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断捨離でお金持ちになる理由 ーミニマリズムで資産形成ー
はじめに
一時期は奇異な目で見られてたミニマリストって種族も、今ではすっかり市民権を得て、世の中に定着した感があります。
極端過ぎる人は珍しがられて、未だにメディアで取り上げられますがね。
あれはもうネタでしょ
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「多ければ多いほど豊か」って(非常に動物的な)考え方が昭和の価値観・マインドで、それとは対極ですね。
言うなればミニマリズムは令和的な価値観って言えるかもしれません。
余計なモノを持たない暮らしの身軽さっていうミニマリズム本来のメリットもありますが、付随する効果が注目されてます。
それがお金に恵まれるって点です。
お金持ちにミニマリストが多いと同時に、ミニマリストにもお金持ちが多いです。
このノートでは、何故こういう関係になるのか?そのメカニズムについて解説していこうかと思います。
理由1 モノに付随するコストの削減
普通に暮らしてるとあまり意識してないかもしれませんが、モノを持つためにはお金がかかります。
単に買うためのお金がかかるって話じゃありません。
具体的にピックアップすると以下のとおり。
【モノの保有にかかるコスト】
① メンテナンスコスト
② 保管コスト
③ 波及コスト
断捨離を実行することで、まず最初の2つのコスト
つまりメンテナンスコストと保管コストを削減できます。
1-1 メンテナンスコストの削減
すぐに影響が出るのはメンテナンスコストの削減です。
買った後もちゃんと使い続けるためには定期的なメンテナンスが必要ですが、モノを手放せばコレが不要になります。
【メンテナンスコストの一例】
・マイカーの場合
給油、洗車、修理、クリーニング、車検、税金
・洋服の場合
ブラッシング、洗濯、クリーニング
・家具や家電の場合
電気代、清掃、修理、NHKの受信料
車両保険とか自賠責保険とか家財保険とかもメンテコストに含まれるかもしれません。
これらはいわゆるランニングコストって言われるものです。
ランニングコストはモノを手放すと同時にカットできるので、フットワークは軽いと言えます。
1-2 保管コストの削減
また形あるものを持つためにはそれを置く場所が必要で、その空間を確保するにもコストがかかります。
こちらはすぐに効果は出にくいですが、削減の影響はかなり大きいです。
【モノのための空間の一例】
間取りの広い家、収納の多い家、駐車場、貸倉庫などなど
家具、家電、車が住むための場所のために家賃を払ってるってこと。
これらのコストはそこまでフットワークが軽くはありません。
貸倉庫などは解約すればカットできますが、そう簡単に引っ越したりできないですし、駐車場代が家賃に入ってる場合はその分も削れないですね。
そもそも車を手放すこと自体が大変じゃないですしね。
(※車がいかに資産形成において悪さをするかは以前のノートで書いてますので、そちらもぜひ)
理由2 快適さの実感
モノが少ない生活空間は非常に快適です。
このことは、モノに囲まれる生活が当たり前になってると気付きにくいかもしれません。
冒頭でも触れたとおり、昭和的な価値観にドップリだと「多いほど豊かで快適」って勘違いしがちです。
令和を生きる若者でも、この価値観に毒された親の元、長らく大量のゴミに囲まれて生活してきたので、同じく感覚を汚染されてしまってるかもしれません。
昭和の再生産って感じ。
断捨離はこの古すぎる常識を一気に打破するキッカケになります。
若干ショック療法的な感じですけどね。
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そしてモノの少ない環境の快適さに気付いてしまえば、もう余計なモノを買おうとは思わなくなります。
一度気付いちまえばこっちのもんってこと。
節約・ミニマリスト界隈で非常に有名な心理効果としてディドロ効果があります。
これは先ほど挙げた3つ目の波及コストに関係する部分です。
簡単に言えば、全体の調和を取りたくなってしまう心理作用のことです。
分かりやすいのがインテリアやファッション。
新しく買ったものとテイストが合わないアイテムがあると何となくモヤッとするんじゃないでしょうか?
