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【聞き逃していませんか?】ホロライブオリジナル楽曲個人的10選

長い期間ホロライブのリスナーをしている諸先輩方の足元にも及ばないが、私がホロライブメンバーのオリジナル楽曲を聞いてきて、もっと多くの方に聞いてほしいと思った楽曲と、その楽曲に関するコメントを絡めて本記事を執筆していきたい。
チョイスしている楽曲は完全に私の主観に基づいたもののため、「〇〇ちゃんのあの曲が入ってない!」という点はどうぞご容赦いただきたい。

※なお、紹介順は該当メンバーのデビュー(ホロライブ移籍)順に並べており、タイトル表記は敬称略とする。


1. スターライト/大空スバル

「一人の少女が駆け上がったスターダム」
ホロライブの太陽少女と称される大空スバルさんのオリジナル曲。
疾走感のあるサウンドに、配信で聞いているのとは全く違う、アイドルをしているスバルさんの澄んだ歌声が加わることで、楽曲全体が清涼感に満ちている爽快な仕上がりとなっている。
この真っ直ぐな訴求力は、常に明るく、周りのホロメンのボケに豪快にツッコミを入れて場を盛り上げてきたスバルさんが培ってきたパワーそのものだろう。
だが、彼女とてデビュー初期から人気者だったわけではない。
配信経験やいわゆるオタク界隈の知識量に乏しく、同期デビューの中では人気がなかったというのが現状を知る人間としてはいささか信じがたい。
スバルさん本人も、「自分は2期生の落ちこぼれだった」と当時を振り返っておられた。
そこから駆け上がったスターダム、自分を照らしてくれるスポットライト。
我々には想像しえない努力の積み重ねが、今彼女が立っているステージの支えになっているのだろう。
そして、ラストの大サビに入る前のブレイクには、スバルさんの同期メンバーに関連するキーワードが歌詞に含まれている。
それゆえ、2期生全員が登場した彼女の5周年記念ライブは、演出も相まって感動した。
そして、湊あくあさん卒業後にこのライブを見返して、今後この曲が類似の演出では歌われないことに切なさを覚えている。

2. Unison/宝鐘マリン

「緻密に計算された歌声の調和」
宝鐘マリンさんの代表曲と言えば、「I'm Your Treasure Box(通称マリ箱)」や「美少女無罪♡パイレーツ」をあげる方が多いと思う。
だが、私がマリンさんの曲の中で一番好きなのは、2曲目のオリジナル曲として公開された「Unison」である。
電子ドラッグ風味の、極端に引き算されたバックトラックの楽曲構成に、バシッとボーカルメロディを合わせていくのは非常に難度が高い。
バックで鳴るリズムを刻む打音がトリッキーにハネるのは、場面場面でキャラクターを七変化させるマリンさんの一見つかみどころがありそうで奥の深い内面性を表現しているようでもある。
それが、マリンさんの持つ少年と少女の中間にあるようなみずみずしい歌声が重なると、これほどまでに調和が生まれるのかと舌を巻く。
さらに着目したいのは、どれだけのボーカルテイクを重ねているのかというくらいに、マリンさんの「声」を全面的に生かしていることである。
先述した余計な音色を加えていないというのも、マリンさんのもつ魅力的な声を前面に押し出して勝負をかけるというチャレンジングな構成になっているのだろう。
通常のコーラス以外にも、ASMRのようなささやきボイスや、セクシーな呼吸音など、ドキドキさせる仕掛けがふんだんに散りばめられているので、どんなイタズラをマリンさんが我々に仕込んできたのかを探し当てるのも聞き方のひとつだろう。
とにもかくにも、聴き心地がよい楽曲なので、知らず知らずに何度も何度も聞き返してしまう、まさに中毒症状になってしまう。
そして、サビの音程が行方不明になるホロメンオリ曲第1位(当社比)である。
その謎は、マリンさんがKアリーナで行った2Daysライブで明かされるのだった…。

