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現代人は栄養バランスを考えない

今回は、フードプロデューサーである南清貴氏の著書
「大切な人に食べさせたくないもの、食べてほしくないもの」
という本の内容を紹介します。

この本は、著者自身が食べないのは当然として、妻や娘や孫にも
食べさせないという視点で書かれたものです。
著者はフードプロデューサーとして外食産業に長年携わってきた
経歴を持ち、外食産業の現状や裏側を知っている人物です。
そして、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事も
務めています。

著者はこれまで、日本の危ない食事情に警鐘を鳴らし続けてきました。
今回の本では、日々の食生活から遠ざけたい食材、メニューを、
理由と共に指摘しています。

今回の内容を通して、食べてはいけないもの、食べさせてはいけないものを
覚えましょう。





日本を取り巻く食環境

多くのサラリーマンや学生、さらには老人までもが平気な顔をして
ファストフード店で朝食を済ませたり、コンビニで買った菓子パンと牛乳で
朝食を済ませていたり、さすがにこれだけではマズいと思い、
消毒されて何の栄養価も無くなったパックサラダを罪滅ぼしのように買う。
そんな人たちは、もう決して珍しいことではありません。

1980年代前半には約600店舗だったコンビニが、
今ではなんと58,000店舗にまで増えました。
その理由は、変化した食生活全般をコンビニが提供してくれたからです。
・・・・・しかし、コンビニで売られている食品に、
食品としての価値はありません。

現代日本の食を巡る状況というのは、落ちるところまで落ちて
しまいましたが、マスメディアはその危険性を指摘しようともしません。
それもその筈で、劣悪な食事を提供しているコンビニやファストフード、
食品メーカーといった企業こそがマスメディアのスポンサーなのですから、
批判できる訳がありません。

つまり私たちは、マスメディアが正確な情報を教えてくれないと
考えるべきで、あなた自身とあなたの大切な人を守る情報は、
自分から掴み取りに行くしかありません。
現代ではネットが普及していますから、その気になれば欲しい情報を
自分自身で探すための環境は整っています。

現代では、アレルギーを抱えた子供たちが増えているようですが、
これは食生活の乱れが大きな原因だと言われています。
熱湯を注いだカップラーメンの容器から、一体どんな危険な化学物質が
出ているのか?
常温で置いてあるにも関わらず、卵サンドが何日も腐らないのは
何故なのか?

そんなことをちょっとでも考えるような親であれば、自分の子供が
野菜を食べないのでポテトチップスをたくさん食べさせようとか、
野菜ジュースをたくさん飲ませようといった馬鹿げたことは
起こらないかもしれません。

しかし、そのような無知な親が大勢いることも現実で、
子供は自分で食べ物を選択できませんから非常に可哀そうです。
危険なものを食べて自分が体調不良になってしまうのは自己責任ですが、
危険なものを食べさせられて体調を壊してしまった子供は被害者なのです。






食べさせてはいけない危険な食べ物

ここからは具体的に、あなた自身が食べてはいけない危険な食べ物と、
食べさせてはいけない危険な食べ物について紹介していきますが、
スナック菓子などの明らかに何の栄養もない食べ物や、
ジャンクフードと呼ばれるような(健康に悪そうな)
ものについては、皆さんも知っていると思いますから省略します。

ここからは、知らない人が多いと思われる
体に悪い食品について紹介していきます。



・輸入小麦で作られたパン、うどん

小麦というのは、私たちの最も身近にある食品と言っても過言では
ありませんが、輸入小麦には注意してください。
現在、日本で食べられている小麦の殆どは輸入されたもので、
小麦の質自体も疑わしいのですが、それよりも心配なのが
ポストハーベスト農薬です。

ポストハーベストというのは、収穫後に農薬を使用することを指し、
日本国内ではポストハーベストの使用は禁止されていますが、
輸入農作物に関しては使用が認められており、
殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤などが使われています。
日本国内で禁止されているポストハーベストが、輸入農作物にはOKと
いうのは一体どんな理屈からでしょうか?

