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香港旅行〜新年快楽裝飾

香港の春節は、金と赤のコントラストが眩しい。
中華系のお祝いには欠かせない色である。
赤には「魔を祓い、福をもたらす」力があると言われている。

ペニンシュラの入口に鎮座するお方

こんな昔話がある。
山に住んでいた年(ニェン)という獣が春節になると現れて、人や動物を襲い食らっていた。年を恐れた人々は山に逃げて隠れていたが、ある年の春節を迎える頃、村に訪れた老人が年を退治できるという。老人は家の壁に赤い紙を貼り、赤いランタンを飾って自らは赤い服を着て赤いランタンを持った。さらに火を焚き、太鼓と爆竹で大きな音を出したところ、赤い色と爆竹を恐れた年は飛び上がって驚き、山へ逃げたきり戻っては来なかった。

以来、春節は赤い服を着て爆竹を鳴らし、赤い飾り物をあちこちに飾って賑やかに過ごすようになったのだという。春節の行事に登場する獅子舞のようなアレは年を表しているのだとか。あれは悪い獣だったのか!おめでたい生き物だと思っていたが、意外である。ちなみに、獅子舞の起源は古代インドまで遡る。強さを象徴する獅子(ライオン)を信仰していたことに由来し、中国や韓国など大陸で伝来、即時の進化を遂げたようだ。その後7世紀ごろに中国の伎楽とともに日本に伝来したというのが日本の獅子舞の由来として一般的なようだ。

香港では春節になると利是(ライシー)と呼ばれるポチ袋に少額のお金を入れてばらまく習慣がある。少額(数百円~千円程度)とはいえ、ドアマンや近所の人、会社の部下などにも配るのでなかなかの出費だ。似たような文化は以前滞在していたベトナムにもあり、現地のスタッフがニコニコしながらポチ袋を受けとるための列を作っているのがかわいらしかった。
旅行中さまざまなポチ袋が売られているのを見かけた。最近では伝統的な色柄にとどまらず、ピンクや黄色、そのほかのカラーやポップなデザインのものも多く売られているようだ。かわいらしい袋を見つけ買おうとしたが、お店が休みで購入することができなかったのが残念だ。

ビルの一角にそっと飾られているお飾り


初詣(香港でも初詣というのだろうか)の定番、黄大仙の入口、高級ブティックが並ぶ通りの一角、イベント会場やホテルの入口など、あらゆるところで正月飾りを見ることができる。見られる期間は割と長く、春節の前後2週間くらいは確実にみられる。冬~早春に香港を訪れる機会があれば、そんな飾りを見つけて歩くのも楽しいかもしれない。

黄大仙の外で売られていたお飾り。風車を購入している人が多かった



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