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香港マガジン

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香港に関するあれこれを語るマガジンです。 香港大好き!
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記事一覧

香港旅行準備 : 香港映画好きが喜びそうな観光ポイントを考える

先日香港へ花火の撮影に行ったばかりなのだが、また香港へ行くことになった。 香港未経験の友人から長らく「香港に行きたい、香港にいこうよ」と誘われていたのだが、ついに一緒に行ける目算がたったのだ。 彼女と私はともに香港映画好き。彼女は特に多くの映画を観ており、中でもベタなハードボイルドが好き。私はウォン・カーウァイ作品や若かりし日のジャッキー映画が大好物だ。我々の共有言語は“インファナル・アフェア”で、この映画については夜通し語っても飽きないほど。そんな彼女との旅は凸凹珍道中とな

香港での1枚。ここからの眺めは香港でもお気に入り。お気に入りの時間にお気に入りの場所で撮る写真はそれだけでよい雰囲気になる。この日は暑いくらいの快晴で良い夕焼け。マジックアワーも燃えるような赤からオレンジ、ピンクに染まって長いこと薄紫の空が続いていた。香港特有の霞んだ空気も好き。

香港人が愛する胃腸薬「保済丸(ポーチャイピル)」がかなり優秀だった件

胃腸の調子がすこぶる悪い。 私はこれまで、体調不良で食事をとれなくなったことがほぼない。中年になっても中学男子並みの大食だし、暴飲暴食しても(体重以外には)あまり影響がないほうだ。そんな私がここ数日、”食欲減退”、”膨満感”、”喉のつかえ”に悩まされている。理由はなんとなくわかっている。これは【疲労】と【運動不足】による消化不良だ。どこへ旅をしても時差ぼけなし、体調不良なしの鋼の肉体を持つ身としては認めたくないことだが、ついに”寄る年波”に勝てない戦が増えてきたらしい。あぁ

レスリー・チャンよ永遠に

4月1日は故レスリー・チャンの命日だった。 彼の死からすでに21年が経ったという。時がたつのは早いものだ。 レスリー・チャンは2003年の4月1日、自らこの世を去った。人気絶頂の香港俳優の死は、当時の映画ファンの多くに衝撃と強い悲しみをもたらした。 レスリーは人懐こくやわらかな笑顔がトレードマークだった。そんな彼を偲んで、当時の彼と香港映画に想いを馳せる。 私が初めて彼の名を知ったのは、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」が最初だったように思う。甘いマスクと陰のある佇まい

香港旅行〜ポップな街・中環を歩く

中環といえば、香港きってのおしゃれエリアである。近頃ではケネディタウンあたりに注目が集まっているが、上環、中環も負けていない。根強い人気を誇る洗練されたおしゃれエリアだ …というのが良く見かける宣伝文句だ。 洗練という表現には賛同しかねる部分も多々あるが、確かに欧米色が強く、新しい店や話題のスポットが立ち並ぶエリアであることには間違いない。 そのおしゃれスポット、中でも人気の高い場所といえば、 ・Pottinger Street ・Mid Levels Escalator

香港旅行〜新年快楽裝飾

香港の春節は、金と赤のコントラストが眩しい。 中華系のお祝いには欠かせない色である。 赤には「魔を祓い、福をもたらす」力があると言われている。 こんな昔話がある。 山に住んでいた年(ニェン)という獣が春節になると現れて、人や動物を襲い食らっていた。年を恐れた人々は山に逃げて隠れていたが、ある年の春節を迎える頃、村に訪れた老人が年を退治できるという。老人は家の壁に赤い紙を貼り、赤いランタンを飾って自らは赤い服を着て赤いランタンを持った。さらに火を焚き、太鼓と爆竹で大きな音を出

香港旅行~香港猫的散歩

香港はノスタルジックな街だと思う。 細くて薄暗い路地が多い。薄暗い路地には人々がたたずんでいる。ビルのカラーは古びたパステルカラーで、ビルの外側に張り巡らされた骨組みはなぜかいつまでたっても竹製である。全面ガラス張りの高層ビルが増え、西九龍から尖沙咀、香港島のハーバーサイドあたりの景観はだいぶ変化したように思う。しかし九龍エリアはまだまだ古い建物が多く、街を歩けばノスタルジックな景色が広がっている。 アパートに寄り添うように蔦を伸ばしピンクの花をつけた植物。露店の裏に座って

