約束を守るため、走れメロス!文豪が綴る物語から生まれた2-wayリング
指きりげんまん♪ 太宰治著『走れメロス』の主人公が守り通した「約束」をテーマにした、イヤーカフにもなる小指用のリング。
みなさま、こんにちは!
歴史と読書が好きなミュージアム部プランナー・ささのはです。
note冒頭の引用文に、いきなり何事!?となった方もきっといらっしゃいますよね。ご紹介させていただきますと、この文章は太宰治によって書かれた『走れメロス』という小説の書き出しにあたる部分なのです!
『走れメロス』は国語の教科書に掲載されていることが多いため、知っている! 読んだことある! という方もいらっしゃるかもしれません。
荒波にもまれ予期せぬ困難を打ち倒し、心身ともに疲労困憊&くじけそうになりながらも、最後は「友に信じられているから」というただ一点のみを拠り所に、約束を守るため駆け抜けたメロス……!! 完全無欠の存在とは言えない人間が、守りたいもののために血反吐を吐きながら必死にがんばる姿はカッコイイ!!!
そんな甘酸っぱい想いを青春時代に抱いたプランナーが、ものづくりができる仕事に就いて数年の時が経ち……ある日ついに気がついたのでございます。
メロスは約束を守った⇒約束といえば「指きりげんまん」⇒メロステーマで小指に関するグッズを作れば最強なのでは……!?
という訳で、そんなひらめきをきっかけに名作『走れメロス』に着想を得たピンキーリング(兼イヤーカフ)を作りました^^
指輪は物語の重要シーンをモチーフにした、古代文明の雰囲気漂う繊細なデザイン。ラインナップをご紹介いたします♪
〈佳い友たちの約束〉
〈佳い友たちの約束〉リングは、古代ギリシャを代表する装飾文様「メアンドロス模様」と、“約束”という花言葉を持つ「三つ葉のクローバー」をモチーフにしています。
メアンドロス模様はトルコにあるマイアンドロス川(メンデレス川)の名前に由来する柄で、その連続したデザインから“永遠”という意味を持つとも言われているそう。久しぶりの再会にも関わらず友人を信じた親友セリヌンティウスとメロスの間にある、永遠に変わらない友情を表現してみました。
〈荒れくるう大浪〉
メロスが親友を人質として都に置き、急いで村に戻って挙行させた妹の結婚式の翌日のシーンより。〈荒れくるう大浪〉リングは、暴君のもとへと急ぐメロスの眼前に突如現れた「濁流渦巻く川」をモチーフにしています。
古代ギリシャの壺などに描かれる波文様を参考にした、激しく立つ波頭と飛び散る波しぶきのデザインで、川岸に辿り着いた瞬間にメロスが感じた絶望を表現してみました。
〈棍棒を携えた山賊たち〉
メロスが濁流渦巻く川をなんとか泳ぎ切った後、日が西に傾き始めたシーンより。〈棍棒を携えた山賊〉リングは、メロスがなんとか登りきった「峠」と、王城へと急ぐ彼の前に立ちふさがった「棍棒を持った山賊たち」をモチーフにしています。
古代ギリシャの壺などに描かれる人々のポーズを参考に、山賊たちは全員横を向いたデザインに。作中でメロスが山賊を三人殴り倒して走り抜けた描写があるので、リングデザインも打ち倒される三人にフォーカスしてみました。
〈三日目の日没〉
濁流を突破し山賊と対決、そして照りつける灼熱の太陽。容赦なくたたみかけてくる厳しい現実に一度は心折れかけたメロスが、再び立ち上がり走り出すシーンより。〈三日目の日没〉リングは、ずんずんと地平線に沈みゆく「赤く大きい夕陽とその残光」をモチーフにしています。
作中の描写を参考に、まっすぐな地平線に太陽がかすかに顔をのぞかせるデザインに。葉や枝を燃えんばかりに赤く輝かせる斜陽は、きらきら輝く光をイメージした小さな粒の連なりで表現してみました。
物語の舞台とされる古代文明の雰囲気漂うデザインを、かすれた質感が高級感を感じさせるメッキで仕上げました♪
指輪は、サイズの微調整が可能なオープンタイプ。ゆっくり広げると、5~7号サイズに調整できます。
メロスが王と交わした約束を込めた、小指用のリング。身に着けたら、どんな約束だって守れそう♪
オープンタイプだから、イヤーカフとしても楽しめます。
しっかりした作りのパッケージにセットしてお届けします。大切なお友だちへのちょっとしたプレゼントにも最適です^^
人にとって本当に大切なことは何か。そんな中々答えの出ない問題に、ほんのりと、ひとつの答えを示してくれる名作『走れメロス』。
久しぶりにその名前を聞いたという方も、愛読書にメロスを挙げる方も、このピンキーリングを身に着けて物語のページをめくってみたら、また新しい答えが見えるかもしれません。
「本当にあった昭和版メロス」
実は作者・太宰治も、メロスと同じく「とある約束のために友人を人質に置き、一時撤退した」経験があります。人呼んで「熱海事件」!!
~熱海事件とは??~
作家・檀一雄は、太宰の妻に頼まれて、熱海の宿に宿泊する太宰にお金を届けることに。彼を東京に連れ戻す任務を兼任していたにも関わらず、新しく遊ぶお金をゲットした太宰に誘われた結果、二人はそろって放蕩三昧!!!
そして当然、借金はさらに増え……。それらをなんとか返済するべく、太宰は「お金を借りに東京に行き、すぐ熱海に戻ってくる」と約束し、宿を|《た》発ったのです。
借金取りの人質として熱海に残った檀。しかし、待てど暮らせど太宰は帰らず……。しびれを切らした檀が方々に頭を下げつつ太宰を探しに東京へ赴くと、なんと彼は自身の師匠・井伏鱒二の家で将棋を指していました!!!!
あまりのことに怒り心頭に発する檀に向かって、太宰は泣きそうな顔で「待つ身が辛いか、待たせる身が辛いか……」と暗く呟いたそうな。
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