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しびれを切らしてしびれる退院…の巻(2023年2月18日)

最後の晩餐

昨夜の消灯時間の22時前に、ひとりルイボスティをビールに見立てて、ウィダーインゼリーと果実のど飴を肴に、ベッドの上でお疲れさん会をしました…

とりあえず、当初は抗がん剤治療による吐き気とハゲ気(?)を気にしていたのですが、吐き気については、シスプラチン投与の前に吐き気対策の点滴投与で対策が打たれていたので、思いの他、強烈な吐き気をもよおすこともなく、何とかこらえきった感じです。ハゲ気の方は、今のところ抜け毛までには至っていない様子… 入院患者さんや看護婦さんの噂では、抗がん剤投与後の2週間経過後から、突然くる場合があるらしく、そうなると退院後に急に悲劇のヒーロー役が舞い込むことになるのかも…

副作用では、下痢になる恐れは警戒していたけれど、まったく警戒すらしていなかった便秘。たしかに腎臓を守るために、お小水に変換するため、腸内の水分も吸い取られてしまうので便秘になる理屈は良く理解できる。ただ、これも2サイクル~4サイクル今後続くので、何らかの便秘対策は必須かもしれない。退院後に考えよう…

そしてシスプラチンにプラスして、もう一つの抗がん剤ロゼウス。まだ足先のポカポカ感があるので、これは長期的に足先ポカポカ対策をしないといけないのかも… そして今はポカポカ感だけど、いつ痺れ感に変わるのかもわからず…

白血球の数が少ないので、単なる風邪でも肺炎や重篤な病気になる可能性もあり、色々と注意を払うのも大切だけど、その意識を続けることすら、これから長丁場。やっぱりわたしにとっては生きるための大きな試練になりますね… これも現世での経験と思うしかないのかも…

結局、最後の晩餐も、これからの長い道のりの確認をしたということかな… さあ22時、消灯時間がきたので横になって、しばしネット閲覧でも…

昨日から今朝にかけて

23時過ぎに寝ました。今日は大きなイビキをする人もいなくて、最終日に最高の安眠の日が訪れるとは何たる皮肉… 世の中は自分の意図とは全く違う要素から成り立っているものかも… それだけに自然確率的に、また運の良し悪しに、努力が結果を結ぶか否かも単なる確率論に押しとどめるものなのだろう…

ネットで調べてみると、単に白血球の数だけ増やすような食事はなさそうで、そうなるといわゆる血液を作るために必要なものを欲するしかないということ… だとすると、バランスよく食事をとるしか手がなさそう… しかも体力と体重も減っているので、食欲と体調が回復した今、太ることを気にせずに、ある程度食事の量も増やさないといけないのかも…

入院前に、生ものは今後食べるのを控えた方が良いと思い、お刺身ばかり食べていたけど、当分お刺身やお寿司は控えて、火を通した食材に変更した方が良いのかな…

とりあえず退院後の土日は、野菜を沢山入れたカレーでも作ろうかと考えています。肉も良いけど、今回はヘルシーなところを考えて、サバの水煮缶を使って肉の代用をしようかと…

朝の歯磨きを終え、朝食がくるまでの少しの間、下着を着替え、キャリーバックに展開した荷物の半分程度を詰め込み、朝食待ち… 

冷蔵庫からトマトジュースを取り出し、これで冷蔵庫内も全て空になりました…

看護婦巡回

体温と血圧測定。体温は36.4度と、わたしにとっては低い感じ。血圧も今日は120台なので、これもわたしにとっては低めでした。体重は88.2kgと更に300g低くなり、最低値を更新しての退院になることに…

朝食

今日は朝食の配膳時間が遅く8時でした。久々の納豆は良いですね… 完食です。食事後に、トマトジュースを飲み干しました。低塩でも塩分を感じるので、やっぱりトマトジュースは塩分無調整の方が良いですね。

朝食

退院に向けて

今日は自分のいる病室だけでも3名が退院。残りは2名となるようです。きっと退院手続きが混みそうなので、一番最後にゆっくり退院するのも悪くない…

とはいえ、入院については、今後、化学療法(抗がん剤治療)2~4サイクルのシスプラチン点滴投与の日だけ、1泊2日の入院が残り3回は必ずあります… 個人的には、それ以外に入院する事態にならないように健康管理に務めるしかなさそう…

あと30分もすれば、退院かと感じ、身支度を整えました。髪もまだダメージがなさそうなので、洗面所で髪型を整えようとドライヤーを借りました。いざ、髪にムースをつけなじませようとしていると「な、なんじゃこら~!」… いや、いつもより多く抜けている…

