![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104624897/rectangle_large_type_2_b1d91a2c5c15ba4f3de72e68f09ed1a1.png?width=1200)
Photo by
soeji
小さな卑き心よ
不平不満を口にすれば
世の中の悪が増す
悪を過積載する地球に
悪を上積みしてどうする
悪を量産する人類として
だから押し潰す不平不満
ゴミ収集車に無理やり
作業員が押し込むように
心の奥底がめりこむほど
押し込んで潰す不平不満
やがて狂い始める心の感度
冷淡な温度
人の幸福を目にして
それが矢鱈憎たらしい
悪人どもの往来でのさばり
ケタケタと奇声をあげ
大声がまた気色悪く
見るに堪えない異様な徒党
神は何故此奴等を一掃せぬのか
何故此奴等を生かし続けるのか
という何度目かの不毛な疑いを
神に口走る幼稚な自分の無慈悲
悪も善も等しく身の内にあり
眼前に現れる世界は私の心象
人の悪を悪と思う私の悪よ
人の善をさえ憎悪嫌悪する
小さな私の小さく卑き心よ