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エントリーにこそ価値がある


2024年11月3日(日)朝の6:00になりました。

風邪よさらば、またいつか。

どうも、高倉大希です。




今年も、フルマラソンにエントリーしました。

本番は、年明けです。


エントリーには、1万円以上かかります。

決して安くはないお金を払って、42.195km を走ろうというわけです。


このエントリーの瞬間が、けっこう好きです。

数多あるエントリーしない理由をかなぐり捨てて、えいやっと決めるのです。


仕事はテストではありません。キレイに正解が出るわけでもない。ただ、進め方は限りなく似ています。仕事も基本的には、合理性によって判断していきます。しかし、最後の最後に、「勘」によって決める部分が残る。その繰り返しです。

安藤広大(2024)「パーフェクトな意思決定」ダイヤモンド社


エントリーさえしてしまえば、こっちのものです。

本番は刻一刻と迫ってくるので、練習せざるを得なくなります。


何もないのに走るほど、意志が強くはありません。

自分を背水の陣に追い込むことで、ようやく動き出せるようになります。


この note における、毎朝6:00という〆切設定と同じです。

完成したから投稿するのではなく、6:00がくるから投稿します。


僕は〆切に間に合う作家です。理由は、完成品を何度も更新させているからです。「そこまで!」と言っていただければ、そこで区切って提出できます。どこで切っても完成品は完成品です。

小林賢太郎(2014)「僕がコントや演劇のために考えていること」幻冬舎


極端な言い方をすると、本番はもはやどうだっていいわけです。

スタートを切ってしまえば、粛々とゴールに向かって走るのみです。


どちらかというと価値があるのは、過程に生まれる習慣です。

さらに言えば、そのきっかけとなるエントリーにこそ価値があります。


しんどいし、お金もかかるし、時間もないし。

そんなやらない理由を捨てる大切さを、教えてくれるのがエントリーです。


頭のいい人は見通しがきくだけに、あらゆる道筋の前途の難関が見渡される。少なくも自分でそういう気がする。そのためにややもすると前進する勇気を阻喪しやすい。頭の悪い人は前途に霧がかかっているためにかえって楽観的である。そうして難関に出会っても存外どうにかしてそれを切り抜けて行く。

寺田寅彦(1948)「科学者とあたま」岩波書店


やらない理由を並べて、飛び込めなくなったらダメだよな。

いつも、そう思います。


べつにマラソンなんて出なくたって、生きていくことは可能です。

やらない理由に従って、生きていくことは可能です。


でもその先に続く生活は、いまの自分の延長でしかありません。

いまの自分なんて、そんなに大したものではありません。






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