10月23日(月):快適中毒への処方箋
昨日は「快適中毒に要注意!」と題したものを記しました。
もとは若年層の読書離れに端を発したものでしたが、短期的・直線的・効率ばかりを重視すると、腰を据えて向き合えるものが少なくなっていく傾向があります。
それと同様に快適さや便利さばかりを追求していくと、次第にそこから反するような状況や不便さが受け入れがたくなり、メンタル的な耐性が乏しくなっていく旨に触れました。
暑いのは嫌だ、寒いのも嫌だ、大変なのも嫌だ、難しいのも嫌だ、時間のかかるものは嫌だ、遠いのは嫌だ、手間のかかるのは嫌だ、変化が求められるのも嫌だ、といったイヤイヤ病ともいうべき快適中毒には要注意です。
物質的な快適さを追い求めた結果、困難な状態に適応する心理的なタフさを損なわないようにするには、「あえて」そこと逆行する行為を日常に織り交ぜていくのが良いと思っています。
その最たる例は筋力トレーニングです。
筋トレの場合は「あえて」日常生活以上の負荷をかけてトレーニング動作を行います。
それは家でゴロゴロしているよりは大変だけれども、その結果として筋力が維持・向上したり、トレーニングを通じて心身をより良い状態に保つことができるので利点のほうが大きいでしょう。
また、私が定期的に行っているもので良いなと思うのは「あえて」日常を離れるキャンプです。
キャンプでは電気もない、エアコンもない、ベッドもないし、自然のなかへ行けば雨をしのいだり、日陰を作るのさえ、自分が動かないことには何も始まりません。
定期的にそうした状況に身を置くと、日常の楽さや有難さがわかって、そこに溺れるようなこともなくなりますし、自然のなかでリフレッシュすれば、嫌なことを遠ざけるよりも建設的です。
そのほかで日常に取り入れると良いんじゃないかと思うのは、なんでも良いから小さなことをコツコツと続けるルーティンを作ってみることでしょうか。
何かを始めてみると日々、いろんなことがあるので時には面倒だな、今日ぐらいはやめておこう、といった気持ちが必ず出てくるものです。
その時にこれらの葛藤を経て小さなことをやり続けられたら、安易に楽な道へ逃げ込まないようなメンタル的な耐性も養われていきますからね。
ここで触れたのは個人的な経験も含めた一例に過ぎませんが、快適中毒に溺れてしまわないためには、日常に「あえて」をプラスしていくのがひとつの処方箋だと思っています。
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