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福島の季節限定「瀬戸内はちみつレモン」かりんとう(ふくしまFM×ぬか茂)

夫の親友に、福島県庁にお勤めの方がいる。
相馬市出身の彼は大の地元贔屓で、地元が好きだから地元の大学へ進み、当たり前のように公務員試験を受けて県職員となった。夫とは大学の体育会バスケット部の同期で、彼らは卒業して三十年近く経つ今でも仲が良い。

一貫して地元を愛する彼は二年ほど前から東京勤務となった。各々忙しい仕事の合間を縫って、月に一度ほどの頻度で夫や東京在住の仲間と飲みに行くのだが、その際福島県のアンテナショップの宣伝も兼ねて毎回何かしら福島の食べ物をくれる。いつもはおつまみ寄りが多いけれど、今回は珍しくこれが私にとテーブルの上に置かれていた。

「瀬戸内はちみつレモンかりんとう」。
福島なのに何故瀬戸内?との疑問が真っ先に浮かぶ。しかも私ははちみつが苦手で、はちみつレモンも好きではない。その昔、私たちの青春時代にはちみつレモンが大流行した頃にははちみつレモン味の商品も相当多く出回り、はちみつレモンを避けて通ろうとすると選択肢ががくんと減って困ったものだった。

とは言え、私ははちみつをそのまま舐めたりお湯や水に溶いて飲むのは苦手だが、調味料としてはよく使うし、自分で焼くお菓子にもはちみつを使うことが多い。苦手さを感じない用途では積極的に取り入れたいのだ。
一方レモンは大好きでだいたい常備し、絞り汁を割らずにそのまま飲めるほど酸っぱい味や香りは好き。レモンを使ったお菓子も大好きで、レモンスイーツを見つけるとつい立ち止まってしまう。

そんな私の元へたまたまやって来た「はちみつレモンかりんとう」。
何故瀬戸内なのか?と言うと、こちらはふくしまFMと福島の菓子店「菓子処ぬか茂」との共同開発商品なのだそうだ。
愛媛県出身の同局矢野アナウンサーが同社社長を取材したことをきっかけに開発され、今年7月より発売。但しレモンの時期が終わる9月までの夏季限定品で、来年はまた5月からの販売予定だそう。同社のInstagramを見るに、なかなかの人気商品だった模様。

レモンの収穫時期に合わせた期間限定商品と知り、ますます興味がわいた。予め加工されたレモンパウダーやエッセンスではなく、レモンそのものを原料としているなら、新鮮なレモンの風味が活かされているのではなかろうか。期待し過ぎ?

という訳で実食。

美味しい!
最初にレモンの果汁の感じが思いがけないほどぎゅっと来る。その後かりんとうの香ばしさと甘さがやって来て、ふわりとレモンの皮の香りが感じられる。後口も良い。そこに人工的な感じは全くなく、とても美味しいかりんとうである。

そもそもかりんとうとしての基本の味が非常に良い。カリッ、サクッと心地よく軽い歯触り、甘過ぎずちょうど良い甘さ。油っこさもなく後口も軽やかで、ついつい食べ進んでしまう、私にとって危険な種類のお菓子である。
「ぬか茂」さんのサイトによると、同社のかりんとうは北海道産バターと国産の小麦粉、甜菜粉を使って作られ、タルト生地と同様の素材を使い、生地そのものに味付けを施すのでビスケットのような軽い食感が実現されるそう。確かにとても軽い。和菓子よりも洋菓子を思わせるような軽さだ。

現社長は都内の洋菓子店で修行されたそうで、そうか、洋菓子の手法にも詳しいからこそこれほど上手にレモンを取り入れられたのねといたく納得。たいへん美味しいです。

故にあっという間に食べ切ってしまい、また食べたいけれど、次に福島へ行くのは来月下旬なのでもう買えない。また来年まで楽しみに待つとしよう(福島県のアンテナショップにはまだあるかも知れない)。たまたま知った「ぬか茂」さんの実店舗へも行ってみたいなあ。

はちみつレモンかりんとう。
一見奇をてらったようにも見える食べ物を、日頃私はあまり積極的には手に取らない。今回こうして貰わなければ、口にすることもなかったかも知れない。だから頂きものはいつでも大歓迎なのだ。
特に地元愛が強く、地元の食べ物や文化に詳しい方からの頂きものは、私が自分で選ばないものも多い分、大いに発見があってありがたい。

それに。
「女の子(たとえいい歳でも)に気軽にお菓子をくれる」感覚を持つ気の好い男性って、良いですよね。

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