『川端龍子+高橋龍太郎コレクション ファンタジーの力』 大田区立龍子記念館
山種美術館で『HAPPY な日本美術』を見た後に、大田区立龍子記念館に行って参りました。
『川端龍子+高橋龍太郎コレクション ファンタジーの力』と題して、昨年、東京都現代美術館で大々的な展覧会が開かれたばかりの高橋龍太郎コレクションとのコラボ企画。
高橋氏の経営する病院が大田区にあるからでしょうか?過去にも何度かコラボ企画が開催されているようです。加えてお二人とも名前に『龍』が入っている仲間同士。
今回、龍子記念館へは初訪問でした。場所が都営浅草線・西馬込駅と京浜東北・大森駅の中間くらいの住宅街にありまして、なかなかの場所…。
とはいえ快晴でしたので散歩がてらに調度良い道のり。徒歩20分ほどで到着しました。
記念館の中は天井高がとてもあり大作が展示できる作り。入ってすぐに川端龍子の《花摘雲》。サイズが242.5×728。デカイです。
さすが「会場芸術」としての日本画を掲げた川端龍子。インパクトも凄いですが、ソファーに座って眺めると天女の姿に癒されます。
この後も川端龍子の作品と高橋龍太郎コレクションが半々くらいの展示かなーと思っていたのですが、全54作品中、龍子の作品はたったの6作品のみ。
「日本現代美術私観 高橋龍太郎コレクション」の延長線の趣きもありますが、草間彌生から李禹煥、 奈良美智、名和晃平などなど面白い作品が多数。
そんな中、ひときわ目を引いたのが龍子の《夢》と青山悟の《Ring》のコラボ展示。
龍子の《竜巻》と草間彌生の《海底》《自転車と三輪車》の並びもパワフル。
なるほどなーと思ったのが、山種美術館で龍子の作品を見ると他の日本画と明らかな違いを感じるのですが、現代アートの作品と並ぶとめちゃくちゃ馴染んでるんですよね。
旧来の院展に対抗して昭和の前半に青龍社を立ち上げた作家が死してなお、令和に生きるトップアーティストとタイマン張って負けていない、どころか圧勝してる。
そんな川端龍子の凄さを実感した展覧会でございました。
帰りに受付に並んでいた「青龍社創立九十年特別展」のカタログを眺めてついつい購入してしまいました。こちらを読んで、なるほどなーと感じた事もありましたので、また別noteします。
本展覧会に行かれる方は、展示会場だけでなく、案内時間が限られてる龍子公園、予約制のアトリエ内見学、読書体験もありますのでお忘れなく。
詳しくはHPもしくは、木休さんのnoteをご覧下さい。
最後に、名和晃平の《sushi》と奈良美智の《夜の暗ネコ》がたまりませんでした…。