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小田和正著(2018)『時は待ってくれない』株式会社PHP研究所

そして時は待ってくれるもの…

本題は「時は待ってくれない」であるけれど、小田さんの人生を通じて実際は「時は待ってくるもの」だったという不思議な内容…

実は積読本があまりに多くなり、先日大量に本を処分するに当たり、再度読んでみようと残しておいた本の一つである。個人的には中学生の頃からオフコースの曲をギターで弾いていて、友人の結婚式などではオフコースの曲をギター片手に歌ったりもした… そんな思い入れもあり、読まずにいれなかったというのが正直なところである。

本書は番組のインタビュー形式でのやり取りを書籍に変換したものであり、小田さんの語り口がそのまま文字に反映されていて興味をそそられる。

オフコースのファンだったら、かれらの生い立ちまで既に熟知しているものの、それでも読んでみたくなるものである。

特に小田さんの曲には「風」が登場することも多い、その「風」を「やさしい」と表現するのが素敵である。また、何故に建築を専攻したのかも興味深い。その建築の話題の中で「ラブストーリーは突然に」と、何故か階段とトイレが関係するという面白い記述もある。御当地紀行や青木プロのキャディ話なども面白い。

本書の中では、エピローグにある「time can wait」という曲の中に「時は待ってくれる」という行で、「夢を追いかける人のために 時は待ってる」という。それこそオフコースが長く売れない時を過ごしても、やがて時代はかれらの曲を好み、そして今でもその夢を叶えるために待っている…

僕らも夢を追いかけ続ければ、きっと時は待ってくれているのだろうと思うと、苦労してでも一歩を踏み出そうと思うはず… そんな勇気をもらった気がする…
個人的にはまだまだ夢は捨てるものではないと理解し読了した。

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