【家事ストレス解消】一流シェフがやっている、皿洗いの「下ごしらえ」
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
リモートワークが常態化した今、今まで以上に家事に対してコミットする機会が増えた人も多いようです。家事とひと言で言ってもいろいろあり、ストレスになる家事も人それぞれかもしれませんが、多くの人がストレスを感じる家事として上位に挙げる1つに「皿洗い」があります。
先日のnoteで、ビル・ゲイツが毎日皿洗いを積極的に行なっており、その理由について触れた記事を紹介しました。
ビル・ゲイツに限らず、世界中のビジネスエリートたちは家事を行なうことでビジネススキルを磨いているとはいえ、「皿洗い」にストレスを感じてしまう人は気が乗らないものです。
家事における脳のリラックス以外のビジネスパーソンにおける家事を行なうメリットを次々と発見し、「ビジ家事理論」として体系化した堀宏史さんは、その理論に基づいたビジネストレーニング方法をまとめた10月11日発売(Amazonは10月8日)の新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』の中で、皿洗いのストレスを軽減する「段取り」術を紹介しています。今回は、同書の中から該当箇所を一部抜粋・編集してご紹介します。
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家事も仕事も段取りが80%
「仕事は段取り!」とはよく言われることです。
段取り上手な人は、どんな仕事でもテキパキとやり、次々にタスクをこなしていく──。そんなビジネスエリートのイメージがあります。
この「段取り力」をどうやって家事に活用できるのでしょうか?
夕食の皿洗いのシーンを想像してみましょう。
あなたの目の前には、夕食のハンバーグとサラダを食べ終えたお皿と茶碗などの食器とともに、キッチンにはフライパンや鍋が散乱し、まな板の上には野菜の切れ端が残り、ガスコンロのまわりには油が飛び跳ねています。ダイニングテーブルの上には調理料やドレッシングなども、まだ置かれているようです。
思わずため息が出てしまう状況ですが、とりあえず作業を開始することにしましょう。
じゃあ、まずはキッチンのシンクにあるいくつかの洗い物からスタートしようかな。
NO! すぐに洗い物に手をつけてはいけません。
なんのプランもなく作業をスタートしてしまうと、油がキレイな食器についたり、ダイニングテーブルとキッチンとの無駄な往復が増えたりと、圧倒的に効率が悪くなっていきます。そして、作業時間が増えるだけではなく、皿洗いがとことんイヤになり、「ああ、もう皿洗いはやりたくない……」となってしまいます。
ここで「段取り力」が大事になってくるのです。
「段取り八分、仕上げ二分」を意識
段取りの世界(!?)では、「段取り八分、仕上げ二分」という言葉があります。
これは、仕事の目的を達成するためには、どうやって仕事を進めていくのかということを指し示した言葉で、仕事を完成させるには段取り(=準備・プラニング)が80%で、実際に手を動かす作業部分は20%しかないことを意味しています。
つまり、実際に作業を始める前の準備とプラニングで、皿洗いは80%終わっているということなのです。あとは淡々と20 %の作業をこなすだけ。
果たして本当にそうなのでしょうか?
「段取る」ためには、まずはダイニングテーブルのお皿をキッチンに運びます。先にテーブルの上をキレイにして、食材や調味料なども片付けてしまいます。
そして、おもむろにシンクの中でお皿やコップをざっと水で流しながら同じ種類のお皿やコップに仕分けしていきます。
ここで大事なのは、
「どういった順番で洗い、どういった順番で水切りカゴに置いていくか」
をはっきりと頭の中でイメージすることです。
その最終形から逆算し、事前にお皿やコップ、フライパンや鍋などを適切な場所にセッティングしておきます。
ここまでが「段取り」です。
実際にはまだ何も洗っていません。しかし、もうすでにあなたの頭の中では洗われているのです。
あなたの頭の中には、すべての食器がキレイに洗われて水切りカゴに並べられ、テーブルやキッチンも片付いているイメージがありますので、あとは淡々とほとんど何も考えず手を動かしていくだけで皿洗いは終了します。
プロのシェフに学んだ、皿洗いの「下ごしらえ」
最初にお皿やコップを仕分けしたり、洗う順番や段取りを考えていると、普通に洗い始めるのと比べて時間がかかるように思われます。しかし、実際にやってみるとわかるのですが、意外とトータルの時間は「段取り」したときのほうが早く終わります。
私自身も最初はやみくもにお皿をガンガン洗っていたのですが、ある日、テレビでプロのシェフが洗い物をしているところを見たときに、そのシェフが最初に洗い物を「下ごしらえ」するようにまとめていたのを見て、自分でもやってみたらこれが思った以上に早く・楽に皿洗いが完了することを知ったのです。
効率を求めるのであれば、同じ種類のお皿やコップをまとめて洗ったほうがいいのです。
また、このやり方で皿を洗うと、「洗っている途中で余計なことを考えなくていい」というメリットもあります。つまり、事前に準備をしている段階で自分の頭の中では洗う順番をシミュレーションしているので、途中でバタバタせずに作業に集中することができ、心に余裕が生まれるのです。
このプロのシェフがやっていた「皿洗いの下ごしらえ」を知って以来、私のスタンダードとなりました。
家事も仕事も段取りが80%、これを覚えておきましょう。
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今回ご紹介した10月11日(Amazonは10月8日)発売の新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』では、著者・堀さんが体系化した「ビジ家事理論」をベースに、具体的な家事ハックを通じて、ビジネススキルを鍛える方法を解説しています。
「家事は大人の必須スキル」といわれる時代です。今まで家事にストレスを感じていたビジネスパーソンはもちろん、家事に積極的に参加できていなかった人が「家事野郎」デビューするのにも最適な1冊です。興味のある方はチェックしてみてください。
〈著者プロフィール〉
堀 宏史(ほり・ひろし)
広告クリエイター。1993年慶應義塾大学卒。これまでに広告業界でリアルとデジタルを融合させた新しい広告を実現し、カンヌライオンズ、東京インタラクティブアドアワード、文化庁メディア芸術祭など受賞歴多数。カンヌライオンズ、アドフェスト等の国際広告賞で審査員を務めるとともに、adtech等の国際カンファレンスでスピーカーとしても活躍するなど、多くのグローバルエリートたちとのビジネス経験が豊富。そんな多忙な毎日を送る中、家事にもしっかりとコミットすることで、仕事と家庭を両立してきた。好きな家事は、皿洗いとゴミ出し。
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