しかも四六時中帽子をかぶっていたので、髪がペタッと寝てしまってる… これは整髪どころではないと思い、自宅までの帰路は帽子をかぶったままにすることにしました…

こ、こんな退院の門出に、抜け始めるとは… 何たる絶妙なタイミングでの落とし技… 嬉しいと悲しいが入り乱れる起伏の変化… それでも元々フサフサタイプなので、ハゲ切るまでには時間稼ぎができるかも…

とりあえず今夜お風呂に入って髪を洗ったのち、しばし観察せねば… このままだと「皆さんの励ましに、“ハゲ増し”で応える」という冗談が、本当になりそう… 恐るべし抗がん剤…

やっと退院

退院手続きも終わり、エレベーターで1階に降り、自動精算機で清算後、パジャマレンタルの方も清算。今度は2サイクル目の最初の点滴の日の1泊2日の入院手続きのために窓口に行き手続きを済ませました。それでも次回入院前のPCR検査が必要なので、その書類をもらい、またまた2週間前からの、といっても今日から朝夕の体温測定した値を専用の用紙に記入する事前準備が始まります…

やっと外へ

病院の玄関を通り抜けると、やっと外。何となく不思議にニヤニヤする怪しい帽子と眼鏡と二重のマスクをした精神年齢17歳の青年(容姿は中年)は、キャスターバックをひきながら、藤が丘駅に一目散に向かいました…

病院から駅までは、数十メートルしかないはずだけど、何故か鼻呼吸ではなく口呼吸になってしまってる… いかん、体力が本当に落ちてる… 

藤が丘駅から鷺沼駅まで、この帽子の格好が周りに違和感を持たれていないか、乗客の皆さんを、それとなく目線チェックしながら確認。まあ精神年齢17歳の青年の帽子に注意を示す人もなく、これはこれで特に周りに受け入れられそうな感じなのだと、病気で気の弱くなった青年は体感しました… 「ハゲたら帽子」それしかないね♬

鷺沼駅で降りると、また普通の光景なのに懐かしく、やっと戻ってきた感を味わいつつ、駅前のスーパーに吸い込まれるように入っていきました…

まずは今日と明日の食材を購入し、サバ缶カレーの準備OK。荷物が多くなったので、タクシーを利用して2週間ぶりの自宅に…

しびれる感覚

郵便受けに、これでもかって詰まっている郵便物やチラシの数々を整理して空にしてから、やっと自宅に帰り着きました。いつもより、入念に手指を洗い、ついでにドアノブその他をアルコール消毒しておきました。

やや沢山歩いたのか、フローリングの床が冷たくなっていたからなのか、ロゼウスの副作用と思われる足先ポカポカ感覚が、微妙なしびれ感覚に変化してました… しびれといっても正座した後にしびれて立てなくなってしまう、あのしびれの感覚とは違って、何かジワジワとしびれる不思議な感覚…

しばらくその変なしびれの感覚が続きましたが、マットや畳の上にしばらく居ると、今度は足先ポカポカ感に変化する… 本当に不思議… 多分足が低い温度に直接接するとしびれに変化し、それ以外はポカポカ感になるって理屈なのかも… とりあえず来週は経過観察の1週間なので、そこでこの感覚がなくなるのか否か様子見することにします…

自宅で昼食

やっと自宅で食べる昼食… これだけでも幸せを感じるひととき…
とにかく白血球を増やすために、これから食べまくるしかないね…

15時前、病院と比べて自宅は静かです。あまり動いてもないのに疲れてる感がするので、少し横になるかな~♪ この疲れ対策も考えておく必要があるかも…

仮眠だけど熟睡かも

少し横になるだけで4時間も寝たようで、起きたら19時… あまり運動もしていないけど疲れていた様子… もしかしたら治療に対して熟睡できたトータルの時間が短かったのかも知れません… 

それでも、もうイビキに起こされることはありませんし、その分、本当にリラックスして寝れる有難さを満喫できました… やっぱり自宅は良いですね(^^)v

測定カップで測らなくてよい日常へ

そして起きてから徐にトイレに行っても、もう測定カップを用いてお小水を測るような変態的な悪趣味に走ることもありませんし… ただただその習慣化された行動がなくなるだけでも、本当に負担というかストレスがなくなりました… 

ただ、今月の27日の週から始まる2サイクル目第1週のシスプラチンの点滴の後はまた、深夜でも2時間おきに大量のお小水を流しにトイレに行く光景を、自宅でやる必要になると思うけど、さてどうなることやら…

