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冬、お肌の潤い不足は「漢方・薬膳」で対策できる!

美容と健康を考える上で、お肌の問題は皆さん見過ごせないのではないでしょうか?

様々な化粧品やサプリメントなどでケアされている方も多いことでしょう。

それでも、季節の移り変わりや環境の変化などでトラブルが発生したり、エイジングも気になる……と、悩みは尽きませんね。
ここでは、漢方・薬膳からみた肌トラブル、特に冬場に多いお悩みについて考えていきたいと思います。

肌は内臓の鏡

漢方では、皮膚の病を単なる局所的な問題としてではなく
身体全体の状態を表すもの
としてとらえています。

季節や気候・生活習慣や環境など、外的にも内的にも様々な要因が複合的に絡んで、身体症状の一つとして皮膚トラブルとなると考えられています。

そのため、一見皮膚とは関係のなさそうなことも含め、色々な角度から身体の状態をみて、その時その方に必要な対応を導き出すというのが漢方のアプローチです。

気・血・水と肌の関係

漢方には、人間の生理機能を大まかに「気(き)・血(けつ)・水(すい)」に振り分ける考え方があります。

この気・血・水が肌とどのような関わりがあるかというと、

気の作用:新陳代謝・リフトアップ
血の作用
:肌に栄養を与える
水の作用
:肌に水分を与える

といったことが挙げられます。
気は「巡り」をつかさどりますので、代謝と深く関わってきます。
血も水も体液ですので、いずれも肌の潤いと密接な関わりがあります。

冬のお悩み代表格・乾燥

一年を通して肌のお悩みは様々あるかと思いますが、特に冬場に気になるのは「乾燥」かと思います。肌が粉をふいたり、ひじやかかとがガサガサになったり、あかぎれになったり……。皆さんクリームやオイルなどでケアをされているかとは思いますが、悩ましいことには変わりはありません。

冬は外気の乾燥、冷たい風が吹くことなどから、肌表面から潤いを奪います。
さらに、冷えにより血流が悪くなることや、そもそも冬は気血の不足が起こりがちな季節でもあります。
先に述べたように、血と水は肌の潤いとつながっていますので、血が不足すれば栄養不足となり肌の乾燥を引き起こしやすくなりますし、もともとある水も外気の影響で不足しがちとなり乾燥につながります。
とはいえ、潤いを補給するためにと水をガブガブ飲んでしまうのは逆効果です。
冬は代謝がゆるやかになっていますので、一度に水分を摂りすぎると、余分な水を代謝できずにむくみにつながる恐れがあります。常温以上の水を、少しずつこまめに摂るようにしましょう。
 
また、気血をしっかり充実させることも重要です。気が不足していると血も生み出せません。
気血を補う食材の一例をご紹介しますので、お食事面から身体を潤し、乾燥に備えるようにしてみてはいかがでしょうか。

気を補う食材 
山芋:慢性下痢・食欲不振・頻尿・喘息・老化現象
人参:食欲不振・下痢・便秘・視力低下 
雑穀類:脾虚による消化不良・下痢
大豆:お腹の張り・むくみ・黄疸

血を補う食材 】
肉類(牛、豚、鶏など)・レバー:血の不足・慢性疲労・血行不良・乾燥・便秘
クコの実:血の不足・目のかすみ・めまい・乾燥
きのこ類(椎茸・舞茸など):慢性疲労・血の不足・消化不良・老化現象
なつめ:栄養失調・倦怠感・食欲不振・慢性下痢・花粉症

この記事を書いてくれた人:古橋 智子(漢方・薬膳・保存食講師)
漢方上級スタイリスト、養生薬膳アドバイザー、中国茶アドバイザー、かんぶつマエストロ。薬日本堂漢方スクール、長谷園 東京店 igamonoなどで講座を担当。20代より保存食作りに親しみ、数々のレシピを考案。素材の旬だけでなく、一人ひとりの体質や体調に合った保存食を提案したいという思いから漢方、薬膳を学ぶ。

インスタグラム
https://www.instagram.com/yakuzen_everyday/

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