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森永卓郎著(2023)『ザイム真理教』株式会社三五館シンシャ
至極真っ当な事が書かれている本でした。
先日(2023年10月7日)、大阪で開催された、ある学会の関西研究部会に参加し、1泊2日で翌日(8日)新大阪から新横浜まで新幹線に乗った際に、たまたま同じ車両に森永卓郎さんがいたので、これも何かの思し召しだと思い、電車内でkindle版をポチッとしてみました。
森永さんのイメージは、経済に関する面白い視点をもった人くらいにしか思っていませんでしたので、もっとぶっ飛んだ中身を想像していましたが、読んでみた感想としては、ご自身の日本専売公社での経験と当時の大蔵省との関係なども掲載されており、至極真っ当なことが書かれていて、逆の意味で少々びっくりした次第です。
確かに本書にも例がある通り、政権をとるまでは減税などを声高に叫んでいた政治家が、政権をとったあとはコロッと増税論者に変わってしまうことは多いですね。
また、経済を活性化させて、その利益をもとに国民の負担が少なくなるような施策に頭を使えば財務省に対する印象も変わるかも知れないけれど、逆に経済なんてわからないままに、単に借金があるから取り立てるだけの単純脳のような人たちが日本のお財布を握っていることそのものが大問題であることを本書は読者にわからせてくれるように思いました。
むしろ安倍元首相の方が、国の財務のあり方を知っていたが故に攻撃対象にされていたことも理解できますし、今の岸田政権がザイム真理教に屈したマインドコントロールされた従順な信者でもあることを理解する上でも、大変視座に飛んだ内容が書かれており、楽しみながら読ませてもらった。
本書が出版されるまでの色々な経緯もあったようですが、この程度の内容で出版拒否するような大手出版社は、真実に対し後手であるし、言論に対する姿勢が欠落しているようにも思った次第。
まあ財務省を一種のカルト集団的に揶揄した本書のタイトルですが、まさに本書のタイトルそのものが、日本を席巻している宗教に似た考えなのであろう…
久しぶりに痛快な本に出会った感がした。日頃、流されているままに流れているような人は、一度本書を読んで、自分の頭で考える時間をつくってみることをお勧めする。そこには、日本の違った景色がみえてくることだろう…。