【お金の絵本#17】チョコレート・ウォーズ
お金について子どもに教えたいけれど、時間もないし、どうやって教えれば良いか分からない、という方でも家庭ですぐにできる「絵本の読み聞かせ」。お金に関連する絵本をフィナンシェの会では紹介しています。
今回のテーマは「働く人の気持ち」です。
ご紹介する絵本はこちら。
エリス ドラン (著)
三辺 律子 (翻訳)
出版:光村教育図書
■ まさに今の世界の労働問題を現した絵本
場所はチョコレート工場。とても強欲なうさぎの社長に対して、従業員のニワトリたちがどう出るのか? お客さんの反応は? そして、工場はどのように変わっていくのか?
単なる作り話ではなく、実際に世界中で起こっている労働問題が、この絵本にうまく表現されています。動物たちが描かれたカラフルな絵や、面白いチョコレートの作り方に騙されそうになりますが・・・。ニワトリの会話も楽しいので、未就学児のお子さんでも十分夢中になれます。
ちなみに小学校1年生の感想はこうでした。「このうさぎの社長、ぜんぜん仕事してないのにお金もらってるから、ニワトリも嫌になっちゃうよね」
■ 読みながら子どもと話そう
読んだ後、お子さまにこんな質問をしてみてはいかがでしょうか?
・ どうしてニワトリたちは、仕事をやめちゃったのかな?
・ そのあと、どうしてニワトリはまた仕事をするようになったのかな?
・ 絵本の初めに出てきた工場と、最後の工場、どっちで作ったチョコレートが食べたい? それはなんで?
絵本を読んだ子ども(小1)に、上記の一番最後の質問をしてみたところ、「後半の工場で作ったチョコレートの方が食べたい。だって、楽しそうな工場なんだもん」と答えていました。
身近なお菓子がどのように作られているのかが見えにくいのが現実。でも、この絵本をきっかけに、働いている人がどんな気持ちなのか? を少しでも想像してくれるようになれば、と思います。
フィナンシェの会では、子どもと一緒にお金を学べる絵本をご紹介しています。過去に紹介した絵本はリンクからまとめてご覧いただけます。noteのフォローも宜しければぜひ♪
(文:Mari Kamei)