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大企業からの転職、複業を始めて1年経ったマーケターの雑記

どうも、フクパンマンです。
2021年9月からキラメックスとコンサル会社の役員として複業し始めてはや1年が経ちました。
アイ・エム・ジェイで受託側として7年半、三井住友カードで7年半、そして今ベンチャーで1年、同時並行で友人と会社を立ち上げて同じく1年と色々な環境でマーケティングにチャレンジさせていただいております。

三井住友カード時代は圧倒的なブランド、リソースが潤沢にある環境で上司・仲間に恵まれ、本当に色々なことをさせていただきました。

現在は、規模も仕事の進め方も大きく異なる会社で、負けず劣らずのいい仲間といいサービスの元、楽しみながら仕事させてもらっています。そして信頼できる友人と立ち上げたfunsでは、企業の事業貢献のためのコンテンツマーケティングを追求したコンサルとしてチャレンジしています。

貢献できている部分、期待に沿えていない部分両方ありますが、以下のことを感じましたので複業1年の忘備録として以下、5つにまとめます。

  1. 自分がやっていたマーケティングは部分的な一部だったこと

  2. ベンチャー企業でのマーケティングはあらゆる要素が濃縮されているということ

  3. 大企業しかできないマーケティングがあるということ

  4. 結局プロセスと大事な所は変わらないということ

  5. マーケティングは改めて面白いということ

大企業に勤めている方には、参考になる内容かと思います。ベンチャー勤めの方は当たり前やん、と思うかもしれませんが。それではどうぞ。

1.自分がやっていたマーケティングは部分的な一部だったこと

「マーケティング」「マーケター」とは本当に俗な言葉だと思います。なぜかと言うと、単なるWEB広告の配信・最適化をしている人でもマーケターと名乗っていたり、ユーザー視点がなくただ費用対効果を追い求め事業利益だけを追求することをマーケティングといっていたりと、あまりにも定義が曖昧かつ、不思議な優位性を持てるポジショニングをとれる言葉になってしまっているからです。セールスだったり、広告屋だったり、分析屋だったり、、

マーケターは本来、単なるツール使いこなし屋、特定分野のプロではなく、消費者のインサイト発掘、それに合わせた価値提案、サービス開発・チューニング、クリエイティブ開発、プロモーション・PRなどの一環した活動による売り上げ・利益の創出を整理・提案・実践するものです。

企業規模が大きいほど分業で進むのは仕方ないですが、僕が見ていた・やっていた範囲は部分的だったなと実感しています。マーケターとして色々登壇とか執筆もさせていただいてましたが、大企業のそれとしては良かったのかもしれませんが、前述の範囲においては一部のみで成果を出していただけなので、勉強も成長も実践も足りなかったなあと。

今もなかなかその考えや癖が抜けずに部分最適化になってしまいがち。視野を広げて、視線を上げて、次の一年は取り組んでいきます。本当の意味でのマーケティング、やりたいなぁ、やらねば。そして、コンサルとして支援している企業に対して、この考え・スタンスに基づきしっかりアウトプットしていきます。

この、部分的であったと実感できている経験はとても良かったなと。大企業にいると、どうしても見えてこないですよね。

2.ベンチャー企業でのマーケティングはあらゆる要素が濃縮されているということ

ベンチャーの場合、マーケティングのプロセス全てをしっかりやらないと淘汰されてしまい、いずれ売り上げが立たなくなってしまいます。そのペースはかなり早く、半年止血をせずにそのままでいたらあっという間に下降線を辿っているでしょう。

消費者や企業の声に向き合い、WHOWHATを設定してそれに対してしっかりアプローチしながらも、一つのWHOWHATに縛られずに色々なマーケットにチャレンジすること。それでいてブランドの重心はブラさずに統一感のあるサービス開発とプロモーションをすること。それらを高速でトライすること。

これらを何も考えずにペルソナとかジャーニーとか作っても、いきなりキャンペーンやプロモーションプランから作っても、ページ改善に取り組んでも、意味も効果も無いです。ブランディングだけ、クリエイティブだけ、プロモーション方法だけ、サイト改善だけ、分析だけを考えればいいなんてことはありません。

