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映画『聖☆おにいさん』(2013)感想

■神も仏もそばにいる


【あらすじ】

『目覚めた人』・ブッダ
『神の子』・イエス。

世紀末を無事乗り越えた二人は
東京の立川で下界暮らしをすることになる。

当初は近隣の住民達から
胡散臭い目で見られていた二人だったが

遊園地やプールに遊びに出かけたり
四季折々のイベントに参加したりなどを通して
少しずつ下界暮らしに馴染んでいく。

【感想】

現在福田雄一監督による実写映画

『聖☆おにいさんTHE MOVIE~ホーリーメンVS.悪魔軍団』

が公開中なので

記念に
以前劇場公開されたアニメ映画版を
レビューします。

私は大学がキリスト教系だった影響から
原作漫画を読み始め、ハマりました。

今でも好きな漫画の一つです。

実写では

  • ブッダが染谷将太

  • イエスが松山ケンイチ

と豪華な俳優陣が演じてますが
アニメ版もキャストが豪華で

アニメ映画版は

  • 星野源さんがブッダ

  • 森山未來さんがイエス

を担当しています。

ちなみに
私が星野源さんを知ったのは
この映画がきっかけでした😊

星野源さんが歌う
主題歌「ギャグ」もとても素敵な歌です。

アニメ映画版は
原作の1~2巻がベースになっていて

立川に越してきたイエスとブッダが
下界暮らしに馴染んでいく姿
メインになっています。

下界生活をエンジョイする二人

原作は聖書仏教ネタを知っていると
より楽しめる作品ですが

アニメ映画版は
二人の日常生活が中心なので
聖書や仏教ネタに詳しくなくても楽しめます。

穏やかな日々を過ごす中で
プチ奇跡を起こす二人の姿も面白いです。

ちなみにアニメ映画版では

当時放映されていた
『仮面ライダーフォーゼ』ネタ
さりげなく盛り込まれているので

特撮好きの私には特に刺さりましたね。

【印象に残ったキャラクター】

■松田さん

松田さん目線のアニメも面白いです!

イエスとブッダが暮らすアパート
「松田ハイツ」を経営する大家さん。

当初は外国人で素性も曖昧な二人に対して
あまり良い印象を持っておらず
きつい態度を見せていましたが

二人の人物像を知るにつれて
徐々に態度も丸くなっていきます。

松田さんが二人を受け入れていく姿も
魅力の一つ
ですね。

■竜二さん

声が剣八にしか聞こえない

サウナでイエスと知り合った極道のおじさん。
声優はあの立木文彦さん

イエスのことは
同じ極道の人だと勘違いしています(笑)。

見た目はおっかないですが
家族想いでとても優しい人です。

■小学生トリオ

ブッダの白毫を狙う
やんちゃな小学生男子たち。

最近の原作でも出てこないので、再登場してほしい

ブッダのことは
特徴的な髪型などから
宇宙人と思い込んでいます。

原作では
ブッダの回想シーンなどにしか
登場しませんが

アニメでは原作よりも
出番が増えていて

ブッダの白毫を
見事ヘッドショットさせることに
命をかける姿が描かれています。

【印象に残ったシーン】

■恐怖心を和らげるために念仏を唱えまくるブッダ

ある日イエスとブッダは
遊園地へ遊びに行きます。

遊園地が初めてのブッダは
イエスにおまかせしますが

そこでイエスから
「絶叫系」の乗り物に誘われます。
(この時ブッダは「絶叫刑」と勘違いしてました)

イエスから「大丈夫」と言われて
絶叫系コースターに乗りますが

出発直前のお姉さんの

「身長140センチ以下の方や
80歳以上のご高齢のお客様は
命の危険がございますのでご乗車になれません」

という忠告に怯えてしまいます。

凍りつくブッダ

怯えたブッダは
無事生きて戻れるように
ひたすら般若心経を唱え出してしまいます。

ブッダの唱える般若心経に
他のお客さんも怯え出す始末。

結果、急降下した時のブッダは
「穏やかなハンズアップ」を
浮かべていたことから

「相当のコースター狂」
他のお客さんたちの間で話題になりました。

本当はかなり怖がっていました

■プールの水を割るイエス

夏のある日
イエスとブッダは
近くのプールに遊びに行きます。

ブッダは水泳が得意
バリバリ泳ぎまくりますが
「ガンジス川のランブルフィッシュ」という異名あり)

反対にイエスは水泳が大の苦手

洗礼形式も
水が苦手なイエスのために

洗礼者ヨハネさんが
どんどんハードルを下げてくれた結果
だそう。

イエスはブッダと一緒に
水中に頭まで潜る練習をしますが

「何も考えずに一気に潜った方が
怖くないと思うよ」
というブッダのアドバイスを受け

ビビりながら水中に一気に潜った結果
プールの水を真っ二つにする奇跡
起こしてしまいます。

モーセさん張りの奇跡

■イエスとブッダのいない立川

秋の季節。

一時期イエスとブッダは
立川から姿を消します。

ここの立川の日常風景シーン
とても印象に残ります。

いつもの日常生活を送る
立川の住民たちですが

その中に溶け込んでいた
イエスとブッダがいないという寂寥感
襲われます。

イエスとブッダの姿が見えないので

近所の主婦の皆さん

イエスとブッダが立ち寄るコンビニの店員さん

ブッダの白毫を狙うやんちゃな小学生たち

そして松田さん竜二さんも寂しがります。

当初胡散臭がられていた
イエスとブッダが

立川の住民たちから
受け入れられているのが
よく分かるシーン
だなと思いました。

■一緒にケーキを買いに行きたいイエス

クリスマスはイエスの誕生日。

イエスをびっくりさせるため

ブッダはクリスマスが
下界ではイエスの誕生日であることを
秘密にして準備をします。

ちなみにイエスはクリスマスを
「サンタがトナカイの飛行に成功した日」
と勘違いしていました(笑)。

なのでケーキを買いに行く時も
イエスには内緒にする予定でしたが
うっかり口を滑らせてしまいます。

その時のイエスの顔がこちら↓

「行ってらっしゃい……」

こんな世にも痛々しい
「行ってらっしゃい」
見たことないのですが(笑)。

遊園地のパレードとか
プールで水に顔をつける練習の時も
そうだったのですが

イエスは我慢事があると
聖痕が開いて血塗れになる
クセが
あるんですよね。

イエスの血塗れ笑顔を見た
ブッダはさすがに可哀想になって
彼も一緒に連れていきます…

ケーキを買いに行く時も
何とかイエスに誕生日のことが
バレないようにヒヤヒヤするブッダが面白い。

ですが大天使たちのせいで
最終的にバレてしまいます。

■あなたはいくつ?

こう見えても2000歳以上

最後居合わせた松田さんも一緒に
イエスの誕生パーティーに参加します。

この時松田さんから年齢を聞かれた
イエスはちょっと詰まってから
「24歳」と答えます。

本当は
かなりのおじいちゃんなんですけどね(笑)。

■新たな年の始まり

プチ奇跡を起こしたり
近所の人たちとも仲良くなったり
季節のイベントに参加したり
など

様々な出来事を通し
立川での暮らしに馴染んだ二人は
「ここに来て良かった」と思います。

ラストは年越しを迎える
二人の笑顔で締めくくります。

今年もよろしく!(byイエス&ブッダ)

ちなみにエンディング後の
おみくじネタが又クスリと笑えます。

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