マネジャーとして考えたい「ムリ・ムダ・ムラ」
ムリ・ムダ・ムラって知ってる?
「ムリ・ムダ・ムラ」という言葉は、メーカーに勤めている方にとっては身近な言葉かもしれません。
年間大量の自動車を高い品質で生産し続けるトヨタ自動車がよく唱えていることで有名な概念です。
ムリ・ムダ・ムラを取り除いて、品質・コスト・時間(QCD)をマネジメントしていく。
それぞれこのような意味合いがあります。
※「ムリ・ムダ・ムラ」と今回は言いますが、企業や人によっていう順番が異なるようです。
トヨタ自動車の今年の春闘でもムリ・ムダ・ムラについて言及されています。
社内で浸透している言葉なんだろうなというのを実感しました。
このムリ・ムダ・ムラは、生産工程で適応しやすい概念だとは思いますが、生産以外の業務に関してもこの概念を適応できるのではないかと考えています。
Andyコーチ自身、本業で現在は人事部門で仕事をしていますが、もともとは技術者で生産に関わっていたので、ムリ・ムダ・ムラに対してのアプローチが仕事の一部でした。
ただ、生産以外の部門では、ムリ・ムダ・ムラの意識はそこまで高くないように感じています。
もちろん1分1秒削りましょうというような精緻なことはできないと思いますが、概念として頭に置いておくことでよりパフォーマンスを上げることができるのではないかと考えています。
時間管理のマトリクス
あなたは日々どんな業務に時間を使っていますか?
よく時間管理の整理方法として使われる、スティーブン・R・コヴィー氏が『7つの習慣』という著作の中で提唱した時間管理のマトリクスを見ていきましょう。
この時間管理のマトリクスでは重要性と緊急性の2軸で整理されます。
第1領域:重要性が高くて緊急性も高い業務
第2領域:実行しておかないと将来的に損失が生じる
第3領域:すぐに実行しないといけないが、特に損失はない
第4領域:急ぎでもない上に実行しなくても損失がない
自分の業務をプロットしてみてください。
Andyコーチ自身が普段本業で働く中で感じていることですが、第1領域・第3領域だらけではないでしょうか。
皆さんはいかがですか?
第2領域がとても大事なことはわかっているし、やりたいんだけど忙しくて後回しになっている。
多くの人から聞く話です。
でも、忙しいから第2領域をやらなくていいとは決してなりませんし、いま第2領域にしっかり時間をかけておかないと将来的に行き当たりばったりになってしまいます。
このマトリクスで整理すると、不要なタスクを見極められるリソースの分配が適切に行えるとされています。
今回は、ムリ・ムダ・ムラと掛け合わせて考えてみたいと思います。
ムリ・ムダ・ムラと掛け合わせると…
時間管理のマトリクスとムリ・ムダ・ムラを掛け合わせてみていくと、Andyコーチはこのような方針を持ちたいと考えました。
第1領域
ムリ・ムダ・ムラをいかに減らして効率化していくか
第3領域・第4領域
ムダをいかに減らすか
※重要性が低い業務なのでムリは存在させなくてよいと考え、ムリ・ムラについては言及してません
第2領域
第1領域・第3領域・第4領域で効率化を行い、この時間をいかに増やしていくか
時間は残念ながら有限です。
その中で、「残業=パフォーマンス」と捉えている方も一定数いるように感じています。
でも会社側からすると、同じパフォーマンスの場合、残業代分の人件費がコストとして少ないので、残業が少ない人の方が優秀となりますよね。
また、役割の違いもある可能性もありますが、同じ労働時間・人件費の中で、第1領域だけで業務した人と、第1領域と第2領域の両方で業務した人だったら、後者が重宝されるのではないかと考えたりもします。
評価制度によっても異なりますが、自分自身のパフォーマンスを見ていただくときにこの考え方を持っているだけでアピールの仕方も変わってくるなと考えています。
各領域への方針を持った上で、マネジャーとしてどうマネジャーである自分自身とメンバーの業務をマネジメントしていくかについて考えていきたいと思います。
マネジャーとして考えていきたいムリ・ムダ・ムラ
Andyコーチが業務をしている中で、特に注目して考えていきたいと考えているのが、重要性が高い第1領域と第2領域です。
業界・企業・部署によって、業務の内容や、どの業務が第1領域・第2領域かという振り分け方もかなり異なると思いますので、下記は一例だと考えていただければと思います。
ぜひ自分の部署だとどう整理できるかをぜひ書いてみてくださいね。
ここから先は
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?