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死後の世界を科学的に検証する

今回は、イシハラクリニック院長で医学博士の石原結實氏の著書
「死んだらどうなる」という本の内容を紹介します。

石原先生は70歳を超えていますが、70年の人生の中で
医療を通して「死んだらどうなるのか?」という問いの結論を
まとめたのがこの1冊です。

死んだら自分はどうなってしまうのだろう?、このことについて
皆さんは真剣に考えたことがあるでしょうか。
全ての生き物は、いつか死が訪れることは確定しているのですが、
私たちは一般的に、自分の死については現実のものとして
深く考えようとしない傾向があります。

今回の内容を通して、石原先生なりの死んだらどうなるかという
見解を聞いてみましょう。





死んだら霊界に行く?!

私たちは死んだらどうなってしまうのでしょうか。
肉体が消えて終わりなのか?、それとも霊になって生き続けるのか?、
そして死者の世界はあるのか?。
これは、科学的に解明されていない以上、推測に頼るほかありません。

一般的に、医師や科学者たちは肉体の死をもってすべてが終わりと
考える人が殆どで、霊や死後の存在については否定的なのですが、
そうでない人もいます。

救急、救命治療に長年携わり、あまたの患者の死や蘇生の瞬間に
立ち会われてきた元東大病院救急部集中治療部部長の矢作直樹名誉教授は、
自身の著書などで以下のように述べられています。

「人間は、肉体とエネルギー体(霊魂)に分かれている」

「寿命が来ると肉体は朽ち果てるが霊魂は生き続ける」

「その意味で人は死なない」



そして、「死ぬ瞬間」の著者として知られるアメリカの精神科医、
エリザベス・キューブラー・ロス先生は、
「死なんてものは春になってコートを脱ぎ捨てるようなものである」
表現しています。



つまり肉体は、霊魂を閉じ込めている殻に過ぎないという考え方です。
「霊」「あの世」といった見えないものをどうやって信じればいいのか?
と思う人が多いかもしれませんが、それらの存在を
理解可能にする事象があります。
それは臨死体験です。

臨死体験をしたという人は数多く存在していて、現代の救急救命治療は
非常に優れていますから、病気や事故などで仮死状態に陥ったり、
外傷や病気による大出血などで瀕死状態になった
多くの人が助かっています。

そのうちの1~2割の患者さんは臨死体験をしているようで、
美しいお花畑やそこで手招きしている父母、兄妹が見えたとか、
自分の肉体を浮き上がった自分が見ていたなど、こういった臨死体験の話を
皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

臨死体験については、ヨーロッパでは中世の書物の中に様々な記載があり、
日本でも今昔物語、宇治拾遺物語などにそれらしき内容が
書き残されています。

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