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【定期購読版】モーカルナビPlus・輸入編

【初月無料】eBay輸入歴15年の僕が発掘し続けてきた「eBayから仕入れてヤフオク・メルカリで売るとスゴいことになる商品」について解説するミニ教材は、こちら。ミニ教材なのに驚愕…
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日米交流の夜明けを映す:1857年『ペリー航海記』の美麗リトグラフに見る幕末情景【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに1853年、アメリカのマシュー・ペリー提督率いる黒船艦隊が浦賀沖に現れ、日本に開国を迫った――。この歴史的出来事は、まさに幕末に大きな変革をもたらした瞬間でした。その遠征の詳細をまとめた書物が1857年初版として刊行された『ペリー艦隊中国・日本遠征記(Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan)』です。 この豪華本には当時の見聞録や地理・風俗の報告

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優雅なるアール・ヌーヴォーの息吹:ドーム工房の秘蔵コレクションを解剖【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに19世紀末、フランスのロレーヌ地方ナンシーで花開いたアール・ヌーヴォー(Art Nouveau)の世界。その中心地に工房を構えたドーム(Daum)家は、ガラス芸術の革命を牽引する存在でした。ガレ(Gallé)と並び、幻想的な色彩や自然モチーフのエナメル装飾で世界中のファンを魅了してきました。 ここで紹介するのは、1895年頃に製作されたと見られるDaum Nancyのミニチュアガラスベース。淡いブルーの地にピンクの花がエナメルで描かれ、金彩がさりげなく引き締める

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夢のオルゴール体験:Mr. Christmasのアニメーションミュージックボックスに酔いしれる【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに毎年クリスマスになると鮮やかに飾り付けられたツリーやイルミネーションが街を彩り、心が躍りますが、その雰囲気を年中いつでも感じられるアイテムがあったら面白いとは思いませんか? そんなあなたにピッタリなのがMr. Christmasのアニメーションミュージックボックス。 オルゴールのようにディスクを入れて音楽を流すだけでなく、中で人形が踊り出したり、光が変化したりする仕掛けが詰まっています。今回は、2000年モデルに注目し、付属の10枚ディスクで多彩な曲が楽しめるこ

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スウェーデン伝統が作るビンテージ感:ABU Garcia Ambassadeur 6500を徹底解剖【モーカルナビPlus・輸入編】」

1. はじめに世界の釣り愛好家にとって、ABU Garcia(アブ・ガルシア)の名前は一種のステータスシンボルとも言えます。特に1960年代以降に登場したAmbassadeur(アンバサダー)シリーズは、キャスティングリール界を一変させる名機として広く認知され、ヴィンテージになった今でもなお人気が衰えないのです。 本稿では、そんなABU Garcia Ambassadeur 6500をピックアップ。ブラウン色の昔ながらのメタルフレームが印象的なビンテージリールを題材に、その歴

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蘇る19世紀の面影:ジャン・ノードクイストによるジュモー風ビスクドール再現【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに19世紀フランスを代表するビスクドールの名作といえば「ジュモー(Jumeau)」家の手によるベベ人形。高級磁器のヘッドと、美しくリアルな表情、そして当時の少女服を模したドレスが人気を博し、現代でもアンティークコレクターの憧れです。 ところが、オリジナルのアンティークジュモーは高額で、状態の良い個体は数も限られます。そんな中、アメリカの人形作家ジャン・ノードクイスト(Jean Nordquist)が2005年に手掛けた“フレンチベベ・ジュモー風ビスクドールのレプリ

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フランス銀器の真髄:エミール・ピュイフォルカの純銀コーヒースプーンを味わう【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめにフランス銀器の世界において、エミール・ピュイフォルカ(Emile Puiforcat) の名は最高峰のひとつと称えられます。パリの老舗銀器工房として19世紀半ばに創業し、卓越した彫金技術と芸術性を兼ね備えたカトラリーやティーセットなどを手掛けてきました。 今回取り上げるのは、純銀(argent massif)のコーヒースプーン6本セット。優美なフォルムと仄かな重量感を備え、アンティーク市場でも高い評価を受ける逸品です。「こんな小さなスプーンに、なぜここまで心を奪

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青と金が奏でる至高の交響曲:マイセンのコバルト×ゴールド・二級品を徹底解剖【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめにヨーロッパ陶磁の王者といえば、真っ先に挙がるブランドがマイセン(Meissen)。18世紀初頭にヨーロッパ初の硬質磁器の生産に成功して以来、ドイツ・マイセンの地で作り続けられるその逸品たちは、王侯貴族のみならず、世界中の陶磁器愛好家の憧れを集めています。 なかでもコバルトブルー(濃紺)と金彩が織り成す“青×金”の組み合わせは、マイセンの豪華シリーズにおいて一目置かれる存在。本稿では、二級品(Zweite Wahl) でありながら美しさを保ち、なおかつ高いコレクシ