農薬や食品添加物などの合成化学物質が体内に入ると、
それらは科学的な反応を起こして、人体にもっと危険な毒物に
なるかもしれません。
日本で消費されている小麦の85%は輸入されたもので、その殆どに
ポストハーベストが使われていますので、大手製パン業者のパン、
インスタントラーメンなどは、輸入小麦で作られていると考えて
間違いないでしょう。

そしてそこから、菓子パン、総菜パン、サンドウィッチに
加工していく過程では食品添加物が使われるのですから、
加工されているパンは危険です。

ポストハーベスト農薬は日本で禁止されているのですから、本来であれば
日本は輸入禁止措置を取るべきなのですが、アメリカの強い圧力に屈した
厚生労働省は、これらの農薬を食品添加物と見なして無理矢理認めた結果、
輸入かんきつ類の表皮には農薬が残留している状態が続いています。



・ペットボトルのお茶

本来、お茶というのは手間暇かけて作られるものであり、
日本では体に良いものとして伝統的に飲まれてきたという歴史があります。

ですが、缶やペットボトルのお茶には、農薬や化学肥料が混入しています。
茶葉を摘み取ってお茶っぱを作る段階で洗うことはしませんから、
栽培中に茶葉に振りかけた農薬が、完成したお茶っぱになっても
そのまま付着しています。

ですからそもそも、お茶を栽培するのは無農薬であってほしいのですが、
そんな手間暇かけて作られたお茶は極めて僅かです。
使われている農薬はネオニコチノイド系といわれるものが
増えてきていますが、これはヨーロッパでは使用禁止になっている国が
たくさんある農薬です。
このような農薬が検出される日本の茶葉を輸入禁止にしている国も
あるそうですが、日本人は平気な顔をして飲んでいます。

そもそも、私たち日本人は「お茶を飲めば健康になれる」とか、
「お茶は体に良い」ということでお茶を飲んできましたが、今では
手軽に飲めて大量生産できるペットボトルのお茶に
すり替わってしまいました。

飲んだら健康を害するようなペットボトルのお茶を、わざわざお金を払って
飲む必要はありません。



・コンビニのおにぎり

コンビニ弁当については、食品添加物がたっぷり使われているのは
皆さん知っての通りですから、ここでは多くの人がマシだろうと
思っている商品について意見を述べていきます。

コンビニのおにぎりが体に悪いと言われても、不思議に思う人が
いるかもしれません。
ですが、おにぎりを提供する側からの視点で考えると、
コンビニのおにぎりの危険性がよく分かります。

コンビニのおにぎりは、工場で製造してから配送されて各店舗の
店頭に並ぶまでには、かなりの時間を要します。
そして、お客さんが購入してすぐに食べるかどうかも分かりませんから、
売る方は相当神経質にならざるを得ません。
もしも食中毒とか、食品事故を起こしたら大問題になってしまうので、
最大限の安全性を持って対応するしかない訳です。

その結果、大量の食品添加物がコンビニのおにぎりに対しても
使用されることになります。
売る側から考えると、大量の食品添加物を使って食品事故を
回避できるのですから、安全のためには仕方ないと思っています。

しかし、保存料や着色料は危険だということで、そういったものが
使われている商品は買わないようにしようとする消費者の動きもあります。
そういう意見を察知したメーカー側も、保存料や着色料を使用していない
おにぎりを販売するようになりましたが、そこには消費者を欺くような
カラクリがあります。

保存料の代わりになるものとしてpH調整剤が使われていて、
pH調整剤として使われる化学物質の中にはリン酸、クエン酸、
フマル酸など、計34種類が認められていますが、一括表示で
pH調整剤と表記することが可能なため、どの化学物質を
どれだけ使ったのか分かりません。

さらに気になるのは、使われているお米です。
当たり前のことですが、販売する以上は利益を出さないといけないため、
使うお米は安い輸入米ではないでしょうか?



・コンビニのおでん

コンビニにある食べ物で、これは食べても良いというものは
殆ど見当たらないけれど、これは絶対に食べない方が良いというものは
たくさんあり、その筆頭がコンビニのおでんです。

そもそもおでんの汁が不自然に作られていて、〇〇産の昆布と
〇〇産の鰹節を使用していますと謳っていても、
そういった昆布や鰹出汁は少ししか使われておらず、代わりに
化学調味料が大量に入れられています。

なかには、化学調味料不使用と宣伝しているおでんもありますが、
その場合はタンパク加水分解物という代用品が使われているだけですから、
不自然であることは変わりません。

