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🍲湯豆腐を掬ふ真白く儚き手少し迷ひて我の器へ【短歌解説ポエム付】

お〜いお茶3年連続佳作特別賞受賞俳句歌人の粕谷経です。
毎年世界中から200万句が集まる中ペットボトルに載る佳作特別賞以上は2,000句のみ激戦の1000倍を3年連続突破しています!

オリジナル短歌をお楽しみください!


湯豆腐を掬ふ真白く儚き手

少し迷ひて我の器へ


解説ポエム


君の指は幽霊のよう
ゆらゆらゆらゆら揺らいでる

湯豆腐からの湯気と一緒に
すぐに消えてなくなるのかな

鍋の中には湯豆腐が
ふつふつふつふつ揺らいでる

鍋の中の真ん中には
醤油と生姜と刻んだネギが
湯呑みの中で湯気をあげ
真っ白な湯豆腐を待つ

僕が招かれた君の家
ぎこちない僕の笑顔と
落ち着かない貧乏ゆすり

湯豆腐が温まる
その間
熱燗を呑み
それを待つ
湯豆腐の芯まで温まるその時まで

真白い君の手のひらは
この世のものとあちらの世を行き来する

僕はそんな光景を
ぼんやりした両目で見てる

きっともう見ることは
できないだろうから

湯豆腐を掬ふ君のては
少し迷いの手をしてる

誰に最初に注ぐべきか
君は少し迷ってる

僕は目配せを少しする

僕は透明人間
君には見えない透明人間

湯豆腐のように朧げに
消えてなくなる透明人間

それでも君には見えちゃった
それでも君には見えちゃった

君の儚き真白い手は
ゆらゆらしながら僕の器へ

誰でもない僕の器へ

だから君を忘れない
僕は君を忘れられない

最後に囲んだ湯豆腐の
湯気の匂いや曇るガラスや
そう言う全ての匂いや香り

少し悩んだ君の表情
少しおどろく僕の表情

ハロー君は何してる?
僕はとっても寂しいよ

寂しくなって
悲しくなって
それでも思い出しちゃう湯豆腐

ゆらゆらゆらゆら豆腐は揺れる
ゆらゆらゆらゆら僕のハートも揺れる

絶対忘れることのない
絶対忘れられることのない
湯豆腐を掬ふ君の手は

真白く儚くゆらゆら揺れる

ハローバイバイ僕の友達
ハローバイバイ僕の友達

湯豆腐を掬ふ真白く儚き手

少し迷ひて我の器へ

粕谷 経 「エモすぎる短歌」




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