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『物、ものを呼ぶー伴大納言絵巻から若冲へ』 出光美術館

『物、ものを呼ぶー伴大納言絵巻から若冲へ』を見に出光美術館へ行って参りました。
帝劇ビル建て替えにより、12月から休館になる前のファイナル。素晴らしすぎました。

入ってすぐに伊藤若冲の《鳥獣花木図屏風》が出迎えてくれます。

象さんから虎や孔雀に猿など可愛い動物たちを見せつけられます。楽しげな絵ですよねー。大人よりも子どもに向けて作られたのでは?と思ってしまう。

升目描きの凄さが語られがちですが、じっくり左から右に、そしてまた右から左にみているだけて、とても楽しくなる作品。

若冲の作品を見ていつも思うのは、《動植綵絵》のような緻密で写実的な作品から、《鶏図》のようなデフォルメされまくった作品まで、幅広いなーと。

そして《鳥獣花木図屏風》の先には、酒井抱一の二組の《十二ヶ月花鳥図》が向き合って展示。

中でも↓の二幅の並びを見て、いやー美しい、と心で唸りました。

同じく酒井抱一の《風神雷神図屏風》も展示。保管状態が完璧なのか、真新しい作品かのような美しさです。

第2章 きらめく自然 では文人画の名品が展示。与謝蕪村の《山水図屏風》や田能村竹田《梅花社屋図》、池大雅の《十二ヶ月離合山水図屏風》など。

今年の初春に開催された『生誕300年 池大雅ー陽光の山水』では文人画の魅力に初めて気づきました。
中でも《餘杭幽勝図屏風》(よこうゆうしょうずびょうぶ》は素晴らしかった。もっかい見たい。

美術館HPで、『本展での見どころ 展覧会のここから、さきへ』でこう綴られていました。

〜近年でも、コレクションに新たに加わった作品によって、酒井抱一(1761-1828)の2組の十二ヵ月花鳥図を比較展示すること、〈江戸琳派〉と伊藤若冲の関わりを検証することなどが可能になりました。本展では、将来的な展覧会となりうるこれらの視点を、ちょっとだけ紹介します。当館の展覧会の「ここから、さき」をご期待ください。

HPより

現在の出光美術館は年内に閉館。新たな場所はまだ開示されていませんが、「ここから、さき」の新しい出光美術館での展覧会が今から楽しみです。




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