【中学生が書く! 本の紹介文&読書感想文】 すみれちゃん
タイトル:すみれちゃん
作者:石井睦美
画家:黒井健
発行者:今村正樹
発行所:偕成社
ページ数:扉から本文最後のページまで138ページ(扉・もくじ・章の扉含む)
表紙:かわいい。背景が白で、そこに絵が散らばっていてるのから、すっきり感があって、それもかわいい。すみれが散らばっているのもかわいい。
文字:表紙の、「すみれ」という文字は、オシャレ。本文の文字は、堅苦しくない感じ。本文の中でもすみれちゃんが歌をうたっているところは、少し汚い字なイメージがある文字。
お話:このお話では、幼稚園児のすみれちゃんの生活の中での思いを物語っていると感じた。すみれちゃんには、幼稚園児だからこその独特な感性というか、そういうものがあって、その感性にこのお話が染められている感じ。すみれちゃんは、歌をうたうことがあるので、「すみれちゃんは、将来はかしゅになるのかな」なんて、私は考えたりもした。
〈私がこの本を読んだ理由〉
小説家になりたい私。小学生が読むような児童文学も書けるように、と思って、図書館で借りてきました。
感想
私は、このお話を読む前は、「すみれちゃんってかわいいイメージだな」と思っていました。前に、このお話ではありませんが、教科書に載っていたすみれちゃんシリーズの物語を読んだことがあって、その印象があったからかもしれません。そして、この表紙。すっきり感のある可愛い表紙は、読みたい、という気持ちにさせます。そんな表紙と、前に読んだことのあるときのイメージからなのか、私は、かわいいと感じていました。
ですが、すみれちゃんは、違ったのです。すみれちゃんは、自分の名前を気に入っていなかったのです。おしゃれじゃないと思っていたのです。「ええ、かわいいじゃん。」私はそう思いました。
このお話には、幼稚園児のすみれちゃんの、独特な感性がたくさんあります。すみれちゃんのかわいいところの1つ目は、すみれちゃんが、「フローレンスっていうなまえになるべきだったとおもう」というところです。フローレンスなんて、日本人につけるような名前じゃないのに、すみれちゃんは、そう言うのです。そして、パパやママに「おまえは外国のこどもじゃないんだよ」、「パパとママの子がフローレンスなんておかしいじゃない」と言われていても、すみれちゃんがすみれというなまえをとてもきにいるようになっても、フローレンスのほうが、もっときにいっているのです。まだわからないことの多いすみれちゃんには、きっと、フローレンスという名前を付けないほうがいい理由が、理解できないのかもしれません。そこは、すみれちゃんの幼さであり、かわいらしいところです。
二つ目は、絶望、の意味の勘違いです。パパに、「ぜつぼうってなにかしっているのか?」と聞かれると、すみれちゃんはじしんまんまん。でも、実はわかってなくて。なんと、すみれちゃんは、こういうのです。「ぜつぼうっていうのは、ぜつのぼうのことよ。」と。ぜつのぼうはかたくて、もういや、もうだめっていうものを、ぱんぱんってたたき、たたかれたら、なんでもこなごなになっちゃうんだそうです。なんて不思議な勘違いなんでしょう。また、パパが、「ふーん。それで、すみれはいったいなにをしたいんだ? そのぜつのぼうで。」と、そのまま話を続けるところもいいです。
とりあえず、ここに記すのはこれくらいにしておきます。
「すみれちゃん」のかわいくてやわらかくてのどかな感性に浸れる、そんな物語です。
「すみれちゃん」の本のサイトはこちら↓
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784033452708