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荘厳さ際立つ花の小箱をその手に。花形合子ポーチ #2024正倉院展コラボ①
あなたの手のひらで立ち上がる! 正倉院に伝わる宝相華の小箱をポーチとしてお届けします。
こんにちは、ミュージアム部の内村です。今年もご縁をいただき、「第76回 正倉院展」とコラボレーションさせていただくことになりました!
そこで今回は、正倉院についてのご紹介と、そこで開かれる正倉院展とはどのような展示なのかについてご説明します。
正倉院と正倉院展
奈良県奈良市の東大寺大仏殿の北北西に位置する、校倉造の倉(正倉)のことを、正倉院正倉と呼びます。
正倉院正倉には、聖武天皇が愛用していた品をはじめ、大仏が完成したときの儀式に使った道具や、当時の役所の文書など約9,000件の宝物が収められています
毎年秋には正倉院の勅封が解かれ(天皇の命によって蔵の封印が解かれること)、宝物の点検が行われます。その時期に合わせて最新の研究成果を反映した品や話題性のある品を展示するのが正倉院展です。
グッズ化するにあたり、プランナーのささのはとともに、いろんな宝物を検討したのですが、私がグッズにしたいと思った宝物のひとつは、「刻彫梧桐金銀絵花形合子」です。今回はこの宝物のご紹介と、どの部分にこだわってグッズにしたのかをお話しします。
刻彫梧桐金銀絵花形合子とは?
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正倉院公式HPより
この「刻彫梧桐金銀絵花形合子」は、仏教で伝わる架空の花「宝相華」をモチーフにデザインされている合子(※)のひとつです。
合子(ごうす)
蓋と身からなる小さな容器。「ごうし」とも呼ばれる。
蓋は半肉彫りで宝相華を形づくり、花弁などの細部は金銀泥を使って、細かく描かれています。また底裏には「戒壇※」と墨書が残っているのが特徴です。
戒壇(かいだん)
戒壇とは、かつて唐より来日した僧、鑑真が「戒律」を授けるために作った場所のこと。この場所で戒律を授かることで、正式な僧として認められました。鑑真はこの場所で聖武天皇に戒律を授けたといいます。
余談ですが、鑑真ゆかりのお寺「唐招提寺」に納められている仏像には、この刻彫梧桐金銀絵花形合子と似た彫刻表現を持つものがあることから、鑑真が制作に関わったとの説があるのだそう。
仏教美術好きの私、この説だけで当時の寺院間での交流に妄想が膨らみ、想い耽ってしまいます。
「刻彫梧桐金銀絵花形合子」の不思議な魅力
この刻彫梧桐金銀絵花形合子のもう一つの特徴「脚付き」であることも見逃せないポイントです。
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正倉院公式HPより
正倉院には神仏にお供え・奉納するための献物箱や合子がたくさんありますが、この合子は脚(新補※)が付いていることで、ほかの箱や合子より一段高くなり、それだけでとても尊い物が入っていそうな気がします。
新補(しんぽ)
失われた箇所の部材を補うこと
そして、この脚が付いていることで今にも動き出しそうな不思議な生き物のようにも見えて……ああ、この感じ、なんだか愛らしいっ……! 手のひらに載るポーチにしたい!!そんなことを思った瞬間、今年の正倉院展コラボグッズのひとつが決定しました。
立ち上がった宝相華を
不思議な愛らしさ感じるポーチに
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そうして完成したポーチがこちら! フォルムは少しかわいらしくアレンジしていますが、身や蓋に表現された宝相華のデザインは元宝物の、刻彫梧桐金銀絵花形合子の雰囲気を損なわないようにリアルなイラストで表現しています。
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ポーチについている6本の脚もしっかりと別パーツで表現。すっくと立つ姿は愛らしく……
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ぺたんと座り込んでしまう姿も愛らしいです。
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![](https://assets.st-note.com/img/1728378799-S5iJ1abwZF7hdlMCmYV9Gr84.jpg?width=1200)
ポーチの内生地は、高貴な印象を感じられる紫色に仕上げました。
写真のようにポーチを全開にして、お手持ちのアクセサリーを飾るように収納するのもよいですね。
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正倉院展×ミュージアム部
吉祥の花文が立ち上がる 刻彫梧桐金銀絵花形合子ポーチ
1個 ¥2,800(+10% ¥3,080)
貴重な宝物に出会う「第76回正倉院展」へ!
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年に一度、倉に納められている宝物の点検を目的に勅封が解かれるのに合わせ、2週間のみ開催される「正倉院展」。
本年・2024年の「第76回 正倉院展」は、奈良国立博物館にて10月26日(土)~11月11日(月)まで開催!
貴重な宝物の公開を、どうぞお見逃しなく……。
第75回 正倉院展
主催・会場:奈良国立博物館(奈良市登大路町50番地)
開催期間:10月26日(土)~11月11日(月)
開館日時:午前8時~午後6時(金・土・日曜、祝日は午後8時まで)
※くわしくは正倉院展公式ホームページをご確認ください
正倉院展コラボグッズはこちらにも!
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