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アダルトチルドレンのポエム“邪魔な子供たちと登る”
また一から百まで
繰り返さなければならないのだろうか。
こんな想いを、誰かに打ち明けられたらいいのに。
けれど、私の言葉のボールは届かない。
たとえ当たったとしても、
仕返しの矢が倍になって返ってくるだろう。
そうしてまた繰り返す。
昔からずっとそうだった。
「何とかなるかもしれない」
そんな小さな希望を握りしめていたけれど、
明日もまた同じだとわかっている。
すべてを捨てれば、先に進めるはず。
けれど捨てられないものが、ここにある。
大切なものが。
それはわかっている。
でも、ここでは本当の私になれない。
そう思っていた。
私の居場所はどこにあるのだろう。
きっとどこかにあるはずだ。
清らかな水が湧き出るほとり、
高い空を渡る鳥たちが見える山、
オレンジ色に輝く波打ち際――。
ともに感動を分かち合える仲間が、
きっとどこかにいる。
私が登れば、
名前も知らない彼らに会えると信じて、
砂漠の山を、もがきながら登ってきた。
だが、
立ち止まったそのとき、
黒いサソリに刺されてしまった。
痛みに耐え切れず、死にそうになったその瞬間、
一緒にいてくれたのは――
気づけば、目の前に泉が現れていた。
何もかも捨てたいと思っていた「邪魔な子供たち」――
それは、かつての私の弱さや、手放したかった過去。
でもその子供たちは、
知らない間に私の背中を支えてくれていた。
ありがとう。
共に次の山を登ろう。
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