ベンチャーでマーケティングをやらせていただくのは本当に楽しいですし、前述の通り僕も部分的なエセマーケターだったので、入って足りない部分を痛感する日々です。範囲が広い分タフな精神とバイタリティは必須だとも感じます。なんでこんなこと私がやるの?なんて気持ちはもうゼロで、消費者にいかに価値提案して申し込んでもらうかしか考えてません。むしろまだ全然できてないので、もっとやらねばとすら思います。

このスタイルや考えに合わない、覚悟がない人はベンチャーにくるべきではないです。

3.大企業しかできないマーケティングがあるということ

一方、TVCMをたくさん売ったり、著名な方をアサインして大規模なクリエイティブ制作、プロモーションをすることはリソースがなければできません。大手企業が本気を出したら、ベンチャーで何年もかけて組み立てやってきたことが一夜にして覆ってしまう可能性もあります。

そして、大企業だと1,2千万くらいならトライアルと整理できてスピーディーに実践できてしまうので、打ち手の多さと幅広さは圧倒的です。ダイナミックで、一施策が生み出す売上規模、ユーザーインパクトは比較になりませんし、緊張感や達成感は計り知れないです。ベンチャーにきたものの、「もっとインパクトのある大きな仕事をしたい」と言って辞めていくメンバーも多いと思います。

一方、前述の通り大企業ではプロセスの一部を担うことが大半。「あれ俺詐欺」という言葉がありますが、成功した施策に少しでも携わっていると、あたかも自分が施策をやったかのように感じてしまい手柄にしてしまう、もしくは本当にそう思ってしまうのですが、蓋を開けてみると全然知見やスキルがなかったりします。大企業でしかできないマーケティングは、個人には紐づかない(もしくは偉い人に紐づいてしまう)です。立場が低ければ低いほど、大企業にいても思ったよりやりがいは感じにくいという人も多いでしょう。

どこにやりがいを感じるかだと思います。両方とても魅力がありますから。今でも、前職のダイナミックさが羨ましいなぁ感じることももちろんあります。けど、与えられた環境の中で最大の成果を出すことも楽しいですよ。

4.結局プロセスや大事な所は変わらないということ

これは当たり前ですが、マーケティングにおいてベンチャーだから必要、大企業だから要らない、というプロセスはないです。しかし、正直前職ではそもそもこのエントリーのような視点を持つことすらできませんでした。そして、私のような方は多いのではないかな、と思います。

全てのプロセスの重要性を把握し、それでいてその場その場でマーケティングにおいて最も力を入れるべき点を見極め集中投下し、一貫性をもたせて消費者に届ける。これができるマーケターはレアで、前職でお世話になった前職の本部長、マネジャーはプロパーでこれを実践しているので改めてすごいなぁと思いました。

もう一つ私が学んだ大事な所は「申し込み一件へのこだわり」。施策の失敗で逃した一件があるとします。それにより数万円、数十万円の損に直接繋がってしまいます。小さい金額のように考えられますが、事業規模が小さい場合はインパクトが大きくなりますし、事業規模が大きい場合も積み重なればボディーブローのようにダメージが蓄積されます。
一件の重みを感じながら、一件を失うことを恐れ過ぎずにその先の目標を達成することが必要なのだと実感しました。これも、ベンチャーにいなければ、経営に携わらなければ理解できなかったことです。

上記はめちゃくちゃ大事なスタンスで、マーケティングに関わる全員が認識していて損はないです。

5.マーケティングは改めて面白いということ

転職、複業して思うのはマーケティングは一生学び続けられる、本当に面白い仕事だな、ということ。30代後半になっても、こうして日々学び、日々成長を感じられること。消費者や企業のニーズに向き合い、実際のフィードバックを生でいただけるということ。

言葉を選ばずにいうとゲームのような、攻略を考えてそれをリアルに実践できるというスリリングでエンターテイメントな仕事は他になかなかないんじゃないかなと思います。

次の一年は、どんなことを学び、どんなことを実践し、どんな結果を出せているのか、僕自身に期待をしています。

まとめ

この記事は別に転職すること、複業することを推薦する記事ではないです。しかし、僕は転職して世界が広がったなと思いますし、後悔は全くありません。大事なのは、常に学ぶ、進化しようとすることです。

人生は一度しかありません。学ぶことは新しい自分に出会うこと。新しい自分は、次の新しい世界に導いてくれ、新たな刺激や人脈や展開をもたらし、人生を豊かにしてくれます。

それでは、んちゃ。


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