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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論818」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第37号(2008.7.25発行)「フリーウェイトの新たなる展開」2~※名称等は当時、一部文章省略
アイテムの選び方の基本
テネシー州ノックスビルを拠点とするフィットネス機器開発販売会社パワー・システムズ社のセールスマネジャーであるアンディ・ハバード氏は、フリーウェイトの購入にあたっては、まずクラブの顧客層を分析することから始めるようにとアドバイスする。
どんなクラブを目指すのか、コアになる顧客層はどのような人たちで、何を好むのかを把握することが最初のステップとなる。
女性客が多いクラブなら、グループエクササイズ向けのネオプレン製のダンベルを数多く揃える必要があるかもしれないし、男性客が多ければ、プレートダンベル用のプレートを数多く用意したほうがいいかもしれない。
6つの都市圏で42の多目的プレミアムクラブを展開するイクイノックスのシニアナショナルマネジャーであるジュラリン・クーパースミス氏は、「男性はコーティングを施していないプレートや、大きなサイズのウェイトを好む傾向にあり、女性は明るい色でビニールコーティングされた小さめのウェイトやダンベルを好みます」とコメントする。
米国東海岸で162のクラブを運営するタウンスポーツインターナショナルのフィットネスサービス担当副社長であるエド・トレーナー氏は、「業界がフィットネス未経験者を取り込んで顧客層の拡大を図っている今日では、圧迫感のないフィットネスマシン、フィットネスアイテムが求められています。
フロアにはバルクアップした男性もいますが、その比率は下がってきています。マニアックな顧客は、マニアックなクラブに流れる傾向にあります。2%の顧客のために、100ポンドのダンベルを揃えるというのは、ビジネス合理性に欠けます」と語る。
クラブの広さや設備上の限界に対する配慮も忘れてはならない。
フリーウェイトエリアで使用するのか、グループエクササイズスタジオで使用するのか、どこに保管するのか、床はフローリングか、ビニールコーティングされているのか、カーペットなのか。
フローリングであれば、落下時のダメージを最小限にするために、ラバーマットを使用するか。
ラバーウェイトを購入するなどの配慮が必要となる。
~ここまで~
パンデミック影響下で、フリーウェイトエリアを拡張する24Hジム、総合型クラブが増殖していることは前回、触れました。
その施策に違和感を感じる理由は、記事にある「フリーウェイトの購入にあたっては、まずクラブの顧客層を分析することから始めるようにとアドバイスする。どんなクラブを目指すのか、コアになる顧客層はどのような人たちで、何を好むのかを把握することが最初のステップとなる。」という視点が、多くのクラブに欠けているからだと思いました。
どのクラブも「重量の重さ」や「マニアックなアイテム」を前面に押し出してアピールしているため、何を競っているのだろうかと感じてしまいます。
もちろん、筋トレが欠かせない方々やパンデミックをあまり気にしない若年層は、それらの充実度に反応するかもしれませんが、本格的な回復を目指すのであれば、限られた顧客層を奪い合う構図は、付け焼き刃の戦略にどうしても映ってしまいます。
お読みいただきありがとうございました。
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