そのモヤモヤを解消するために、周りのモノも調和するものに一新したくなってしまうわけです。
買い物が連鎖してく原因になるトータルコーディネート欲とも言い換えられますね。
1つのモノの購入はそれだけにとどまらず、波紋のようにどんどん拡がってって余計な買い物による浪費を加速させますが、モノの無い快適さを実感すると増やすことにかなり慎重になります。
判断がシビアになった結果、波紋を作る最初の1滴が滅多に発生しないので、そのもののコストはもちろん波及したコストもかからなくなるってことです。
理由3 重大な事実を認識する
モノの少ない生活の快適さとともに、もう1つ大事なことを知ることができます。
それが「あっても無くても変わらない」ってことです。
これは非常に重大な事実で、これに気付けるかどうかでその後の人生の難易度が大きく左右されることになります。
節約家は早いうちにこの事実に気付いてるので、お金の面で人生が超絶怒涛のイージーモードなんですよ。
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1つ前の「モノが少ないことの快適さ」の実感とかなり似た感じがしてるかもしれませんが、この2つはビミョーに違います。
快適さはプラス面の恩恵で、そのメリットを〇さないために、モノを増やすのに慎重になるって話でした。
一方の「あっても無くても変わらない」ってのは、断捨離によるマイナス面(カッコつけるとダウンサイドリスク)が実現しないって話です。
未経験者は「捨てて後悔しそう」とか「人生が暗くなる」などと懸念しがちですが、そんな心配は必要ありません。
むしろマイナス面が無いことを実感することで、ミニマル生活の継続がより強固なものになります。
確かに初めてモノを捨てる時には少なからず心理的な痛みを感じます。
人間の心理はゴミだろうが何だろうが、手元から何かが離れてくことに対して強く抵抗感を覚えるようにできてるからです。
(これを逆に考えると、ムダなものをかき集めて溜め込むヒトは本能に従うだけの動物ってこと)
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これまた節約界隈では常識ですが、プロスペクト理論って心理効果の影響です。
損失は何かを得ることの約2倍の影響力を持つとされています。
500円落とした心の傷は1000円もらわないと癒えないって感じ。
ただこの痛みを感じるのは最初だけです。
時間が経つごとに薄れていき、最終的には何も感じなくなります。
変化による一時的なビックリはありますが、いずれ慣れるってことです。
※ちなみに手放した後も一向に慣れが来ないものがあるなら、それは本当に大事なものだったのかもしれません
とは言え99.99%のものは無くなったことすら忘れちゃう程度のもので、あったとこでさほど大きな恩恵はもたらしてくれてません。
つまり無価値ってことです。
こうやって失ったとこで生活の充実度に何の影響もないと気付けると、そこから断捨離は加速していきます。
また「人生を充実させるためにはお金を使う必要がある」っていうのが勘違いだってことにも気付けます。
大半の人が貧乏なのは、この邪教(勘違い)の信者になってしまってるからです。
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ミニマル生活を志向するプロセスで、この宗教から足を洗えるわけです。
ミニマリズムとお金の関係についてでしたが、ここが最も根本的で絶大な効果を生み出す部分かもしれません。
まとめ
断捨離とお金の関係についてでした。
断捨離をすることでお金の面ではかなり有利になります。
その理由は以下のとおり。
・モノの保有にかかるコストの削減
・モノの無い空間の快適さに気付く
・モノの存在価値の現実を知る
モノを保有するためには購入にかかるコストの他に、メンテナンスや保管のためのコストがかかります。
そこからさらに消費欲が波及してくことで、余計にお金を失うハメになるわけです。
モノを捨てることで短期的にメンテナンスコストをカットでき、モノが減って不要になったスペースを引っ越しなどで圧縮できれば、中長期で保管コストもカットできます。
捨てることでモノの少ない生活環境の快適さと、捨てたモノに実はさほど価値がないことを実感できます。
この両面からモノを購入する意欲がかなり薄れてくので、結果的に波及コストまで削減できて一周です。
断捨離はミニマル生活の快適さやモノの価値を知るためのショック療法的なものです。
大半は無くなったとこで何とも無いものですが、もし万が一ダメージが大きいモノがあれば、それは必要なものなので戻しましょう。
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ちなみに捨てることに依存しないように注意してください。
依存の形式は大きく2つあります。
【断捨離依存の形式】
①捨てることにハマり過ぎる
②捨てて解決しようとする
1つ目は断捨離中毒です。
捨てる快感のせいで、何でもかんでも捨ててしまわないようにしましょう。
結局買い直すハメになったなんてギャグみたいな話もチラホラ。
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もう1つが「最悪捨てれば良い」って発想です。
断捨離経験で捨てるハードルが下がり過ぎて、「失敗したら捨てよう」と簡単に買うようになってしまうパターンも…。
ミニマルな生活への魅力に気付くことは無く、ただ単にモノを簡単に捨てやすくなるだけです。
これはエコじゃないのでやめましょう。
(エコロジーでもエコノミーでもない)
こういうマイナスパターンにハマらなければ断捨離は資産形成に大きなプラスです。
とりあえずあまり使ってないモノから思い切って捨てることを始めて見てください。
てなとこで。
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