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ライフスタイルの変化とアレルギー疾患増加の関係とは!自分に合った方法で現代のライフスタイルと上手に付き合おう
「1870年から2010年までのアレルギー疾患の流行」という論文では、米国で懸念されているアレルギー疾患の広がりは、ライフスタイルの変化が大きな原因と指摘されています。論文では、花粉症・小児喘息・ピーナッツアレルギーについて分析されており、ライフスタイルの変化とは上手な付き合いが必要と結論づけられています。近年、日本でもアレルギー疾患が増加しています。不二バイオファームは自分に合った方法で現代のライフスタイルと付き合うことが大切だと思っています。
米国では毎年5,000万人以上が何らかのアレルギー疾患の診断を受けており、患者数の広がりが懸念されています(※1)。この問題の背景をまとめた「1870年から2010年までのアレルギー疾患の流行」という論文では、主因はライフスタイルの変化と指摘されています。論文の著者は、バージニア大学医学校でアレルギー疾患を研究しているトーマス・プラッツ=ミルズ博士です(※2)。
論文では、米国人の主なアレルギー疾患である花粉症・小児喘息・ピーナッツアレルギーについて分析した結果が報告されています。アレルギー疾患が増えはじめたのは、花粉症が1870年代、小児喘息が1960年代、ピーナッツアレルギーが1990年代です。それぞれのタイミングは、米国人のライフスタイルが大きく変化した時期と重なっています。
アレルギー疾患の増加は、公衆衛生の整備をきっかけとして始まったとされています。花粉症は、診断された記録が最も古いアレルギー疾患です。1870年代、清潔な水や食品が行き渡るにつれて、花粉症に悩む人が増えていきました。一方、現在でも、アフリカ諸国をはじめとする公衆衛生が整備されていない地域では、花粉症に悩む人はほとんどいないことが報告されています。こうした疫学的分析により、公衆衛生の整備と花粉症の関係が指摘されています。
1960年代には子ども向けテレビ番組の放送が始まり、子どもたちは屋内で遊ぶ機会が増えました。子どもたちは屋内のアレルギー物質に触れる頻度の増加により小児喘息を発症したとされています。整備された公衆衛生や屋内遊びは、現代のライフスタイルを送るうえで欠かせない要素です。
ピーナッツアレルギーの広がりは、現代のライフスタイルのうち高度な健康意識との関係が指摘されています。1990年代、ピーナッツが含まれる食品は食物アレルギー予防のために避けられていました。しかし、2010年代のエビデンスにより、幼少期からピーナッツが含まれる食品の摂取が避けられたため、ピーナッツアレルギーを起こさない体の仕組みが不十分な人が米国で増加した可能性が報告されています。
花粉症・小児喘息・ピーナッツアレルギーが米国で広がったタイミング。「1870年から2010年までのアレルギー疾患の流行」よりFIG4をもとに作成
プラッツ=ミルズ博士は「ライフスタイルの変化が引き起こすアレルギー疾患を完全には予測できない。ライフスタイルの変化と上手に付き合うことにベストを尽くすべきだ」と結論づけています。
日本人のアレルギー疾患が急増
近年、日本でもアレルギー疾患が増加しています。アレルギー疾患と診断された日本人の割合は、2005年では約3人に1人でしたが、2011年では約2人に1人と発表されました(※3)。
不二バイオファームは論文の結論と同じように、健康だけを意識して現代のライフスタイルを拒否することは現実的ではないと考えています。たとえばアレルギー疾患の発症を食生活の改善で予防・緩和するなど、一人ひとりが無理なく続けられる方法で現代のライフスタイルと上手く付き合ったほうがいいでしょう。例えば、発酵食品ではアレルギー疾患の予防・緩和を打ち出した商品も販売されています。
とはいえ、多忙により新しい方法を実践する余裕すらない人は多いと思います。サプリメントの活用は多忙な方にとって選択肢の一つとなり得ます。不二バイオファームは発芽そば発酵エキスの健康機能性研究を進めているところです。発芽そば発酵エキスがライフスタイルをサポートできれば幸いです。
参考文献
※1 Asthma and Allergy Foundation 「Allergy Facts and Figures」
※2 American Academy of Allergy, Asthma & Immunology 「原題:The allergy epidemics: 1870-2010.」(2015年) Thomas A. E. Platts-Mills
※3 厚生労働省健康局 がん・疾病対策課の資料(2016年) 「アレルギー疾患の現状等」