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理由がほしくてたまらない


2024年10月3日(木)朝の6:00になりました。

風邪をひいていようとも、毎朝6:00はやってきます。

どうも、高倉大希です。




べつに、未来を当ててほしいわけじゃないんだよ。

これからの行動に、理由がほしいだけなんだよ。


占いなんて、怪しい。

ずっとそう思っていたのですが、友人のこの言葉に妙に納得させられました。


恋占いをする人は、相手と結ばれるかどうかを知りたいわけではありません。

今日告白する、その理由がほしいのです。


何かをする理由がふたつ以上あるなら、それはしないほうがいい。理由はふたつよりひとつのほうがいいと言っているわけじゃない。ふたつ以上の理由を見つけるということは、そうするべきだと自分に無理やり言い聞かせているのだ。

ナシーム・ニコラス・タレブ(2017)「反脆弱性 下」ダイヤモンド社


「インフルエンザですね」

お医者さんから、こう言われるとホッとします。


「だから、しんどかったんだ」

そう思うことが、できるからです。


これが「風邪ですね」だったら、まったく安心できません。

「こんなにしんどいのにただの風邪なの?」と、逆に不安が膨らみます。


自由意志というのは、まさに、脳が後付けで行う「ブックキーピング」のようなものであると考えられています。つまり、自由意志があってある選択や行動が生じるというよりは、脳が無意識を含めた一連のプロセスで選択したものを、後から追認し、理由付けし、物語化するのが自由意志だと考えられるのです。

養老孟司、茂木健一郎、東浩紀(2023)「日本の歪み」講談社


想像以上に息が長い「MBTI診断」なんかも、きっと原理は同じです。

自分自身の言動に、理由がほしくてたまりません。


「自分の診断結果はこれだから、こういうことに悩みがちだったんだ」

そう、思いたいのです。


冷静に考えると、因果関係が反対です。

これらのすり替えが、この類の診断の非常に上手なところです。


わたしが社長になった理由は、すごく簡単にいうと、ほかに誰もいなかったからでしょう。わたしはいつもそうなんですが、好きか嫌いかでらなく、「これは、自分でやるのがいちばん合理的だ」と思えばすぐに覚悟が決まるんです。

ほぼ日刊イトイ新聞(2019)「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」ほぼ日


スラムダンクを読んで、バスケをはじめました。

大谷翔平選手を見て、野球をはじめました。


誰かの理由になれる作品は、カッコいいなと思います。

誰かの理由になれる人は、カッコいいなと思います。


きっとどこかでは、誰かが誰かの理由になっているはずです。

立派なものではなくとも、わたしたちは理由の繋がりの中で暮らしています。






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