3. My song/角巻わため

「もがき続けた過去も含めて自分自身」
歌を活動の主軸に置き、武道館ライブを目指して活動を続けている角巻わためさんのオリジナル曲。
制作陣に、UNISON SQUARE GARDENのベーシストである田淵智也氏、ボカロP出身で現在も多数のアニメ主題歌等を手掛ける堀江晶太氏を迎えた、協力タッグにより制作された激エモソング。
普段の配信時にはふわふわとした声質で楽しそうにトークをするわためさんが、歌になるとここまでエモーショナルに、ロックテイストの曲にマッチした歌声で聴かせてくるのかと驚嘆させてくれるし、最後の大サビで押し寄せる夢に焦がれるわためさんの気持ちが押し寄せて胸が熱くなる。
何より、歌詞がズル過ぎる。
歌手になりたくて活動を続けるも、思うように芽は出ず、夢を追い掛けられるタイムリミットを実感しながらもがいていたという話を、以前わためさんは配信の中でされていた。
その一環として取り組まれていた仕事の一環に、アーティストが新譜の音程を覚えやすくするための仮歌収録がある。
この仕事の一環で、2024年に卒業された湊あくあさんの代表曲「#あくあ色ぱれっと」を仮歌収録していたというエピソードに驚いたリスナーも多かったのではないか。
ここに記載したこと以外でも、夢に向かってもがき続けたわためさんに、「my song(私の歌)」という表題をつけて、うまくいかなかった過去を肯定してくれる歌詞をつけてくるなんて、なんとニクいことをしてくれるのだろう。
私も、何回でも何度でも挑戦を続けなければ。

4. Palette/常闇トワ

「一人の少女が何者かになるまで」
APEXなどのFPSゲームを中心としたeスポーツ業界へのリーチも積極的な常闇トワさんの、唯一無二のハスキーでセクシーな歌声がメロディに溶け込んで、楽曲の世界観へ没入させてくれるロックバラード。
ホロライブメンバーの楽曲は元気でキャッチーな、本人の個性を具現化したものが多い中、大人な女性の色気漂う本楽曲は、眠れない夜に聴くのにピッタリだ。
MVも素晴らしく、モノクロの世界で「まだ何者にもなれていない少女」が部屋で1人、なりたかった姿をイメージして憂いているところへ現れる、シンデレラのガラスの靴に見立てた魔法のアイテム。
それを身に着けて一歩を踏み出した時が、ラストのサビの盛り上がりのタイミングとバッチリ噛み合い、一気に画面が豊かな色彩で塗り替えられる。
ホロライブという場所にやってきて、日常が、世界が変わったことを、そしてその日々を支えてくれるファンのために最大級の感謝をトワさんが歌を通して伝えているように聴こえ、思わず嬉し泣きだ。
ホロGTAでのラプラス・ダークネスさんのトワさんへの求愛→失敗シーンでBGMとしてチョイスされた際には、展開と相まって腹がよじれてしまって申し訳ない。

5. いのち(2024 ver.)/AZKi

「終わるはずだったいのち、これからも生き続けるいのち」
もともとはイノナカミュージックというホロライブとは別部門でV Singerとして活動をしていたAZKiさん。
当初の予定では活動終了時期が決まっていたということで、8曲目として公開されたオリジナルバージョンと、2024年に再録されたバージョンでは歌詞にかなりの違いがある。
もともとが限りあるいのちだったAZKiさんだからこそ、「最後まで私のこと覚えててくれるの?」というような、終幕を匂わせるような歌詞がオリジナル版には至る所に散らばっている。
だからだろうか、クリスタルのように透き通った彼女の歌声は、最初は優しく、だけどどこか冷静に俯瞰して語りかけるようである。
しかし、楽曲が結末に進むにつれて、オリジナル版から書き換わった歌詞にリンクするように、AZKiさんの中に閉じ込めていた思いが溢れ出してきたかのような声を絞り出して歌う叫びが、彼女の本音や、今いる場所や支えてくれた人々への感謝の思いを命の限り伝えてくる。
何より、2024verでリライトされた歌詞やコーラスアレンジが、彼女に「私は歌い続ける」という肯定的な意味合いを付加しており、自身のファンに向けて「これからもよろしくね」というメッセージ性を内包した、AZKiさんの歩みとクロスオーバーした壮大な楽曲となった。
ホロライブに移籍し、0期生として活動するという世界線を選んでくれたAZKiさんには、ホロライブで歌い続けてくれてありがとうと伝えたい。
それもあり、私は「いのち」は2024verをお勧めとして紹介させていただきたい。