そして、おでんの具材は全てのコンビニで外注されているので、
具材を製造する際に使っている食品添加物は表示義務がありません。
これは、キャリーオーバーと呼ばれるもので、コンビニがおでんを
販売する時に、原材料として仕入れた具材の食品添加物については、
具材の製造者ではないため表示しなくてもいいと
法律で決められているのです。

心配するようなことはないのかもしれませんが、安く販売するために
具材の原材料は粗悪なものを使って食品添加物で
誤魔化しているかもしれません。
どちらにせよ、コンビニのおでんは危険性が全く未知数ですから
手を出さない方が良いでしょう。



・ファミレスなどの朝食

毎日会社に通勤している人ならよく分かると思いますが、
多くのファストフード店やファミレスでは朝食が提供されていますので、
家で朝食を食べるのは面倒だから、ファミレスなどの飲食店で
朝食を食べてから出勤しているという人もいるかもしれません。
あるいは、朝食はしっかり食べなければいけないと教わっていたので、
毎日通っているという老夫婦もいるでしょう。

結論から言うと、この行動は止めていただきたいと思います。
私たちの体は、夜寝ている時に代謝という活動をしていて、寝ていれば
何か食べ物が体内に入ってくることもないし、運動して疲れるということも
ありませんので、体の修復や余分なものの排出など、
代謝をするのに最も良い時間が寝ている時間なのです。

つまり、夜は代謝の時間で、朝は排泄のための時間です。
これがスムーズに行われないと、1日の身体活動が滞ってしまうのですが、
朝食を提供する飲食店は炭水化物や脂質たっぷりの食事を
提供しているので、朝から消化に時間のかかるものを食べてしまうと
体にとっては負担になります。

朝食はしっかり食べようと学校で教わったかもしれませんが、
消化器系の臓器をしっかり休ませてあげる時間も必要です。



・精製された炭水化物

精製された炭水化物の代表格は、白砂糖、精製された小麦粉、白米の
3つです。
この3つは白い悪魔の3兄弟ですから、食卓から排除することを
お勧めします。
この3兄弟は私たちを生活習慣病へと誘導し、たとえば以下の病気に
近づくことになってしまいます。

・糖尿病
・アルツハイマー型認知症
・慢性関節炎
・各種アレルギー疾患
 など

生活習慣病というのは、食事が原因で起こる病気ですから、
薬では治すことができません。
生活習慣病は食事を見直すことでしか改善できませんので、
この当たり前のことを頭では理解出来たとしても、
実際に行動に移せない人がたくさんいます。

白い悪魔の3兄弟を食卓から排除することは、生活習慣病から
自分と自分の大切な人を守るための第一歩です。
しかし、これらのものを一切食べないようにするのは難しいと
思いますので、出来るだけ食べないようにすることを心掛けてください。
精製された炭水化物はあまりにも消化、吸収が簡単なため、
ブドウ糖がすぐに血液中に入り、血糖値を急激に上げてしまいます。

血糖値の急激な上昇は身体にとって緊急事態ですから、脳は瞬時に
膵臓に緊急事態が起こっていることを伝え、大量にインスリンを
放出することを要求します。
最初は膵臓も大量のインスリンを放出するのですが、それが続いてしまうと
膵臓もやがて疲れ果て、徐々にインスリンを作る能力が衰えて
いくことから、血糖値が下がりにくくなってしまいます。

この状態が糖尿病予備軍と言われるもので、さらにこの状態が続けば、
いよいよ血糖値のコントロールが出来なくなってしまいますから、
本格的な糖尿病になってしまいます。



私たちの周りを見渡してみれば、砂糖まみれの食べ物が
たくさんあることに気づくでしょう。
たとえば・・・・

・スナック菓子
・チョコレート
・アイスクリーム
・クッキー
・ドーナツ
・ジュースや缶入りのコーヒー
 など

これらも血糖値を急激に上げてしまう食べ物ですから、
食事だけではなく間食(おやつ)にも十分注意しなければなりません。
こういったものを食べ続けると、膵臓に大きな負担を掛けることになり、
さらに副腎にも負担を掛けることになります。

血糖値の乱高下には、副腎からも「コルチゾール」や、
「アドレナリン」といったホルモンを分泌してストレスに対抗しますが、
この状態が長く続くと副腎が疲労してしまい、
精神的な症状も現れるようになってきます。

ですから、精製された炭水化物には注意が必要なのです。



終わり

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