日本版ウェルビーイングは『推し活』と『noteで俳句』だった!|【読書セラピー】むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました
本書を読んだ結論
『推し活』と『noteで俳句』は
ウェルビーングでした。
どうも読書セラピストのタルイです。
突然ですが、
あなたにとっての
「ウェルビーイング」とは
何でしょうか?
一般的にウェルビーイングとは
肉体的、精神的、社会的において
幸福で満たされた状態を指してますが
定義づけするには難解で
とっつきにくいイメージを
持つ人も少なくないでしょう。
実は私もその一人でして
これまでに
「ポジティブ心理学」の父とも言える
セリグマン博士が2011年に提唱した「PERMA」モデル
慶應義塾大学大学院
前野隆司教授が提唱する
「幸せの4つの因子」
そして先日、
茂木健一郎先生の
「生きがい本」を読んだら
「5つの柱」
ちょっと脳内が
ウェルビーイングの定義で
渋滞を起こし始めてました😅
ウェルビーイングとは
つまりなんなんだ?
これに悩むこと数ヶ月
そしてついに
納得解に辿り着けました。
この本に書いてあったのです。
むかしむかし
あるところに
おじいさんとおばあさんと桃は
出てこなかったのですが…
ウェルビーイングはありました。
著者は予防医学研究者
|石川 善樹《いしかわ よしき》さん
と、もう一人の方
ニッポン放送アナウンサーの
|吉田 尚記《よしだ ひさのり》さん
では早速ですが
ウェルビーイングとは何か?
これについて
知り得た情報をシェアしましょう。
明確な定義はありません。
なんとも拍子抜けの答えですが
私は納得できました。
なぜならば、
国や時代が変われば
ウェルビーイングの条件や内容も
やはり変わってくるそうです。
そもそも科学者は
定義などしないそうです。
「○○すればウェルビーイング」
「○○すれば幸せになれる」
この考え方は
結局のところ確率論なんですね。
科学者のエビデンス(論拠)にも
100%はないのです。
例えば「タバコは身体に悪い」
これは常識ですが、
喫煙者も全員が
早死にしているわけではありません。
一定の確率で
スパスパしながら
ピンピンしている人はいます。
こうやって書いてあると
なんだかちょっと
気持ちがラクになりますよね。
科学的に正しいことを
しようとすればするほど
「○○でなければならない」
と「べき論」が生まれて
逆にウェルビーイングな気持ち
じゃなくなっちゃいます。
著者曰くウェルビーイングを
最もダサい日本語で言うと
「イキイキ」だそうです。
ウェルビーイングとは
「イキイキ」である。
うん。
わかりやすいです。
では改めまして
本書のテーマである
「日本昔話から学ぶ
ウェルビーイングとは何か?」
これを発表しつつ
深掘りしていきましょう。
それは
『推し活』と『noteで俳句』
に辿り着くのです。
ご興味が湧いていただけたでしょうか?
ここからさらに深く解説します。
◆日本的ウェルビーイングの特徴
筆者いわく
西洋的なウェルビーイングとは
「満足」と「幸福」の二軸
この2つ揃えば
概ねウェルビーイングであろう
と考えられるが
日本的ウェルビーイングは
まずその”ものさし”が違うのです。
そのものさしとは
日本の昔話や神話、和歌、
アイドル文化まで
古今の日本カルチャーに
根付いているそうです。
ものさしとは以下の3つ
●ゼロに戻るを良しとする
日本人の心性としては
西洋のようにマイナスからゼロ
ゼロからプラスへと
上を目指すのではなく
「ゼロに戻る」ことに
日本人は価値を見出してきたそうです。
著者は、日本人は長らく
ゼロに戻ることが「幸せ」のかたち
だったのではないかと分析してます。
これは裏を返せば
「プラスに行きすぎると
不安になってしまう」
ことの表れともいえます。
確かに、この心理は
楽観バイアス
ポリアンナ効果
快楽の踏み車効果
以上の3点で
心理学的に証明されてます。
●「誰でもない」匿名性が大切
日本の昔話には
登場人物が「何者でもない」
という特徴があります。
物語はおじいさんやおばあさんなどの
高齢者が登場して
「むかしむかしあるところに、
おじいさんとおばあさんがいました」
という形で始まります。
彼らはどこにでもいる普通の人々で
名前も明かされることは
ほとんどありません。
●基本ネガティブ
日本人は昔から
ネガティブとも言える状況を
愛でる傾向にあります。
その象徴とも言えるのが
侘しい・寂しいと
ネガティブな感情から生まれた
「わびさび」文化です。
また、
日本人の「謙虚さ」も
ネガティブから生まれました。
日本人は評価されても
「いえ、私なんてまだまだです」
と反射的に自己否定しちゃいます。
それに対して相手が
「いやいや、そんなことないよ」
とさらに否定を重ねてくる。
つまり、
否定を否定されて
初めて自己肯定ができる
とややこしい構造です。
やっぱり日本人にとっては
自分で自分を肯定するのは
”粋”じゃないとされてきたのですね。
ゼロに戻る
何者でもない
ネガティブ
以上の特徴を捉えた昔話は
実に多いそうです。
たとえば
あの有名な浦島太郎
欧米的なストーリーを考えれば
勇者浦島太郎が
亀を助けことをきっかけに
「竜宮城」でドラゴンと闘い
最後は乙姫と結ばれる
と、ポジティブでハッピーエンドな
物語になりそうですが…
浦島太郎は
ただの漁師です。
何者でもないただの漁師が
たまたま亀を助けたことがきっかけで
竜宮城でもてなされて
乙姫様と結ばれることもなく
地上に帰ったら村は、
何百年も経ったあとの世界だった。
とネガティブな展開
悲しくなって玉手箱を開けたら
最後はただの老人に戻る
つまり「ゼロに戻る」物語ですよね。
このような特徴をもつ
日本のお伽話は
世界的にも珍しいそうです。
◆七五調のリズムに込めた強い思いの民族
著者いわく
日本文化のルーツは
平安時代に生まれた「古今和歌集」
にあるとのことです。
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