6. Sirens/hololive English -Advent-

「わかりやすく、ノリやすい、だけどダーティー」
ホロライブENの人気をぐっと引き上げた3期ユニットAdvent。
ホロライブ初の双子VtuberのFUWAMOCOのお二人をきっかけにAdventのことを知った方も多いのではないだろうか。
普段は可愛らしい日本語で「BAU BAU」と言っているアビスガード姉妹が、こんなにも妖艶な表現力を擁していたことに度肝を抜かれ、ちゃんと魔界の番犬シスターズだったんだな、と認識を改めさせられる。
かと思えば、楽曲の軸となるメインボーカルであるネリッサ・レイブンクロフトさん、可愛らしい容姿にも関わらずクールな歌声の古石ビジューさん、甘い雰囲気と耽美な歌声をドロップしてくるシオリ・ノヴェラさんなど、5人それぞれが強烈な個性を有しており、それらが見事に調和している楽曲は聴き心地が最高にいい。
そしてAdventが魔界から脱走してホロライブにやってきたというバックボーンを持っているグループゆえか、本楽曲は彼女たちが内に秘めているダーティーさに焦点を当てた妖しい印象を与えてくる楽曲だ。
普段の彼女たちの和気あいあいとしたコミュニケーションを前提として再生ボタンをクリックすると、180度異なるアプローチに度肝を抜かれ、1分30秒後には彼女たちの更なる魅力に目も耳もくぎ付けになるだろう。
Adventの楽曲は1曲目の「Rebellion」もそうだが、サビで特定の単語をリズム良く繰り返している構成をとっており、自然と小刻みに体が動く、まさに音を楽しむコンテンツになっているのも特徴的だ。

7. フィーリングラデーション/ReGLOSS

「5人が出会い、移り変わってたどり着いた現在」
hololive DEV_ISに所属するReGLOSSの4曲目のオリジナル楽曲でフルアニメーションMVで公開された非常に気合の入った楽曲である。
デビュー時の楽曲「瞬間ハートビート」から1年間のレッスンや活動を進めていく中で、成長した彼女たちの歌唱力を余すことなく堪能することができる。
Tranceベースのバックミュージックは、ここからの未来に向けて加速していくぞ!と聴き手を誘っているようである。
MVで描写されている5人が各々一人で渋谷の街を歩いている中で、「超Very Bad」にたどり着き、ReGLOSSのデイブレイク衣装に身をまとって一糸乱れぬフォーメーションダンスを踊る様、楽曲の締めに屋上で仲睦まじそうに談笑している様子などは、彼女たちが出会いひとつになったことで生まれた、「感覚や感情」がポジティブに「移り変わって」いった結果なのだろう。
何よりも、デビュー1周年に開催された3Dライブで、MVとまったく同じダンスが披露された際には大きな感動があふれた。
ダンスが苦手で、直前は風邪で体調を崩していた一条莉々華さんが、フラフラの体で騙し騙し、それでも見てくれているファンのために精一杯笑顔で歌っていた裏話をライブ終了後に知り、さらにこの楽曲への思い出は強固なものとなった。