香港旅行~我愛香港招牌 看板を訪ねる

招牌(zhao pai)とは、看板のことである。 香港はサイン、看板がかわいらしいと思う。 漢字とアルファベットのダブル表記が主流で、カラフルなものが多い。 特に駅名を書いたMTRの柱は、駅ごとに特徴のあるカラーで彩色され、探すのが楽しくなる。 今回香港で見つけたサイン、看板道路標識などをまとめてみようと思う。 MTRの駅表示 なぜMTRでは駅ごとにカラフルな彩色が施されているかご存じだろうか。 MTRで初めての路線が開通したのは1979年。その際に自然光が少ない地下鉄

香港旅行~惜別のネオンサイン

香港といえば、ネオンサインである。 香港ではネオンサインを“霓虹燈招牌(Níhóngdēng zhāopái)”と呼ぶらしい。1950年代に香港で流行が始まったネオンサイン。60~80年にかけて経済の急成長に伴い、競い合うように増えていったようだ。その後80~90年にかけてネオンサインは黄金期を迎える。 飲食店、娯楽施設、商業施設、サービス施設など、あらゆる店がネオンサインを出した。それぞれが趣向を凝らし、より高く、より目立つようにと競って掲げたネオンサインの本格的な衰退が

香港旅行~3連休で旅をする

今回の旅行は土・日・月曜祝日の3連休を利用してのやや駆け足スケジュールであった。 目的は写真撮影と明確だったためその目的に沿って動くことが基本だったが、そのほかにもいろいろと回ることができたので記録しておく。 1日目(金曜夜 日本~香港) 21時頃出発の香港行きに乗って日本を出発~香港へ翌日0時30分ごろ到着。 入国手続きなどを経て、1時30分ごろには空港を出た。深夜便のせいか、入国手続きは予想よりだいぶ早かった。 深夜バスを利用して九龍エリア、佐敦(ジョーダン)へ。通常

香港旅行~旧正月に旅をするべきか

今回の香港行きは思いつきと勢いに任せて決めた強行スケジュールだった。香港行きが頭に浮かんで以降は仕事もそこそこに、暇さえあれば香港についての情報を漁っていた。それというのも、この時期の香港は旧正月真っ只中。いわば正月休暇の日本同様の状況で、あらゆるモノ・コトが通常とは異なる動きをしているはずだが、そのイレギュラーな状況についての十分な情報が得られず、香港行きを決定するのに多少の迷いがあったのである。 ガイドブックも、ネット上のブログも、香港在住の知人に聞いても、「この時期の観

香港旅行~さよなら彩虹邸

香港再訪が実現したきっかけは、年末に見かけたニュースの記事だった。 “「彩虹邸(Choi Hung Estate)」が老朽化で建て替えへ” 彩虹邸とは、いまや香港屈指のインスタスポットのひとつである、九龍北東部にある公営住宅のこと。カラフルな外壁のアパートと、駐車場の屋上に設置されたバスケットコートが有名である。現在も約9,200戸と多くの人々が住まうアパートながら、世界中からたくさんの人が訪れる有名スポットとなったこのアパートだが、築60年で老朽化が進み、この度ついに建

香港旅行~便利アイテム② 八達通カード+ApplePay

香港旅行で便利だな、と思ったものがもう一つ。 それは、八達通、オクトパスカード。 いやいや、オクトパスカードって今更…と言うなかれ。今回は電子版のオクトパスです。今回の旅行準備中にふと昔々につくったオクトパスカードのことを思い出しました。このカード、今も使えるのかな…と検索したところなんと!2023年からApplePayにカードが追加、チャージが可能になっているとの情報が(現時点ではiPhoneのみでAndroidは非対応のよう)。実物カードも規定内のものであれば読み込みが可

香港旅行~便利アイテム① eSIM

弾丸旅行で香港に行ってきました。 コロナ禍以降、久々の海外。さまざまな変化を感じた旅だったのですが、そのなかで便利になったなぁ、と思った体験がありました。 まずは、通信手段の確保について。 いまや携帯電話がなければ何かと不便な世の中になりましたよね。そこで皆さん必ずと言っていいほど行き当たるのが「携帯電話、海外でどう使う?」問題。キャリア各社でお得な海外プランが出ていたりして、特別な準備をせずとも携帯電話が利用できる国も多いかと思いますが、滞在時間が長くなるほど割高になるの