かもんが

読書が好きな京都の大学生です。 刺さった言葉たちをまとめたり、日記てきなの書いたり。

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最近の記事

好きって言える奴が一番かっこいい

私たちには想像できないほどの努力を重ねてきて、それでもなお野球が好きって即答できるのはすごい。 大谷さんほどの人なら「俺もしんどいときやナーバスになるときはある」といってもダサくもなんともない。むしろそうして陰の努力を匂わせることもできるのに、それをしない。まっすぐに「好きでやってる」と言い切ることができる。 この言葉で、これまでの人生でまぶしかった人たちのこと思い出した。「好きでやってる」と言い切って、しんどいアピールを全くしない人たち。一方で「私はこんなに苦労してる、し

    • 思い出せないというより、あまりにもはっきりと思い出せてしまうので、嘘だと分かる。 「雪の練習生」多和田葉子

      多和田葉子の本を読んだのは二回目。一回目に読んだ「犬婿入り」と同じくなんとなく不思議な話。最初は不思議さが面白かったけど途中で訳わからなくなり読むのを止めた。 共感の嵐すぎる。俺が春を嫌いな理由はこれが大きいかもしれない。思い出すことは決まって卒業式だとか入学式だとかの大切でもなんでもない記憶ばかりで、どれもいやになる。 くやしさをなんと上手に表現するのだろう。確かにくやしさは拾い集めることのできるものではなく、人から与えられることが多いからプレゼントのような物なのかもし

      • 全世界をしっかりとつなぎとめているのは、ぼくたち子供なんだ。 「わたしたちが孤児だったころ」 カズオ・イシグロ

        イシグロカズオの本には劇的なものはないけど、最後まで読めてしまう。以前読んだ「私を離さないで」と同じように幼少期を回想する描写がすごい。読み手である私もこんな事あった気がすると追体験できるかのよう。 舞台は1930年代の上海の租界。絢爛な世界の描写が美しく、映画のワンシーンのよう。内容としてはラストのイギリス人の横暴さがひどすぎて、それに持っていかれた。 確かにそんな気がしてくる。子供をいかに健やかに育たせるかで社会は結束できるもんなと腑に落ちた言葉。 幼くして孤児になっ

        • 男を太陽に、女を海に擬えていた。「花折」花村萬月

          まじで良かった。たまたま手に取った本の舞台が京都の北白川界隈で驚き。それでいて京都(特に京大)が舞台の小説にありがちな京大生の退廃した生活を持ち上げる要素がこの本には無くて素晴らしい。あれはマジで嫌い。 内容としては官能小説並みに性描写が多いが、くどくなく、むしろ爽やかさまで感じる。沖縄と京都の描写が美しいからなのか。 母が主人公と性について話している場面での言葉。首を絞められているのではなく、絞めさせているらしい。 こんなすごい勃起の表現あってたまるか。ストレートな勃起

        • 好きって言える奴が一番かっこいい

        • 思い出せないというより、あまりにもはっきりと思い出せてしまうので、嘘だと分かる。 「雪の練習生」多和田葉子

        • 全世界をしっかりとつなぎとめているのは、ぼくたち子供なんだ。 「わたしたちが孤児だったころ」 カズオ・イシグロ

        • 男を太陽に、女を海に擬えていた。「花折」花村萬月