8. Our Bright Parade/hololive IDOL PROJECT

「ホロライブの胎動から積み上げられた歴史に涙する」
2023年の4thフェスのテーマ曲に採用された本楽曲。
表題にあるパレードのように、マーチングスネアのリズムからしっとり始まる楽曲は、ホロライブがときのそらさんの登場から産声を上げたと予感させるものだ。
そして一気に高揚感をはらんだテンポに変わり、公式音源では1番の歌いだしを1期生兼ゲーマーズの白上フブキさんが担うという点も、個人個人に活動していた配信者を「ホロライブ」というチームとして活動していく土壌を整えていったという彼女の歴史や功績を感じられることができる。
何よりも、アップテンポなメロディーはダンスが映えるし、ホロメンたちの混じりけのないストレートな歌唱で「これから楽しい時間が始まるんだよ!」と想起させてくれる、まさにフェスのテーマ曲としてピッタリな1曲だ。
だが、よくよく歌詞を聞きこんでみると、ホロライブを長い間愛して追いかけてきたリスナーであればあるほど、先行きの見えなかった黎明期を乗り越えて大きくなった彼女たちが歌う一節一節が、共に駆け抜けてきた思い出ボム(アイドルマスター用語のため、分かる人には分かってもらえるだろうか)となって胸にこみあげてくるのではないだろうか。
特に、「迷子は僕らになった」という一節は、それぞれがどこに発揮すればよいのかわからない、もっと言えば自分ですら無自覚な才能の原石がさまよっていたのが、ホロライブという大きな居場所に集ったことで、ホロライブメンバーとして確立した個を持って輝き始めたことを示唆しているようで、感動がひとしおだ。
私の中で本楽曲は「泣けるホロ曲」の1つである。

9. ABOVE BELOW/hololive English -Justice-

「個性と個性が殴り合う、オフェンシブ・チューン」
もう一曲ホロライブENから推奨したい。
昨年デビューしたJusticeの楽曲である「ABOVE BELOW」はユーロビートをベースにした重低音のキックがバキバキにエッジを利かせた非常に攻撃的でパワフルな楽曲だ。
要所要所ではブレイクポイントを作りボーカルを際立たせた後にジワジワと次の展開に向けて盛り上げてくるというトラック構成なので、よりサビのバイタリティが強く感じられる。
それだけバックグラウンドで流れるトラック自体の完成度が高く、オフボーカルバージョンも私はリピート再生している。
テンションをぶち上げたいときに聞くにはうってつけだ。
また、メインボーカルを張るエリザベス・ローズ・ブラッドフレイムさんのキャリアに裏打ちされた圧倒的な歌唱力と、イタズラっ子のような声質で楽曲を引っ張るジジ・ムリンさんの2人の歌声は、正面突破で鼓膜を刺激してくる。
要所要所で美味しいところを持っていくセシリア・イマーグリーンさんと、ラオーラ・パンテーラさんの2人もいいアクセントになっている。
Adbentは調和だとするなら、Justiceは個性と個性の殴り合いとでも表現するのが良さそうか。
絶妙にバランスの整った一曲だ。

10. 今日も大天才っ!/一条莉々華

「推し活を楽しむすべての人へ」
私の推しである一条莉々華さんのデビュー1周年を記念して製作されたオリジナル楽曲である。
多くは語るまい。全人類聴いてくれ。

おわりに

本記事をお読みいただいたあなたが好きな曲と一致する楽曲はあっただろうか?
まだ聞いたことがない楽曲が上記リストの中にあったのであれば、ぜひ一度再生ボタンをクリック(タップ)してみて欲しい。
また、今回はオリジナル曲から選ぶという縛りを設けて記事を作成した。
加えて、一般認知度も高いと感じている星街すいせいさんの楽曲はあえて思い切ってリスト外にして構成してみたが、いかがだったであろうか。
ホロライブメンバーの歌ってみた(カバー)楽曲にも、原曲に勝るとも劣らない名作が多いので、またの機会に紹介記事にしたい。









ここまでお読みいただいたあなたに、どうしてももう1曲だけ、紹介させてほしい。

今でも大好きです。

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