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想像以上に社会は優しい


2023年12月16日(土)朝の6:00になりました。

社会は考える人たちにとっては喜劇であり、感じる人たちにとっては悲劇である。

どうも、高倉大希です。




自分たちでつくっておきながら、どうしてコントロールできていないのか。

これだけ文明が発達しておきながら、どうしてこんなに合理化されていないのか。


ここのところ、ずっと気になっているキーワードが「社会」です。

あまりにも矛盾を孕んでいて、とても興味を惹かれます。


数年前までは、社会なんて知ったこっちゃないと思っていました。

そんな知ったこっちゃない社会の中で、ずっと生きてきたわけです。


社会的ジレンマ問題を含む社会問題を解決するために最も重要な課題は、感情や「みんなが」原理などの、人間の持つ非合理性の「本当のかしこさ」に、社会の中でどのような役割を担わせるかを考えることにあると、筆者は考えています。

山岸俊男(2000)「社会的ジレンマ」PHP研究所


社会には、ほんとうにいろいろな人がいます。

常識が通用する範囲なんて、たかが知れています。


一方で、これが社会のよいところでもあります。

どこかには必ず、マイノリティの受け皿があります。


学校に通っていたころは、社会のことをもっと限定的な場所だと思っていました。

想像以上に社会は優しいということを、社会に出てから知りました。


古代中国学者の落合淳思さんは、『殷』(中公新書)という本のあとがきで面白いことを書かれています。「私は若いころから、現代社会のいびつさに不満があった。これほどまでに文明が発達していながら、なぜ社会を合理化できないのかという疑問を持ち続けていた」。

石川善樹(2019)「問い続ける力」筑摩書房


「企業は社会の公器」とは、ほんとうによく言ったものだなと思います。

営利目的だなんて言葉がありますが、利益はあくまでガソリンです。


自分がいなくなったあとの社会が、ほんのすこしでもよくなっているように。

そんな思いが、きっと社会を前進させます。


それが誰かの受け皿となり、優しい社会をつくるのです。

そう考えると、先人に感謝することはもはや必然なのです。


自分で想いを抑え込んで社会に合わせないといけないような、こんな心の狭い社会をつくったのは、他でもない僕も含めた大人たちです。変わるべきは私たち大人であって、子どもたちではないと思います。

孫泰蔵(2023)「冒険の書 AI時代のアンラーニング」日経BP


社会が矛盾を孕んでいることが、決して悪だとは限りません。

矛盾のおかげで、息をしている人がいます。


コントロールするということは、矛盾を解消するという意味ではありません。

矛盾を内包した社会を、丸ごと承認しなければなりません。


遠くから見れば、矛盾なんてもはやないも同然です。

想像以上に、社会は優しいのです。






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