天下の名香とよばれる宝物を抱きしめたい!蘭奢待クッション #2023正倉院展コラボ④
天下の名香とよばれた香木、それが「蘭奢待」。
こんにちは、ミュージアム部の内村です。今回もたくさん作った第75回正倉院展コラボレーショングッズ、オオトリの品はこちら! 蘭奢待クッションです!
蘭奢待とは?
今回グッズにしようとした宝物は「蘭奢待」という巨大な香木(沈香)。長さ156.0cm、重さ11.6kgという大きな香木で、ベトナムからラオスにかけての山岳部でとれたと伝わっています。
実は正倉院宝物としての正式名称は「黄熟香」といい、「蘭奢待」とはいわゆる雅名(雅な呼び名)になります。
写真を見ると分かるように、形状の複雑さに加えて、ところどころ人の手によって切り取られたような跡が残っていますが、これはかつて足利義政や織田信長、明治天皇などが截香(香木を切り取ること)したからです。
切り取ったとされる人物の名のふせんが、明治時代につけられました。このように蘭奢待は古くより名香として珍重されていました。
雅名に隠れた「東大寺」
蘭奢待という文字の中には「東」「大」「寺」の三文字が隠れています。何かの意味がありそうです。このように呼ばれるようになった理由としては諸説ありますが、室町時代後期の公家三条西実隆の残した日記『実隆公記』に、東大寺別当の公恵が蘭奢待を後土御門天皇に献上した際の逸話として「この沈香は聖武天皇のもので東大寺と申すべきだが、焚き物であるため縁起が悪いので、東大寺という文字を込めて蘭奢待と称する」と記しされています。
蘭奢待の1/2スケールのクッション誕生
天下の名香と呼ばれた「蘭奢待」をモチーフに作ったクッションがこちら。全体のフォルムは複雑なカーブも含めて再現してみました。
後ろもしっかりと再現。大きさは本物の蘭奢待の約1/2サイズ!
お家にクッションが届くと、宝物の蘭奢待の大きさに驚くことでしょう。
截香(香木を切り取ること)の跡を示している「ふせん」もしっかりと再現しています。
天下の名香と名高い蘭奢待モチーフのクッションを手に入れて、正倉院宝物が家にあるという不思議な日常をお楽しみください。
年に一度、倉に納められている宝物の点検を目的に勅封が解かれるのに合わせ、2週間のみ開催される「正倉院展」。
本年・2023年の「第75回 正倉院展」は、奈良国立博物館にて10月28日(土)~11月13日(月)まで開催!
貴重な宝物の公開を、どうぞお見逃しなく……。
\2023正倉院展×ミュージアム部コラボグッズはこちらにも!/
ミュージアム部グッズ全商品はこちらからご覧いただけます!
ミュージアム部X(Twitter)では
グッズ情報や部員注目のアート情報を発信中!