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未来のために花粉を運ぶ僕(1,000字)

突然ですが「鶏口」と「牛後」、貴方はどちらがお好き?漢字からの故事バイアスで前者に目が向きがちですが、僕はどちらも一長一短だと思います。鶏口は大将でも所詮は小さなお山だし、牛後は大樹に寄れて安心できても景色は楽しめない。でも、同じ鳥でも鶏→「燕」だったら?同じ哺乳類でも牛→「蝙蝠」だったら?どちらも空を飛べるから「後」でも十分楽しそうですよね。

なぜこんな話をしたかというと、資本主義が行き詰まっているから。いきなり大きな話ですみません。でも「資本=おカネ」が社会の中心って居心地悪くないですか?だから僕はこれを「志本主義」に換えちゃいました。おカネの代わりに「想い」を真ん中に据えたら?…「#未来のためにできること」として、今日はそんな話をしようと思います。

僕は転校生でした。最初から寄るべき大樹がなかったんです。だから自然にお山の大将を目指しました。とにかく目立たないと!誰も僕に気づかない…そんな焦燥感に苛まれていたあの頃。だからかな、大人になって口笛の世界大会に出ようと思ったのは。でもさすがは世界大会。マイナー競技とはいえそう簡単には目立てません。さてどうしたものか…

ふと見慣れない言葉に目が留まりました。「弾き吹き」?…あぁ弾き語りみたいなものね。ピアノでなら文化祭でやったっけ。あれを口笛でやるイメージか…うん!いいかも。「弾き」も「吹き」も大したことないけど、それが結合した分野をイメージしただけで、アーチスト魂が芽生えた瞬間。

そうして世界大会に出場した僕は、さらなる「ハイブリッド」を目指すことになります。口笛+医療=臨床口笛で歯科医と論文作成したり、口笛+小説で星新一賞に応募したりと。「鶏後」でも「牛後」でも掛け合わせれば「燕口」になれる!そうして大空を飛翔できるんだ!と、生きてゆく手応えを掴むことが出来ました。そんな掛け合わせって、実は無数にあると思うんです。

そんな僕は今、ハチドリの口になって花から花へ飛び回り、花粉を運ぶ仕事をしています。つまり高度に専門分化した現代、その流れから飛び出して、色んなプロフェッショナルを繋ぐ役割です。そこで大事なのは「志」。どんな未来にしたいの?…そんな想いで共感し合い、日々果実を結んでいます。

こんな境地に辿り着いたから、僕にはnoteが居心地いいのかもしれません。ここには色んな志が溢れていて、百花繚乱な未来を思い描ける場なので。

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