「私もここで寝たいな」という娘に応じられない私。
#20230604-128
2023年6月4日(日)
このところ、ノコ(娘小4)の就寝が遅い。
宿題がなかなか終わらず、もう寝てほしいのだが、寝ない。たまに「明日、早起きしてやる」といって自分からベッドへ行くこともあるが、大抵ねばる。
その理由が「先生に怒られたくないから」。
そして、遊びを優先しなければ、テーブルに突っ伏して問題も読まずに「わかんない」を連発しなければ、終わっていたはずなのでこちらも唸ってしまう。
ノコの就寝が遅くなると、必然私の就寝時刻も遅くなる。
せっかく「目指せ、7時間睡眠!」を目標に頑張っているのに、ノコが寝ないと難しい。
もう眠くて眠くて。
むーくん(夫)にノコをまかせて、寝室へ向かった。
ベッドに入ってうつらうつらしながらも、少しだけでも読み進めたくて本を開くと、ノコが2階に上がってくる足音が聞こえた。
夫婦の寝室の明かりがついているのに気付いたノコがドアを開け、私とベッドをじっと見つめた。
「私もここで寝たいな」
一緒に寝ていた頃の記憶がよみがえる。
ノコの寝相の悪さにむーくんも私も寝不足になった。部屋の広さから3人そろって寝ることができず、当時はどちらかがノコと寝た。
「私もここで寝たいな」
私が答えないでいると、ノコがもう一度繰り返した。
「いいよ。おいで」
そういえば、ノコは満たされるかもしれない。
2台のシングルベッドに3人で寝るのは厳しい。とりあえず、むーくんのベッドにノコを寝かせて、むーくんの就寝時にノコをノコのベッドに運んでもらおうか。今夜限りならいいが、多分「今日もここで寝たい」が続きそうだ。
むーくんの出勤時間は日によってまちまちなので、早く就寝しないといけない日もある。
ぐるぐる考えているうちに、またノコがいった。
「私もここで寝たいな」
眠い私は考えるのが億劫になる。
「…自分のベッドで寝てね」
「ちょっとだけ、ベッドに上がっていい?」
「もう遅いんだから上がったら、すぐ自分のベッドに行って寝ないと寝不足になるよ」
もそもそと高さのある大人のベッドにノコがよじのぼる。
掛け布団の上に仰向けになり、天井を見つめる。
「懐かしいなぁ」
本当に覚えているのだろうか。ノコがいう通り、交流中にここで3人で寝たこともあった。
ノコの身長がまだ100cm未満のおチビさんだった頃の話だ。
「ほら、眠くなる前に自分のお部屋に行って」
ノコがのっそりのっそりベッドを下り、後ろ髪を引かれるような顔で出て行った。
――大変だったけれど、あの時はもう二度と味わえない。そう思うと恋しい。
そんな言葉を聞くたびに、私はまだその域に達していないなと思う。
そこを通過した嬉しさのほうが大きい。
もっともっとノコとの時間が重なれば、いつか大変な時期も懐かしく、恋焦がれる日が来るのだろうか。
ノコと暮らして4年弱。
まだまだ日々を乗り越えることに手いっぱいだ。
懐かしむためには、ある程度の時間が必要なのだと改めて思う。