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柔肌の陶板に宿る夜の静謐:アンティーク パート・シュール・パートの神秘【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに19世紀後半から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパの陶磁器界には多彩な装飾技術が花開きました。その中でも“パート・シュール・パート(Pâte-sur-Pâte)”という絵付け技法は、白い粘土ペーストを幾層にも塗り重ね、半透明の薄膜によってレリーフ状の模様を描くという、きわめて繊細で高度な装飾手段です。(※パート・シュール・パテと書くこともあります) 今回取り上げるのは、「Emblematique of Night(夜の象徴)」をテーマにした陶板プレート。フレームに

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麗しのヨーロッパ古時計:ウィーンレギュレーターが織り成す優雅なる時の流れ【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめにウィーンの時計技術といえば、18〜19世紀に花開いたウィーンレギュレーター(Vienna Regulator)が有名です。高度な精度を追求した振り子機構と、美しい木彫装飾を施した本体ケースが相まって、機能と芸術性を兼ね備える名品として、ヨーロッパ中の上流階級に愛されていました。 今回ご紹介するのは、Serpentine型(ビスクッテン時計とも)と呼ばれるウィーンレギュレーターの一種で、見事な曲線彫刻が印象的な掛時計。さらに真鍮製のペンダントや文字盤、1個の重錘で

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80年代戦隊ロボの頂点!「Godaikin Sun Vulcan」1982年版を解剖【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに日本が誇るスーパー戦隊シリーズの歴史の中でも、1981年に放映された『太陽戦隊サンバルカン』はロボット玩具の進化に一つのマイルストーンを残しました。そのメインメカとして登場する合体ロボ「サンバルカンロボ」は、海外版トイブランドGodaikin(ゴダイキン)シリーズの一員として1982年ごろに北米やヨーロッパで発売されました。 当時、ダイキャストメタルをふんだんに使い、重厚感と合体ギミックを兼ね備えた“Godaikin Sun Vulcan”は、海外の子どもたちの

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18世紀フランスが描いた自然の驚異:『Les Merveilles de la Nature 1726』古書を解き明かす【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに18世紀フランスは、啓蒙思想や科学への目覚めによって新たな書物が次々と生み出された時代でした。人々は未知の世界や自然現象を探求し、その知見を書籍や図版にまとめ上げることで知識の共有を進めていたのです。 本稿で取り上げる『Les Merveilles de la Nature 1726』(仮題:自然の驚異)は、そんな時代を背景に執筆・刊行されたフランス語の古書。植物や動物、奇妙な現象の図版(planches)が収録されており、当時の人々がどのように“自然界の驚き”

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ガレが生んだ夢幻の香り:アール・ヌーヴォーをまとったカメオガラスの香水スプレー【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに19世紀末から20世紀初頭、フランスの芸術と工芸が一大ブームを迎えた時代、アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)の波はガラス工芸界にも革新をもたらしました。その中心的存在として活躍したのが、エミール・ガレ(Émile Gallé)。ガレが得意とした技法に“カメオガラス”があり、花や植物といった自然モチーフを幾重にも重なる色ガラス層に彫り込むことで、繊細なデザインを浮かび上がらせるのが特徴です。 今回スポットを当てるのは、そんなガレのカメオガラスを用いた香

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歴史を宿す真鍮の輝き:1940~80年代スコットランド製マイナーズランプの魅力【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめに炭鉱が全盛期を迎えた時代、地下深くの作業現場を照らす灯火は、ただの“光源”という以上の意味を持っていました。とりわけ、イギリスの炭鉱地帯では、可燃性ガス(メタンガスなど)が充満する坑内でも安全に使用できる“セーフティランプ(Safety Lamp)”が非常に重要で、これを支えたメーカーたちが幾つも存在しました。 今回取り上げるのは、Thomas & Williamsというメーカーが拠点を置くウェールズのアバデア(Aberdare)地区のマイナーズランプ(炭鉱夫

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闇に浮かぶ緑の輝き:アール・ヌーヴォーのウランガラスランプを徹底解剖【モーカルナビPlus・輸入編】

1. はじめにブラックライト(紫外線)を当てると、不思議な緑色や黄味を帯びた光を放つウランガラス(Uranium Glass)。その妖艶な輝きから「ヴァセリンガラス(Vaseline Glass)」や「ジェダイトガラス(Jadite Glass)」などとも混同されることもありますが、アンティーク市場やヴィンテージ照明の世界では特別な人気を持っています。 今回取り上げるのは、アール・ヌーヴォー / アールデコ時代の真鍮(ブラス)ベースを持つテーブルランプで、シェードがウランガラ

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