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移動図書館ノススメ
#20230512-103
2023年5月12日(金)
ノコ(娘小4)が委託される少し前。
我が家の隣にある公園が移動図書館の巡回ルートに追加された。
これがなかなか便利で、暮らしがぐっと向上した。
移動図書館が来るということは、地域のどの図書館からも遠いということでもある。もちろん蔵書数はワゴン車を改造した移動図書館より図書館のほうが多い。図書館が近いほうが助かる。それでもさすがに図書館の”隣”に住むのは、ちょっと難しい。
移動図書館だったら、隣に来るのだ!
インターネットのSNSやノコが持ち帰る小学校の図書室だより、小包の緩衝材代わりに丸められた新聞の広告や書評欄、書籍の紹介はわりと身近にある。気になる本があればすぐ図書館のWebサイトにアクセスし、予約する。人気の本だと予約待ちが100人以上もざらで、いつになったら読めるんだ、と思わず遠い目になってしまう。
それでもとにかく予約する。
いつかは読める。
順番を待てずに買ってしまうかもしれないけれど。
受取場所は移動図書館にすれば、持ってきてくれる。
ノコが4年生に進級し、移動図書館の日の下校時刻が遅くなった。
今日もなかなか学校から帰ってこない。
通学路の先に目をこらしてもノコの姿は見えない。
移動図書館の滞在時間がそろそろ終わる。とりあえずノコが借りていた本を10冊返却し、ノコが読んだことがなさそうで、かつ読みそうな本を書棚から抜く。
インターネットで予約した私用の本を3冊受け取る。さらに背表紙を眺めながら6冊選ぶ。
図書館に足を運べない人に利用してもらうためか、移動図書館の棚には100人待ちの人気本がごく普通にあったりする。意外と穴場なのだ。そういう本を見つけては、にやけながら手に取る。
残り時間5分というところで、ノコがランドセルを揺らしながら駆けてきた。
「私も選ぶ!」
「あと5分だから、早く選んで。ママが選んでおいた本はどうする?」
「それも借りる!」
ノコは必ず10冊は借りる。ハードカバーの児童書や絵本10冊はずしりと重い。移動図書館でなければこんなに借りられない。
今週はノコが10冊、私が9冊。
2人して胸に本を抱え、すぐ隣の我が家へアヒルのようによちよち帰る。
ノコにとって移動図書館のある生活がいつのまにか日常になったのだな、と思うと不思議な気持ちになる。児童養護施設にいた頃はまだ幼かったこともあり、おそらく図書館に行ったことはないだろう。
ノコの”普通”が少しずつむーくん(夫)と私に近付きあることが、なんだかこそばゆい。
図書館の隣に住むのも憧れるけれど、移動図書館もなかなか使い勝手がよい。
どうぞお試しあれ!
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