80年代の女性上位感
今の若い人はとてもフラットな印象を受けるのですが、かつては男性の方が上(先)とか女性の方が上(先)とかいうことがよく言われました。
それで1980年代は女性がかなり自由奔放、わがままに生きた(笑)時代で、そういう意味で女性上位感MAXだったなあと今振り返って思います。
アッシー君
その象徴的な言葉が「アッシー君」ですね。
つまり男性がクルマを出して女性を迎えにいくという辺りの「男性を足にする(足として使う)」という意味なのですが、考えたら失礼な言葉だなあと思います。
足と呼ばれてもホイホイ出かけていく男が多かったということなんですが、僕もアッシー君やりました(汗;
というか、僕の場合は、こっちがスキーに行きたい一心で(笑)遠いところまで何人も迎えに行くんですけどね。つまりお互いのニーズがマッチしていた訳です。まあ、目的はそれだけでもなかったりするんですが・・(笑)
クン付け
それで、男性の名前に「くん」を付けるのも80年代に普及したような気がするんですね。
「君」というのは当時は男性の友達同士の間柄か、または男性(同性)の友達の話を他人するときに使ったりしたのと、主に上司など目上の人が部下などを呼ぶときに使う言葉だったのですが、それが女性が男性を呼ぶ言葉にも適用され始めたのですね。
元カノの結婚式に呼ばれる
これは、今の若い男性はどう感じるのか分からないのですが、あの頃は僕的には屈辱的なことのように感じていましたが、ポップスやドラマなどではそういう場面が流行ったのです。
たとえばこんな感じですね。
松任谷由実 "心ほどいて"
角松敏生 "ただ一度だけ"
実際、僕自身、付き合っていた彼女が結婚したときに、事後ですが「結婚しました!」という写真付きのポストカードを送ってきたとき「無神経なことするなぁー」と思って、破って捨てたことがあります。
そういうのは男性とか女性とか言うより思いやりの問題だと思うんですよね。
だから元カノの結婚式に呼ばれてホイホイ行く男性って、よほど心が大らかな人か、マスオさんみたいな性格の人でないとムリだなと思っています。
女性上位万歳
そんな感じで、さっき「女性上位」について調べたら、小泉今日子が1993年にリリースした「女性上位万歳」という歌が出てきました。
小泉今日子 "女性上位万歳"
それでこの歌は1973年にリリースされたオノ・ヨーコの歌のカバーだったということが分かりました。
Yoko Ono "女性上位ばんざい"
アメリカで1960年代に始まった「ウーマンリブ」という女性解放運動が、日本でも1970年代にかけてブームとなりました。
僕の印象では、わりと知的で発展的な女性の間で流行っていた感じがするのですが、何となくそれはレジスタンスのような様相だったように思います。
1980年代はそこから発展して女性上位が普及し日常化したのだろうと思います。
今というフラットな時代
僕なんかは割と「対等」な関係を望んでいたところがあるので、今のように上下関係を言わないフラットな時代に若者だったら、もうちょっと楽しく生きられたのかもしれないなーと思っているところです。
昔は女性を大事にする人は「フェミニスト」と呼ばれて、ちょっと遠目に見られる感じがあったんですけどね。
一部には今もあまり変わらない価値観が残っているかもしれませんが、今という時代は、やっと人間として普通の感覚になり得る時代になったんじゃないかなあと思います。