行うこと。
糖質よりも先に吸収を緩やかにする食物繊維を豊富に含む野菜から食べることで血糖値を緩やかにする。
他にも食後すぐに座ったりゆっくりしない、スクワットをする、血糖値が殆ど上がらない時間帯と言われている朝に糖質を集中させる、など血糖値をコントロールする術はたくさんある。

このように食べすぎてしまう元凶である食欲とは真っ向勝負せずに、食欲自体と和平を結んで戦う必要がない状態にして敵対しないことが肝要である。

続く

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