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世界史の沼にはまる本その6 マキャベリ編

はじめに


 マキャベリ(ニコロ・マッキャベリ)と言うと、『君主論』という本を書いた人で、権謀術数などを駆使して国を治める、何かいけないことを書いた人物だというマイナスのイメージばかりが先行しています。結局、『君主論』という本を、日本国の人はしっかりと読み込むこともせず、本の批判だけしているのです。
 本当に、そうなのでしょうか? 『君主論』という本には、実は、小さな力の弱い国が、大きく力の強い国に対してどう対応していったら良いのか、そういうヒントが書かれているのでは? と思っています。『君主論』を読んでみた、率直な感想です。
 では、なぜ悪い評判ばかりが先行しているのでしょうか? それは、小さな力の弱い国である日本国の人に読んでもらっては困るからです。そのため、大きな力のある国の偉い人が、日本国の人がなるべく読まないように仕向けているからなのです。日本国の人に、変な知恵がつかないように仕向けているのです。
 小さな力の弱い国である日本が、これからどう生きていったら良いのか、そのヒントをマキャベリの本を読んで探して欲しいです。

1.君主論


◎『君主論』
 ニコロ・マキアヴェッリ:著 佐々木毅:全訳注 講談社 
講談社学術文庫
(『君主論』は、理想国家とはどうあるべきかを書いた本です。この本に出てくる人物が、どういう人物なのかを調べながら読み進めていくと更に理解が進みます。)

2.ニコロ・マキアヴェッリについて


◎『わが友 マキアヴェッリ』(全三冊)
 塩野七生:著 新潮社 新潮文庫
(『君主論』を書いた、マキアヴェッリの生涯を書いた本です。マキアヴェッリがどのような経験をして、君主論を書いたのかが分かります。)

◎『マキアヴェッリ語録』
 塩野七生:著 新潮社 新潮文庫
(マキアヴェッリのたくさんの著作の中から、マキアヴェッリを学ぶ人のためにポイントとなる言葉をまとめた本です。)

3.フィレンツェ


◎『マンガ メディチ家物語 ~フィレンツェ300年の奇跡~』
 樋口雅一:著 講談社 講談社+α文庫
(マキャベリが働いていた、フィレンツェを治めていたメディチ家の 繁栄から没落までの歴史をマンガで著した本です。)

4.チェーザレ・ボルジア


◎『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』
 塩野七生:著 新潮社 新潮文庫
(マキャベリが君主論を書くにあたり、モデルにしたと言われるチェーザレ・ボルジアについての本です。ローマ教皇の力を利用して、当時小国に分かれていたイタリアを統一しようと試みた人の話です。残念ながら、組んだ相手が悪かったですね。ローマ教皇では、権威以外何もありませんから失敗に終わってしまいました。)

※このチェーザレ・ボルジアについては、惣領冬実さんが『チェーザレ 破壊の創造者』という漫画を書いています。(全13冊・講談社刊)しかも、この本はチェーザレ・ボルジアが16歳の時の一年間の話だそうです。(新聞の書評より。)あまり本屋さんで売っているのを見かけたことがないのですが、興味ある人は読んでみてください。

※扉の写真
 静岡市のJR静岡駅の近くにいる、ピアノを弾くクマさんです。最近は、たまにしか弾く姿を見ることが出来ません

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