『星屑ドライブ』 #毎週ショートショートnote【裏道運転】
僕のお父さんはゴミ収集車の運転手だ。
といっても、その車はバキュームカーによく似ている。
仕事について聞いてみた時お父さんは
「星屑ドライブみたいなものかな」
と遠くを見つめるように語っていた。
「僕も乗ってみたい!」
「誰にも言わないって約束できるか?」
「うん!」
「じゃあ今度の金曜日の夜にな」
金曜日の真夜中過ぎ
お父さんはゴミ収集車を遠くまで走らせる。
辿り着いたのは満天の星が一望できる小高い丘だった。
お父さんは車から細長いホースを引き出し、一粒ずつ星を吸い込んでは小瓶に詰めていった。
「これは何の星?」
「これは天国に行った星だ。だからそれを一粒ずつ集めて遺された家族に届けるのがお父さんの仕事なんだ」
「その星はどうなるの?」
「人にもよるけど、アクセサリーにする人が多いかな」
あの夜以来、僕はいろんな人の指先や首元を観察するようになった。
どうかその星が大切な人からのお守りになっていますように
と流れ星に唱えるように願いながら。
もしかしたら似たような作品もあるかもしれないなと思いつつ、ファンタジーちっくな物語を書いてみました。集めた星の使い道を二種類考えてみたのですが、今回はこちらのパターンにしてみました。(もうひとつのパターンをふくらませるか、全く違う話を考えてみるのかは未定です。)
うっかり八兵衛の私による
お題ミス作品もよかったらどうぞ~
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