夕食

さば缶カレーにするつもりで駅前のスーパーで具材を仕入れていたのに、な、なんと肝心なカレー粉を切らしているではないか… 今頃になって気付くのは、もしや若年性アルツハイマーだったり… 抗がん剤治療の副作用に、物忘れってあったっけ… あっ、有る…って訳ないか(^^)v

仕方なく、メニューを変更して、カットサラダ2つ、納豆、みそ汁、鶏の水炊き、これで行きましょ… 最後に、やっぱり造血にはタンパク質なので、久々に牛乳にプロテインを溶かして飲みました… とにかく食べねば… 納豆だけに、食べねば~~~~~♪

久々の湯舟

あ~、この湯舟に浸れる解放感♬ 退院後のリラックスできるひとときに幸せを感じる…

さて、朝の抜け毛の絶望感も何とか自分の中の認知的不協和を解消して、いざ洗髪… どれだけ更に抜けるのか確認しようとお風呂の排水溝に溜まる抜けた髪の毛に注目しながら、シャンプー2回、リンス1回の普段の洗髪… おっ、思いの他、抜けてな~い♬ まだまだ全体的にはハゲとはいいきれず…

入院前は毎日風呂に入って髪も洗っていたけれど、そろそろ洗髪は2日に1回程度に抑えるべきかも… 風呂に関しては抗がん剤治療の4サイクルが終わるまで、入院中を除いて、毎日入るつもりです。

さて、お昼も夕食(夜食)も、お腹いっぱいに食べまくってからの風呂の後、体重計に乗ってみると、現在89.3kg、本日の食べ物と飲み物で1.1kg増加という計算なのかな… 明日も食事は頑張って食べまくります(^^♪

白血球を増やさないと…

とにかく白血球を増やすための食事を考えないと…

ホウレンソウやニンジン、そしてタンパク質か~♪ 生ものはやっぱり良くないようなので大好きな寿司も当面お預けかな~♪ 卵はゆで卵にして、1日1個にするか~♪

昭和大学藤が丘病院のみなさまに感謝

昨年の人間ドックでの肺の影に始まり、以降、この病院にお世話になっています。最初にご担当いただいた呼吸器内科のY先生には、適切な診療と確かな判断、そして患者に寄り添っていただき、こころから感謝しています。

また呼吸器内科のY先生から引継ぎ、わたしの右肺上葉切除の手術を御担当いただいた呼吸器外科のY先生とT先生にも大変お世話になりました。Y先生のお茶目なキャラクターとは裏腹に、高い技術力と適切な対応、そして手術に関する懇切丁寧なご説明に、本当に信頼できる医師に出会った思いでした。そして化学療法(抗がん剤治療)に入り、再び呼吸器内科のY先生の担当に戻りましたが、この病院の呼吸器内科と呼吸器外科の連携した対応に、本当に救われました。

今回の入院では、呼吸器内科のY先生とともに、K先生とS先生も担当していただき、適切な説明と、患者へのあたたかいサポートに救われ、やっと退院することができました。まだまだ化学療法(抗がん剤治療)も1サイクル目。あと2~4の残り3サイクルありますから、これからもサポートをよろしくお願いします。

そして、今回の入院で一番お世話になったかもしれない看護婦さん、看護師さん。その献身的に入院患者に接する医療専門家としてのプロの業務に、ただただ感心し、素晴らしい医療を体験させていただきました。本当にわたしたち患者に寄り添った看護体制に感謝です。

個人的に、この病院と巡り合って本当に良かったです。まだまだ生きる希望が持てそうです。

その他

何よりストレスが軽減されたのが、自宅では一人暮らしなのでマスク無しでOKなこと。病院では、それこそ寝ている間も二重のマスク状態だったので、呼吸し辛いし、寝ている間にマスクが外れたりして、気付くたびにベッドの上でマスク探ししていたような… それも2サイクル目までは無くて済むので本当に嬉しい…

そしてハゲ対策の帽子ですが、ネットで春夏用の薄いものを追加購入しておきました。とにかく化学療法(抗がん剤治療)を制するには、一番にシスプラチン対策だと理解。何とか副作用を解決すべく知恵を絞ろう… 

でも一つ疑問なことも…
脱毛に関する疑問点は、脱毛といえば即ハゲになることを連想しますが、その他、すね毛とか脇毛とか、所謂体毛についても副作用で脱毛するのだろうか? ちょっと疑問??? まあそのうち結果は判明するわけで、どうでもいいか~♪

まずは今日退院できて本当に良かったです。基本的に今後2週間連続で入院するようなことは無いと思いますが、それでも貴重な体験でした。


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