『メガネ朝帰り』 #毎週ショートショートnote【僕と君編】
僕は君と初めて出逢った日のことを思い出す。
僕みたいな存在なんて、この世にごまんといるのに君は何の迷いもなく僕を選んだ。
一目惚れしたからと。
その時はたまらなく嬉しかった。ずっと同じものを一緒に見て生きていこうと心に誓ったほど。
きっとお互いに初恋だったのだろう。
君は僕をとても大事にしてくれ、僕も君の期待に応えようと誰よりも傍で支えてきた。
しかしここ最近、不安が過るようになった。
出逢った当初の僕達はまだ幼くて、いつかお互いの相性が合わなくなったら別れる日が来るかもしれないなんて考えてもいなかった。
僕への扱いがだんだんと雑になり、共に過ごす時間もどんどん減った。
そしてついに君は浮気した。
「うわ!目が腫れてる!」
そうなるだろうと思っていたよ。僕のことすら、ろくに磨かなくなった君がコンタクトレンズをまめに洗うはずがないのだ。
それも看護師なんて多忙な環境で働いている君が。
夜勤明けくらい僕に頼って
メガネ朝帰りしたらいいさ。
実は前回のメガネお題の時も、メガネ目線の話も書こうと思っていたのですが、ボツにして下書きも消してしまっていたんです。
(なぜって油断すると、擬人化祭りになるからです(笑) そして毎回一人称に悩む……)
ただ記憶にはうっすらと残っていたので、初恋ワードを入れつつ、朝帰りとしてシフトチェンジしてみたのですが、私としては「もうちょい!」といった感じですかね……🤔
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