やるべきことを先に済ませた三連休。
#20240923-468
2024年9月23日(月祝)秋分の日の振替休日
暦とは無縁の勤務形態のむーくん(夫)と違い、ノコ(娘小5)は暦通りの三連休中だ。
初日のおとといは習い事があったが、昨日今日はなぁにも用事がない。
やるべきことを済ませれば、あとは自由、自由のフリーダムだ。
「フリーダムって、ラクスがキラにあげたガンダム?」
むーくんにロボットアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの洗礼を受けているノコにとって「フリーダム」といえば、「機動戦士ガンダムSEED」に登場するフリーダムガンダムが浮かぶようだ。
思わず笑ってしまう。
多くの子どもは「今」しかない。
それでも小学5年生ともなれば、見通す力がついてくる年頃だが、ノコは未だに「今」に固執する。多少なりとも、里子であるノコの生い立ちも関わっているのだろう。
未来に「楽しみ」があることに慣れていない。
今、この目の前の「楽しみ」を手放してしまったら二度とないかもしれない。
その必死な想いがノコの根底にあり、しがみついてしまう。
「明日ね」「また今度ね」という言葉がなかなか通用しない。
ゆっくりであれ、成長とともに見通す力がついていくだろうと見守っている。だが、ふと思う。見通せるようになることによって、「今」を無心に味わう心も失われていくのかもしれない。
そんなノコだが、この三連休はやるべきことを「後まわし」にしなかった。
どうしたんだ、といいたくなる。
ノコが書くことを面倒くさがるため、ノコに聞き取りをしながら私が作成したが、その三連休の計画表通りにやるべきことを済ませた。「これは明日にする」という後まわしの変更をせず、逆に明日やる項目を今日に前倒しにすらした。
そして、空いた時間はソファーに寝そべり、漫画本を読みまくった。
TVの番組表をチェックし、何時にどの番組を見るかを決めた。
今まで番組表なんて見たことがなかったのに、だ。
TVをつけたら、そのまま放送されている番組を見入ってしまっていたのに、だ。
ほんとうに、どうしたんだ!
相変わらず、「ママママ、ママママ」呼ぶし、「抱っこして」「ぎゅうして」と両腕を広げてくる。開口一番の「ヤダ」も健在だが、「あら、ヤなの。〇〇なのになぁ」とメリットを伝えればすぐヤダを取り下げる。
おかげで、スロージョギングにも出られた。
掃除やスーパーへの買い出しもできた。ちょっぴりの癒しの昼寝、ノコの相手をしながらでは難しいnoteの記事作成までできてしまった。
上出来の三連休!
これがこのまま続くとは思わないが、なんともありがたい。
自宅の菓子置き場にノコ好みのものがないらしい。
「食べたいのがちっともない」
おやつタイムになる度に、不平をもらす。ノコの好みはよく変わるので、私にもわからない。
スーパーへの買い出しに1回の「ヤダ」発言のみで付き合ってくれたこともあり、ノコに食べたい菓子を複数個選ぶようにいった。
「1回きりのお菓子じゃなくて、たくさん入っているお菓子にしてちょうだい」
ノコはすぐ作りながら遊べる知育系の菓子を選びたがる。学校に習い事とある平日は、そんな悠長に作っていられない。
「4個くらい選んで。それから飴も選んで」
バスや電車に乗るときにノコは飴を舐める。これはノコとの交流中、慣れない交通機関に楽しい気持ちで乗れるようはじめた配慮だったが、5年生になった今も続いている。
飴も好みがあって、気に入らないとノコはとことん舐めない。
気に入っていても続くと飽きてしまい、やっぱり舐めない。
日頃、不満を並べるのにいざ自分で選べるとなると、ノコは戸惑ってしまう。
味や食感の予想ができない。
飽きずに食べ切る自信がない。
そんなところだろうか。「ヤダ」はいえるが、「これがいい」はいえないのだ。
「ねえ、ママ。これパパに」
パパ好みと思えない菓子を持ってきて、カートに入れようとする。
「パパのじゃなくて、あなたのを選んできて。パパはいつでも自分で買えるから」
菓子売場の陳列棚の前でノコは体を揺らしながら、悩んでいる。
私が店内を1周、2周してもまだ決まらない。
「そろそろレジに向かいたいんだけど」
そういわれて、ようやくカートに菓子を放り込んだ。
「これで、多分、大丈夫!」
それでも「多分」なのだと心のうちで笑ってしまう。